2009年9月22日火曜日

Mamiya-6 テスト

レンズ前群は回すだけで簡単に外れたので、持ち出す前にレンズを清掃した。カビはシャッターを開ければアクセス可能な後群の最前面にあり、クリーナーで拭くだけで簡単に取れた。しかし、クモリは前群2枚目の前面で、表面のコーティングがひどく劣化したもののようだ。前群を分解し、クリーナーで拭いてみたがクモリはまったく取れず、レンズペンで強く擦ってみたところ少しは取れたものの、完全に除去する事は出来なかった。念のために、もう一度ピントグラスを使って無限遠をチェックしてみたところ、ほんの僅かに甘い。フランジバックがほんの僅かに長いかもしれない。絞れば被写界深度に入ってしまう程度かもしれないので、調整が必要かどうかは実写の具合を見て考えることにしよう。ACROSフィルムを詰めて出発。

F8 1/100sec
左上が白っぽくなっている。ネガの漏光箇所とは異なり、レンズのクモリによるものだと思われる。

F8 1/50sec

F8 1/100sec

F8 1/100sec

F3.5 1/50sec

F8 1/100sec
1200dpiでスキャンした元画像(2492 x 2436 6MP)の一部を拡大

F5.6 1/50sec

1200dpiでスキャンした元画像(2476 x 2432 6MP)の一部を拡大

マミヤシックス V型 D.ズイコー 7.5cm F3.5
ネオパン 100 ACROS ミクロファイン1:1希釈24℃
CanoScan8800F 1200dpi(6.0MP)からリサイズ
撮影場所:港区 旧芝離宮恩賜庭園ほか

レンズが怪しいので、F8くらいにまで絞りたいところだが、あまり天気が良くなかったため、ISO100のフィルムではシャッタースピードは1/50~1 /100秒となった。バランスが良く持ちやすいカメラだが、1/50秒で撮ったものはブレが少々みられる。レンズのクモリの割には画像はまずまずのコントラストで、周辺も 悪くないし絞り開放でもよく写る。2枚目の写真では、真ん中の松の木の少し後ろにピントを合わせた。通常、被写界深度はピント面の手前よりも奥により深いものだが、このレンズの場合、何だかピント面より手前に深いように見える。小便小僧の後姿では彼の背中にピントを合わせたが、やはり同じ印象を受ける。もちろん前ピンの可能性もあるが、ピントを無限遠に合わせた東京タワーや浜松町から大門方向を望む写真では、無限遠はそれなりに解像している。今回はピントを判断するのに適切な写真はなかったので、調整が必要かどうかはもう少し使ってみてから決めようと思う。



ネガを見ると漏光が見られる。モルトは当然のごとく朽ち果てているが、どちらかというと赤窓が怪しい。コマ送りが心配だったので、撮影中に何度か赤窓を空けて裏紙の送りを観察していたのだ。1枚目をセットするには赤窓を使わざるを得ないが、以降はシャッターを閉じておくべきだろう。このカメラはバックフォーカスなので、 裏蓋と圧板は密着していない。ピントが無限遠のとき間隙が最も大きくなり、赤窓からの光がフィルム面に回り込む可能性も高くなると思われる。赤窓使用時 は、フォーカスノブを最近接位置にしておくのが正しい使用方法なのかも知れない。心配だったコマ送りだが、コマ間が少し狭いようで、フィルムの最後は1コマ分ぐらいが余ってしまうようだ。ハサミを入れるのが辛い箇所もあるが、心配していたダブりなどはなく、巻き止めは正常に機能していると思われる。次回は 6x4.5を試してみよう。

0 件のコメント: