オーバー目に撮ってハイキー調に仕上げるのが流行っているらしい。ハイキー写真の光が溢れる感じや、柔らかに滲む輪郭は嫌いではない。そういうのはわからんでもないが、多分昨今のハイキーがいいっていう話は、SX70にISO600のフィルムを突っ込んで撮った露出オーバーな写真を見て、ポラロイドならとにかく何でも素敵って事で、ポラロイドがオサレならハイキーもオサレなんていう訳の分からんノリに違いない。故意か故障か知らないが、PEN-Fでハイキー調の写真を撮ったものを作品としている人がいるらしい。どういう誤解からか、それに食いついた人達はどうもPEN-Fで撮ると自然にそうなると思っているようで、そのためにPEN-Fが欲しいという人までいる。昨今のオサレカメラというのは、露出やレンズがおかしいカメラのことだったはずである。そりゃマニュアルだし何でもできるだろうが、一流のシステム一眼レフをそういう目で見るのはお門違いもいいところである。スタイルが素敵なこともあってPEN-Fがロモやポラロイドに興じたオサレさんの標的にされているらしい。PEN-Fもまた、おかしな革を貼られ、ペイントされ、高額で売買された挙句、フィルムが無くなったとたんに捨値で売り払われてしまうSX70のような悲しい運命を辿りつつあるのだろうか。
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