2009年9月7日月曜日

水平の言い訳

暗闇で水平線を撮影した画像がことごとく水平が狂っている。D700の電子水準器はある頃からひどい誤差が出るようになってしまい、まったく当てにならない。日中ならファインダー内の格子線を使って合わせられるが、暗闇では至難の業だ。ファインダーの格子は夜間ではまったく見えず、ファインダー格子線を照明する機能はあるものの、常時点灯ができないので暗闇で確認するためにはAFボタンや半押しシャッターを連打しなければならない。しかし、真っ暗な状況で水平線と同じ高さに防波堤や船の明かりなどがあると、水平を取り間違えてしまう。城南島で最初に月を撮ったときは自由雲台だった。AF Zoom Nikkor 80-200mm F/2.8s EDには三脚座が無く、自由雲台では非常にバランスが悪い。このときは暗闇も手伝って、もはや水平どころではなかった。2日目はVANGUARD三脚に付属していた3Way雲台に交換するつもりだったが、ポールと自由雲台はダブルネジアダプタやプレートとの固定ネジを使って取り付けてあり、取り外すのが面倒だ。自由雲台が付いたセンターポールを引き抜いて、代わりにローアングルプレートを使って3Way雲台を取り付けてみたが、この雲台、望遠レンズや長時間露光には鋼性に疑問があり、おまけにVANGUARD三脚のローアングルプレートはプラスチック製だ。前日使わなかったテレコンを使うつもりともなれば、この組み合わせではどうしても使う気にはならない。今使っているベルボンの自由雲台は鋼性に不満は無く、固定力も十分で、夜景や望遠レンズでも安心なので、入手以来ずっとこれを使っている。やっぱり雲台は変えないことにした。しかし、1.3kgもある三脚座のないレンズに、更にテレコンを付た状態で自由雲台に乗っけると、ちょっと緩めただけでゴッツンしてしまう。もちろん水平どころではない。そこで先日入手したマクロスライダーを使って重量バランスをとることにしてみた。雲台とカメラの間に余計なものを挟むと鋼性にも不安が出るが、プラスチック性のローアングルプレートと付属の3Way雲台よりはマシだろう、という判断からだ。実際のところ、重量バランスに関する操作性はずいぶん改善され、ブレに関しては思ったより良好だったものの、やはり自由雲台での微妙な水平出しは困難だった。そういうわけで、城南島の月の写真は水平がとれていない。夜景の際、重量バランスの悪いレンズを使う場合は、素直に3Way雲台に交換すべきだろう。
ところで、水平出しといえば、3軸に微動装置と水準器が付いた雲台がある。望遠レンズを使う場合は非常に重宝しそうな品物だが、俺にはちょっと高価すぎる。とりあえずD700のワランティが残っている間に水準器を点検してもらうようにしよう。D700の水準器はあまり精度が良くないという話もあるが、新しい頃は問題なかったので、直ればちゃんと使えると思う。

※D700の水準器がイマイチなので、今はこんなのを使っている。

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