2024年12月22日日曜日

ウェルタ・ペルレ (Welta Perle)

先日、世田谷ボロ市でTessar F2.8付きのカメラを手に入れた。3千円也。ZEISS IKONと型押しされた革ケースに入っていたのでセミイコンタだと思っていたが、帰って調べてみるとウェルタ製のペルレというカメラだった。このWelta Pelre(ウェルタ・ペルレ)はボディ側にシャッターボタンが付いたII型のようで、レンズのシリアルナンバーから1937年製と見られる。


世田谷ボロ市

Welta Perle II型(1937年ドイツ製)
セミ判 Carl Zeiss Jena Tessar 7.5cm F2.8

革ケースにはZEISS IKONと書いてある。

上部の手提げ革が無くなっている。フィルム送りは赤窓式で、裏紙の6x9判用のナンバー(1~8)を左右の赤窓に順番に見えるように巻いて16枚撮影する。
ボディ側のシャッターボタンが、レンズ側のシャッターレバーとリンクしている。

蛇腹はきれいだったが、穴があったのでちょっと補修。

フィルム室は妙に凝った構造になっている。軸を入れるところが半分開くようになっていて、巻きだるみを防止する板バネが入っている。

ファインダーの横にあるポッチを操作すると、近接時のパララックスを補正することができ、ファインダーがちょっとだけ下向きになる。

付属の革ケースはカビも無く、意外に状態が良かった。ストラップは乾いて切れそうなところもあるので、百均の靴クリームをすり込んでおこう。


Tessar 7.5cm F2.8 付きのこのモデルはセミ判の割にはでかいシャッターが付いていて、6x9判のスーパーイコンタ(右)と同じコンパーラピッドシャッター0番がついている。ウェルタ・ペルレにはほかに、Weltar Anastigmat 7.5cm F4.5やTessarのF4.5/F3.5などが付いたモデルがある模様。
 
レンズはややクモリはあるものの派手なカビは無く、割とクリアーだったが、シャッターと絞りはまったく動かすことができない状態だった。分解してみると、絞り羽根もシャッター羽根もなんだか分からない油でベトベトに張り付いていた。これでは操作できるはずがない。

ぜんぶばらしてパーツクリーナーやアルコールできれいにする。



シャッターのガバナーはクリーニングと注油で動作は復旧したが、セルフタイマーのガバナーは動きが渋く、途中で引っ掛かってしまい復旧できなかった。
一応シンクロ接点があるが、どうせ使わないのでこれも放置。

テスト撮影

一体何年前に期限切れになったかわからない上に常温保管されていたというトライXフィルムと、1年か2年前のミクロファイン現像液を使用し、22℃で9分間現像してみた。ネガが1段分くらい薄かったが、Z9とMC105mmで複写してLightroomでポジ画像にする。キングのベルト式のリールを使ったところ現像ムラがひどく端にベルトの跡もついており、フィルムをきつく巻き過ぎたのかもしれない。

F8.0

F2.8

F8.0

F8.0

F8.0

F5.6(たぶん)

F8.0

F8.0

F5.6

F8.0

F2.8

F5.6(たぶん)

F2.8

F2.8

共通データ
Welta Perle II Carl Zeiss Jena Tessar 7.5cm F2.8
Kodak Tri-X
ミクロファイン1:1希釈 22℃ 9分


2024年11月19日火曜日

Nikonのベローズ PB-4

 Nikonのベローズ「PB-4」を手に入れたので、これと引き伸ばしレンズ等の活用方法についての動画を作成した。


動画中で使用した画像













2024年10月2日水曜日

REDのLUTとNH30とアナモルフィックレンズ

 ニコンからRED監修のN-Log用LUTが出たので、これについての動画を作成した。


普段動画を撮るときはカメラ内蔵のピクチャーコントロールを使っているので、N-Logは使ったことが無い。露出は撮影時にウェーブフォームモニターで確認し、ハイライトがクリップしないように調整したが、Premiere ProでLUTを適用してみるとずいぶん白っぽくなってしまった。調整レイヤーを重ねて露出やトーンカーブを弄ってみたが、思ったようにきれいにはならないようだ。撮影時の露出が明るすぎるのかも知れないので、次回はハイライトのピークが上下の真ん中あたりに来るように撮影してみようと思う。

動画からの切り抜き画像

























動画内で使用したタイムラプスムービー

※こちらはN-Logではなくカメラ内のピクチャーコントロールを使用。

Rec.2020/H.265で出力