Markins Q3iTRPs-BK
マーキンスのQ3は同社のQシリーズの中では一番コンパクトなタイプで、Q3iTRPsは上部にパノラマシューが搭載されたモデルになる。現在メインで使っているQHD-S6Q+MENGS PAN-C1 の組み合わせをこれに換装することで、上部パンの固定力・クランプの強化および、雲台全体の高さを抑えることを目論むものである。マーキンスの自由雲台は耐荷重の大きさと固定力の強さが特徴で、パノラマシューの機構も「Double Disk Lock」などと命名されており、とくに構造が明らかにされていない一般的なパノラマクランプよりも見た目がごついことからそれなりの固定力が期待できる。クランプの機構は「クイックターン・ノブ」と命名されており、少ない回転でクランプの開閉ができるようになっている。
UTC-63三脚にQ3iTRPs-BK雲台を装着した状態。
Q3iTRPs-BK (左)とQHD-S6Q+MENGS PAN-C11(右)の高さ比較。Q3iTRPs-BKでは高さを少し抑えることができる。重量比較では、Q3iTRPs-BK(454g)・QHD-S6Q+PAN-C1(467g)で微減となる。
三脚を畳んだ際の収まり具合はこんな感じ。純正のQHD-S6Q雲台のベース直径が42mmなのに対し、Q3iTRPs-BK は56mmとなるため、脚はやや開き気味になるものの運搬に支障がない程度には閉じることはできる。
望遠レンズ積載時の様子。実際、動きものの場合はビデオ雲台でないと扱い辛いが、風景ならコンパクトな自由雲台の方が三脚の運搬が簡単になる。Q3iTRPs-BKの耐荷重はスペック上30kgとなっており、ベルボンQHD-S6Q(5kg)に比べると桁違いの値だ。中韓メーカーのスペック表の数値はかなり盛り気味なため、国産メーカーのカタログ数値とは比較することはできないが、Q3iTRPs-BKの場合、この程度のカメラ・レンズを載せるのであれば不安は無く、固定力や剛性感は十分といえる。
Q3iTRPs-BKの操作感について。
ボールの動きは滑らかで、メインの固定ノブは少ない回転で強くボールを固定することができる一方、トルク調整もしやすく操作感は優れている。メインノブの操作は回転方向に若干の遊びがあり、そこだけ弄っていると違和感があるものの気にしなければ気にならない。分解動画を見ればわかるが、この遊びは内部クランプの開閉方向が反転する際に生じる遊びで、部品の緩みではない。一点だけ気になるのは、緩々の状態からボールを水平方向に素早く回そうとすると引っかかって動かないことがある。これはカメラを載せずに雲台だけ弄っている場合に起こる現象で、実用上の問題は無い。
めっちゃ気にしている人の動画。
分解動画。ヘリコイドグリスを塗りたくっている。
マーキンスについて。
自由雲台の大型のものはアルカスイスが以前から定番として知られている。中型やトラベラークラスでは以前だとマーキンスに人気があった。しかし、現在では大型のものを含め、RRSやLeofotoなどに人気があるようで、マーキンスは今やマイナーな存在かもしれない。
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