これ、メルカリで3200円(送料込み)で入手した。動作しないため、「インテリア用」とのことだったが、届いた物をチェックしてみると確かにシャッターが切れない。
ミノルタフレックスIIB(1952)
3200円(メルカリ)
早速、シャッターまわりを分解する。清掃、注油しながら弄っているうちにシャッターは動きだした。しかし、チャージレバーから手を放すとすぐにシャッターが切れてしまう。係止金具のスプリングを少し組み替えて組み立て直す。これでシャッターも正常に動作するようになった。ロッコールのテイクレンズは、前群2枚目の裏側のクモリが酷かったが、白濁したコーティングをメラミンスポンジで少し擦ったところ、使えそうな透明度になった。ファインダーを分解すると、ミラーが外れてズレている。ミラーを正しく組み立て直したものの、無限遠が狂っている。だいぶ前ピンのようだ。ビューレンズは、前板に取り付けられている根元のところでピント調整ができるはずだが、位置を固定する三か所のイモネジを取り外しても、なぜだかビューレンズを回転させることができない。前板の革を剥がせばもっと分解できると思うが、汚くなるのでやめておこう。フィルム面にピントグラスを置いてピントをチェックすると、テイクレンズの無限遠はズレていない。ファインダーでのピント合わせは出来ないが、ピントノブの距離指標を使って目測で合わせれば撮れそうだ。
ACROS100フィルムを詰める。Minoltaflex IIB型はセミオートマット式になっている。フィルム装填は、スタートマークを合わせて裏蓋を閉めた後、巻き止め解除ボタンとカウンターリセットスイッチを同時に操作する。カウンターがリセットされるので、巻き上げノブが止まるまで巻いていけば、自動的に1コマ目がセットされる。あとで現像したフィルムを見ると、1コマ目の位置がかなりギリギリで、あと1ミリで裏紙を止めるテープにかかりそうな位置だった。コマ間は広めで安定しており、最終コマの後は6センチくらいフィルムが余っていた。
レンズコーティングの白濁が取りきれず、逆光ではものすごく白っぽくなる。左側にカメラ内の反射と見られるスジが出ている。
F16
F16
F16
同じ角度でデジカメで撮影した画像。上の写真と比較してみると面白い。
Nikon Z7II,NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
撮像範囲 1:1(24x24mm) 焦点距離=41mm ISO100 F9.0 1/200秒
ピクチャーコントロール:[MC]モノクロ (カメラJPEG)
秋葉原にて。中央部は非常にシャープに写っているが、周辺部をみると回転方向にブレているようだ。三脚を使わず手持ちでの撮影で、シャッタースピードは1/50秒だったと思う。
皇居東御苑 桃華楽堂。これも拡大して見ると少しブレている。
次の写真は、シャッターが開く際に動く部品が指に引っ掛かってしまい、正常に切れなかったものだ。ネガは露出オーバーで真っ黒になっている。可動する部品がむき出しなので、扱いが難しい。
撮影しなおしたもの。天守台の芝生には、前日に降った雪が残っている。これも少しブレており、描写が甘い。
雨とレンズのクモリのせいで、逆光の松の木がふんわりとフレア掛かって白っぽく写っている。重厚感のある石垣のトーンが印象的だ。
F8.0
F8.0
F8.0
F8.0
F8.0
F3.5
Minoltaflex IIB型
ROKKOR 75mm F3.5
FUJI ACROS100 ミクロファイン1:1希釈 20℃
複写カメラ Nikon Z7II
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
Adobe Lightroom Classicにて階調反転・画像調整
ロッコールの写りが良いのは分かったが、このカメラはこれで終わりにしようと思う。ビューレンズのピントを調整すればもうちょっと使えるのだろうが、このカメラはミラーも真っ白でファインダーも暗く、ボディ自体もヨレヨレなのでこれ以上手を入れる気がしない。
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