2019年2月4日月曜日

SUNWAYFOTO FB-44 DDHi雲台

SUNWAYFOTO FB-44 DDHi雲台を入手。やや大きめの自由雲台で、底部に水平独立パン、上部にパンニングクランプが付いているタイプのものだ。現行のⅡ型とはツマミのデザインと上部パンニングクランプの型番が異なるが、仕様はほぼ同じ。これのもっと小さいバージョンの、FB-28DDHiを以前入手したが、ちょっと小さすぎた。メインで使っているUTC-63三脚は、標準のQHD-S6Q雲台にMENGSのパノラマクランプPAN-C1を付けて使っている。QHD-S6Qはボールの固定力があり、動きもスムーズで優秀な雲台だが、UTタイプの三脚用に設計されており、ボールの上の首が長くまたQRAタイプのクイックシューの仕様になっているため、これにアルカスイスタイプのパンニングクランプを上乗せして使うと、カメラ取付位置がだいぶ高くなってしまう。UTタイプの三脚は全高のうちセンターポールの占める割合が多く、安定性の面からは雲台は低い方がいい。

SUNWAYFOTO FB-44 DDHi
7,560円(中古)中野F店

ベルボン UTC-63三脚+SUNWAYFOTO FB-44 DDHi

UTC-63に付属のQHD-S6Q雲台は底面径が42mmで、SUNWAYFOTO FB-44 DDHiは55mmになる。UTC-63三脚にFB-44 DDHiを組み合わせた場合、収納時に脚がどのくらい閉じることができるかが疑問だったが、予想よりもかなり閉じることができる。完全には無理だが、この状態なら元の収納サイズとはほとんど変わらず、純正の三脚ケースにも収めることができる。傷を防ぐために、FB-44DDHiの台座部分は脚のスポンジグリップに当たるように調整するとこんな感じになるが、センターポールをもう少し長くして脚を更に閉じるようにしても、脚のゴム石突が雲台側面に接触する形で収納が可能だ。


QHD-S6QとFB-44 DDHi 比較
QHD-S6Q+PAN-C1の重さが実測で465gなのに対し、FB-44 DDHiは450gなので15g軽くなる。軽量化はほんの僅かだが、高さを約28mm低く抑えることができるのはメリットになる。最近はこれよりももっと低い、ロープロファイルタイプの自由雲台も流行りつつあるようだ。

FB-28 DDHi と FB-44 DDHi 比較
左:FB-28 DDHi  右:FB-44 DDHi

FB-28 DDHiのパンニングクランプは上位モデルと同じDDH-06だが、実はボールの首と締結しているネジがM3の細いボルトで、剛性が心許なく、また強く締めこむと上部のパンニングの動きが渋くなる。FB-44 DDHiのパンニングクランプは旧型のDDH-02で、ボールの首と締結しているボルトは通常サイズのM6になっている。こちらは締め込んでもパンニングの動きが渋くなることはない。

中古で手に入れたFB-44 DDHi雲台だが、持ち帰って三脚に取り付けてみると、水平パンをロックしてもしっかりと固定することができず、水平方向にガタがあることがわかった。雲台の機能としては致命的な不具合なのでどうにかする必要がある。底部の化粧リングを引き剥がすと原因がすぐに判明。底部のM3ボルト3本が緩んでいるだけだ。これを締め上げればいい。


これ、トルクスのネジ頭がすこしおかしい。1本はT10Hの工具がしっかり食いついたが、残りの2本は僅かに穴が大きく、きつく締め上げると舐めてしまう。サイズが違うのかと思ったが、ひとつ上のT15Hのビットは入らない。
できる限り締め上げて作業終了。底部のガタは無くなり、快適に使用できるようになった。また緩むようなら、新しいボルトに交換するのがいいだろう。

ダブルネジアダプター(1/4インチ・3/8インチ変換)
これ、裾の出っ張り(フランジ)が無いイモネジタイプのもの。SUNWAYFOTOの雲台とベルボンUTC-63三脚の組み合わせの場合、通常の変換アダプターでは雲台と三脚の間に隙間が空いてしまうので、今回はこれを使用した。

SUNWAYFOTO FB-44 DDHi について

このシリーズには、FB-28とFB-44の中間にFB-36というモデルがあり、サイズ的にはUTC-63三脚に適するのはFB-36だと思われるが、パンニングクランプの付いたFB-36 DDHiは国内店では見つからず、手に入り辛い。FB-44は、メーカーの仕様では耐荷重30kg・実用耐荷重6kgとなっているが、いくつかの国内の販売店では、耐荷重を15kgと表記して販売していたような形跡もあった。中古品のせいか、底部の独立パンは、固定するにはやや強く締める必要があるが、実用上はまあ問題ない。上部パンニングクランプはDDH-02で、パンニングの固定力については普通に締めればしっかり止まり、これも問題ない。ボールの固定力は十分で、200-500ズームレンズを乗せてみたところ問題なく固定できる。ただし、小型三脚で使うには、固定力の変化が緩やかすぎる。ボールをフリーにするのにノブをたくさん回す必要があり、UTC-63のような小型三脚にこの手の自由雲台を組み合わせた場合、抵抗がかかった状態で構図を調整すると手を放した際のバックラッシュが大きくなり、ものすごく扱い辛くなるのだ。この点においては、標準のQHD-S6Qは比較的小さなノブ操作でスカスカにまで緩めることができ、締め込んだ際のズレも小さい。さすがに専用雲台だけあって絶妙なチューニングとなっていることに関心する。

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