半年間思案の末、新しい洗濯機を買った。この家で一番大変な家事は洗濯なのだ。前のやつは別に壊れたわけではないのだが、結婚する前から俺が使っていた10年以上前の縦型の全自動タイプで、容量が4.2kgと小さかった。今は子供との二人暮らしとはいえ、洗濯物の量は中々に多く、3日もすると一度に洗濯できないくらいに溜まってしまう。分けて洗っても干すところがないので、今度は乾燥機能つきの新型を所望していた。洗濯は洗うよりも、干す方が遥かに大変なのだ。そして、待望の最新型斜めドラム式洗濯乾燥機、パナソニック NA-VX7100Lを手に入れた。同社の家庭用洗濯機ラインナップの頂点に君臨するハイエンド機種だ。本体は高価だが、水の使用量が少ないのでいつの日にか水道代で元がとれるはずだ。多分。
実はこれ、搬入前に洗面台を一時撤去しなければならなかった。壁と洗面台に挟まれた左右の隙間は1センチづつしかなく、洗濯機の天板の上5センチのところには壁から蛇口が突き出している。前方には温水器の配管が何本も床から突き出していて、洗濯機が存在するためのギリギリサイズの空間はあるものの、何かをどかさない限り、搬入するのは不可能だった。斜めドラム式洗濯乾燥機は、縦型洗濯機よりもサイズが大きい上に重量が80kgもある。機種選定と事前調査にはかなり苦労したが、このスペースに置けるヒートポンプを搭載した機種はこれしかなかった。パナソニックは一昨年からマンション用の小さなタイプ「プチドラム」を発売しているが、洗濯6kg・乾燥3kgと容量が小さく、ヒートポンプも搭載されていない。また、プチドラムはヒーター式乾燥のため消費電力が大きく、乾燥時にも冷却のため水道からの給水が必要で、ランニングコスト的に不利な上に、高温乾燥で衣類も縮みやすい。乾燥を本格的に使うことを考えるとプチドラムは機種選定には入らなかった。NA-VX7100Lはヒートポンプ搭載で容量も洗濯9kg・乾燥6kgとスペック的には十分だが、実際に使ってみると余裕を持って洗濯・乾燥できる量は仕様の半分程度、つまり3kg程度のように思う。この量は二人暮らしでは一日か二日分くらいだが、洗濯物を入れたら乾燥まで自動運転なので、毎日洗濯するのも苦にならない。家事が劇的に楽になった。なお、気になる電気代は定格6kg洗濯乾燥時、1回でたった14.74円だという。これが本当なら、毎日乾燥しても電気代は月に400~500円程度で、今まで部屋干しには欠かせなかったクレベリンゲル(1個1500円くらい)を2か月毎に取り換えるよりもずっと安い。これまで洗濯物を乾かすために、脱衣所で毎回数時間運転していた除湿機(250W/h)の電気代も要らなくなる。こう言うと、良いことづくめのようだが、乾燥機能付き洗濯機は故障が多いらしく、修理の度に洗面台をどけるのも骨が折れるので、なるべく故障しないことを祈るばかりである。
年末年始は実家に帰り、海の近くに建てた新しい墓の様子を見てきた。納骨は3月ごろにしよう。