2018年6月21日木曜日

AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8

AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8

AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8を入手。新品同様のきれいな品で、シリアルナンバーから推定すると、製造年代(1986-1989)の末期に製造されたもののようだ。


AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8(1986-1989)
15000円(中古)
(頭が"AI AF"になるのか最後に"S"が付くのか"F2.8"なのか"f/2.8"なのか、正式な表記は不明)

ニコンF-501(1986)と同じ世代に発売された最初期のAFレンズである。ずん胴でプラスチック丸出しの外観や、先端に申し訳程度に付けられたような簡素なピントリング、近接時に2段でにょきにょき繰り出されるラッパ型の不格好な鏡胴など、見た目や仕掛けがヘンテコなため、同クラスのレンズではAI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D(1993-2008)や、MFタイプのAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(1979-)の方が人気があるに違いない。しかし、俺はどうしてもこの「AFマイクロ55」が欲しかった。
30年以上前に発売されたレンズだが、俺がこのレンズを探していたのは懐古趣味からではない。新旧を問わず、フルサイズ画面の端から端まで無限遠で完璧に解像する50mm付近のレンズを探し求めた結果、コレが浮かび上がって来たのだ。情報筋(?)によれば、1979年に発売されたMFタイプのAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8Sの中心解像力は、F5.6時で回折限界の300本/mmに達するという。(Kenrockwell氏の友人たちがMTFテストをしたところでは、という話だが
そして、同じ光学系を持つこのAF Micro-Nikkor 55mm f/2.8は、55mmの焦点距離を持つマイクロニッコールとしては唯一のAFバージョンであり、その存在は貴重である。また、MFタイプと同じく近距離補正機構を持っているが、PK-13リングを使わずに単体で等倍までいける点においてはMFバージョンよりも優れていると言える。
非Dタイプ・Dタイプ合わせて40~60万本生産されたと言われる「AFマイクロ60」に比べ、AFマイクロ55の生産本数は約5万本と少ないものの、中古市場で見つけるのは差ほど難しくは無い。幸運にも、今回はきれいな品を比較的安価に入手することができた。

無限遠時 

フォーカスリングはMFレンズのように無限遠位置でストップするようになっており、微調整のために無限遠を超えて回すことはできない。ファインダーを覗く限りでは、きちんと無限遠に調整されているようだ。
ちょっと変わった機能として、鏡胴前方の「A-----・」の指標のあるリングを操作することで、ピントリングの回転に抵抗を持たせることができる。通常はAの位置で使用し、リングを手前に引きながら・の位置まで回転させるとピントリングを手で回すのが重くなる(中間ではAと同じ)。これはA-M切り替えの機能ではなく、ピントリングに抵抗を持たせるだけなので、ボディ側のA-M切り替えレバーでAFモーターのカップリングを退避させない限り、そのままボディからAF駆動が出来てしまう。差ほど有用な機能ではなく、ボディのモーターに負担をかける恐れがあるため、下手に操作せずにMF時もAの位置で使うのが無難と思われる。

 等倍(1:1)時

近接撮影ではラッパ型の鏡胴がにゅーと伸びてくる。
 等倍時のワーキングディスタンスは実測で約5cm。
 1/2倍時のワーキングディスタンスは約6cm。

ワーキングディスタンスが短いため、本格的なマクロ撮影には105mmなどもっと長めのマイクロニッコールの方が扱い易いだろう。AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8は、近距離補正機構を持ち、接写リング無しで等倍まで撮影することができるが、無限遠を基準に設計されてlり、風景など遠景の撮影にはより一層向いている。


ヘリコイドの回転角が非常に小さいため、無限遠から数十センチまでAFはかなり高速だ。しかし、ボディ内モーターからカップリングを通じて駆動する昔の方式である。これをD850で使って、十分な精度は得られるのだろうか。

マイクロニッコールと言えば、前身にあたる55mm F3.5があまりにも有名だ。以前からAi Micro-Nikkor 55mm F3.5を使っている。55mm F3.5は、近距離を前提に基準倍率1/10倍で設計されているはずだが、4500万画素のD850で無限遠を撮影した場合にもほとんど完璧に近く、マイクロニッコールではない一般の標準レンズよりも周辺画質がずっと良い。ほんの僅かだけ像面湾曲を観測することができ、画像中心部と周辺部ではごく僅かな画質差があるものの、感覚的には100点満点で97点といったところか。俺はこれを超えるレンズを求めているのだ。このクラスで最も近代的なAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDも長く使ってきた。ナノクリ世代のレンズだけあって、コントラストやボケ味には優れるものの、やや軸上色収差があり周辺の解像力には少々疑問が残る。個人的には95点といったところだ。高価で手に入れることが出来ないCarl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2には100点満点を期待したが、D800Eで撮影されたサンプル画像をいくつか見た限りでは片ボケが認められ、価格に見合う品質管理が行われているか大いに疑問がある。Otusは非常に高価(36万円)なため、ハズレを引いてしまうリスクを考えるととても自腹で手に入れる気にはならない。他に期待できるレンズは、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4GとSIGMA 50mm F1.4 DG HSMだが、正直に言うと(Otusもだが) この目的においては解放F値の明るさやボケ味は優先ではない。とにかくF8あたりで周辺まできちんと写ればいいだけで、俺はそれで満足なのだ。高価な大口径レンズにまであまり手を広げたくはない。つい先日、 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRでひどい目に遭ったばかりである。高価な品物は予算の面でもハズレを引くリスクにおいても、今は避けるべきだ。マクロプラナーでもMilvusでもきちんと写りさえすれば何でもいいのだが、出来ればAFが使えるものならば助かるし、値段が安ければ安い程面白い。そもそも、俺の求める解像力は、値段とは無関係であることがとっくに判明している。先日ジャンク千円で手に入れたAi Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5-4.5s MACROの50mm時の解像力には、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDと同じ点数を付けてもいいと思っている。
今回のAF Micro-Nikkor 55mm f/2.8には大いに期待をしている。週末が楽しみだ。

2018年6月18日月曜日

SeriesE Zoom 75-150mm F3.5にて

SeriesE Zoom 75-150mm F3.5

SeriesE Zoom 75-150mm F3.5はよく写る。解像力はAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIと比べても遜色ないレベルだ。F3.5解放でもとても良く写る。コーティングが古く、現代のレンズに比べると暗部の締まりがもう一つで、この光学系のAF・SICバージョンの製品が存在しないのが惜しい。

森でイクラのような実を見つけた。直径5ミリ程で、オレンジ色の透明な実が数個集まっている。なんという植物なのかわからない。
150mm F5.6

元画像(8256x5504)から1600x1067の範囲を等倍クロップ 

右耳が切られているのはオスである。アスファルトの反射に軸上色収差が見られるが、出方が自然で目立つものではない。このレンズは本当にうまく出来ている。
約100mm F8.0

元画像(8256x5504)から1600x1067の範囲を等倍クロップ

150mm F3.5 

 150mm F3.5

約100mm F3.5

猫の舌はこんな風になっているのか。F3.5解放ながら非常にシャープに写っている。
元画像(8256x5504)から1600x1067の範囲を等倍クロップ

Nikon D850, SeriesE Zoom 75-150mm F3.5
ピクチャーコントロール:[SD]スタンダード
Capture NX-D 1.4.6W