最近気付いたのでいつからかは分からないが、いつの間にかNikonのアクティブ D-ライティングにAdobe LightroomとPhotoshopのACR(Adobe Camera Raw)が対応していることに気づいた。どうやら2023年の早い時期には既にこの状態であったようだ。現在のLightroomやPhotoshopでは、NikonのRAWファイルを読み込むと、撮影時のADLの設定に応じて露光量・ハイライト・シャドウの値が以下のように自動的に補正される。以前はこれらがすべて0だったため、読み込んだ画像が暗く見えていたというわけだ。
アクティブD-ライティングはニコンのかなり古い機種から搭載されている機能にも関わらず、以前からAdobe Camera Rawはこれに対応する気配が一切なく、アクティブD-ライティングを使って撮影したRAWファイルは純正現像ソフトのCapture NX-DやNX Studioで読み込んだ際にしか正しく表示させることができなかった。アクティブD-ライティングを使って撮影したRAWファイルをLightroomやPhotoshopで読み込んだ際には撮影時の設定が無視されてしまい、画像が暗くなってしまうため、ニコンユーザーの間ではLightroomやPhotoshopで現像するのが分かっている場合は、撮影時の画像イメージと現像時の明るさの乖離を防ぐために、アクティブD-ライティングは使わない(使いたくても使えない)というのが長年の間常識となっていた。ところが最近になって突然、積年のADL問題について密かに対応がなされていた。実際には、LightroomとPhotoshopで読み込んだ場合の画像の明るさは全体としてまだ少し暗めに見えるが、以前よりはカメラJPEGやNX Studioに近い明るさとして表示される。どうやら、ACR側のアクティブD-ライティングに対応する露光量の補正値がやや控えめなようだ。NX StudioやカメラJPEGの明るさにより近似させるように調整してみたところ、以下のようになった。
ADL設定に対応するLightroom/Photoshop 基本補正-階調補正値(手動で近似させた値)