以前からフィルムのデジタル化にはD80とベローズ+スライドコピアを使っている。ハーフ判フィルムの場合は完璧にシャープなのに、なぜかフルサイズではボヤっとする。この原因を探ったところ、複写に使うレンズが原因なのが判明した。過去、ハーフ判の複写にはマイクロ55/3.5を使っていたが、35mmフルサイズの場合、ベローズを最短にしても全画面が入りきらないため、フルサイズの場合仕方なくEL-Nikkor 80/5.6を使っていた。レンズによりどの程度違いがあるのか確認するために、EL50/2.8、マイクロ55/3.5、EL80/5.6の三本で比較してみた。
EL-Nikkor 50/2.8 F8
等倍
シャープだが、ベローズ最短でも35mmフルサイズの全画面が入りきらない。この画像では分からないが、実は周辺部に流れがあり、使うのはちょっと無理。
Micro-Nikkor 55/3.5 F8
等倍
この画像ではEL50の方がシャープにも見えるが、画面全体で見ると3本の中ではもっとも解像感がありコントラストも高く良好。しかしベローズ最短でも、もうちょっとのところで35mmフルサイズの全画面が入りきらない。
EL-Nikkor 80/5.6 F11
等倍
ベローズの長さ、スライドコピアの取り付け位置とも十分余裕があり、35mmフルサイズの全画面、あるいはそれ以下の倍率で撮影できるが、ボヤっとしてぜんぜん駄目。コントラストも低い。これ以上絞っても改善しない。このレンズは元々コンディションが悪く、前玉表面に小傷が多くコーティングのはがれもあり、清掃はしたものの中玉にもクモリが残っているものだ。絞ったら使えるかと思ったがやっぱり駄目なようだ。
マイクロ55/3.5mmレンズ単体での最大倍率は1/2倍で、APS-CサイズのD80で複写するには本来ベローズもPKリングも不要だ。マイクロ55mmの先端にスライドコピアを4cmほど空けて接続すればちょうどいい塩梅になるのは分かっているが、ベローズなしでスライドコピアを固定する方法が難しい。スライドコピアの遮光用蛇腹はバネ式ロックで52mm径フィルターネジに接続することができる。蛇腹を伸ばした状態で平行に固定できればマイクロ55mmの先端に直結できるのだが。
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