2016年12月31日土曜日

Little planet

14ミリレンズの画角は104度なので、90度ごとに4枚撮るだけの簡単な操作で360度のパノラマ画像を撮影することができる。Little Planetを作成する場合、縦方向の画像は必ずしも180度分必要ではないが、中央部のヘソをきれいにつなげるには真下の足元まで撮影しておく必要がある。

14ミリレンズで周囲4枚撮影した画像から合成。上下方向は水平方向に1枚のみで、14ミリレンズの垂直画角(81度)分しか含まれていない。

垂直方向を3回撮影し12枚の画像から合成。下方向が完全に真下まで撮影されていなかったため、ヘソ部分がつまんだように不自然になってしまった。

垂直方向を3回撮影し12枚の画像から合成。真下まで撮影したので中央部はきれいにつながっていて、三脚のパイプが写りこんでいる。

上下方向は2回で合計8枚の画像から合成。ズームリングの位置がずれてしまい18mm位置で撮影されていて画角が不足していたが、ぎりぎり合成できた。合成画像の一部に穴が開いてしまったので修正した。

垂直方向を3回撮影し12枚の画像から合成。

1枚目の画像のように、垂直方向を足元まで含まない画像の方が球体が小さくなり周囲に飛び出す構造物のニョキニョキ感が強くなって面白い画像になるが、中央のヘソは不自然になる。また、元画像を足元まで撮影した場合、中央部のヘソをつまんだ感じはなくなるが、三脚のパイプや自分の影が写りこんでしまうので、いずれにせよ中央のヘソ部分をどうごまかすかは工夫が必要になる。また、Little Planet画像の四隅に放射方向にスジが現れたり、2枚目の画像のようにシャボン玉のような画像になってしまう場合があるが、天頂付近に雲があるとこうなる。撮影時に注意するか、パノラマ画像を後、極座標フィルタを適用する前に画像修正で天頂付近の雲を消しておくのが良いかもしれない。

2016年11月21日月曜日

小雪(しょうせつ)

昨日は日中に汗ばむ程の陽気だったが、今日あたりはめっきり寒くなった。明日は雪が降る地域もあるという。






Nikon D800E, Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5
ピクチャーコントロール[LS]  ISO400-1600
Capture NX-D Ver.1.4.2

AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDも持っているが、ピント面前後の色収差が気になる場合があり、古典的なマイクロらしい素直で端正な写りを求めてこの古いAi Micro-Nikkor 55mm F3.5をつい持ち出してしまう。後ボケに癖があり、中距離では背景がうるさくなる場合があるが、それを除けば実用上は無収差と言ってもよいくらい素直で、どんな天候でもどの絞りでもコントロールし易く、思った通りに写ってくれる。最新レンズに比べると発色はやや渋めだが、このレンズは季節の色をそれらしく紡ぐ。

2016年4月3日日曜日

皇居乾通りと東御苑 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDにて

皇居の乾通りが一般公開されたので見物に行く。ここは紅葉や桜の季節などに一般通行が可能になる。坂下門で荷物検査とボディチェックを受け、大勢の人々といっしょに皇居の中をズルズル歩き抜ける。通りの両側に石垣や池などの景色が広がるが、天候も悪く差ほど見事でもない。このイベントの見どころと言えば、DJポリスやボディチェックなどの警備体制の面白さくらいだろうか。去年12月には、携帯電話会社が設置する移動基地局が見られたが、今回は出ていなかったようだ。



最近手に入れたAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED。画面周辺まで十分な解像力を得るにはF8まで絞る必要がある。
東御苑 展望台より
Nikon D800E, AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED, ISO200, F8

大手門付近
Nikon D800E, AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED, ISO200, F8

共通データ
Capture NX-D
ピクチャーコントロール[LS]
ゆがみ補正:なし, 倍率色収差補正:あり, 軸上色収差補正:なし, ヴィネットコントロール=50
ピクチャーコントロールの輪郭強調=0
アンシャープマスク 半径=2, 適用量=100, しきい値=0

2016年3月21日月曜日

Nikkor 500mm 3本比較

今回は大物だ。AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRを入手。早速、手元にある500mmレンズ2本と比較してみよう。実はAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRについては、先日AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDと一緒に手に入れていたが、このところ週末のたびに悪天候が重なり、テストが遅くなった。今週末は晴れたものの、残念ながらまたもや天候があまり良くなく、あまり良い画像は撮影できなかった。このため、各レンズの実力についてはこれがベストではないことを最初にお知らせしておかなければならない。またテスト画像は窓ガラス越しの撮影のため、やや不鮮明な画像になっている。

左から Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF) (1988-2002)
AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR (2015-)
Reflex-Nikkor 500mm F8 <New> (1984-2005)


細身のAi Nikkor ED 500mm F4P(IF)と並べてみると、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRはかなり大きく太いレンズなのが分かる。これらを運んでくるのが大変だったが、なんとか目的地に到着。実は三脚は昨日からここに置いてある。さて、ひっそりと作業を始めよう。5000メートル先のビルの上部に銀色に輝く球体状の構造物がはまっている。これを目標物にしてピントを合わせよう。

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF) ISO400 F8

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR f=500mm ISO400 F8

Reflex-Nikkor 500mm F8 <New> ISO400 F8

今度はもう少し複雑な景色を探す。画像の真ん中、つり橋の塔に重なるように小さな灯台が見えるのでこれを目標にピントを合わせる。

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF) ISO400 F8

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR f=500mm ISO400 F8

Reflex-Nikkor 500mm F8 <New> ISO400 F8

作業を終えて家に帰る。現像パラメータはピクチャーコントロール[SD]の標準のままだが、AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR とReflex-Nikkor 500mm F8 <New>はやや暗めに写ってしまい、現像時に+0.6程度の露出補正を行った。このため、撮影時の露出のまま現像したAi Nikkor ED 500mm F4P(IF) よりも画像が荒れてしまっている。
撮影画像を見ると、期待していた出来には程遠い。大気の霞みによるシーイングの悪さと窓ガラスのせいで写りがどうしようもなく不鮮明だ。一見して変なのは、Reflex-Nikkor 500mm F8 <New> が悪すぎることだ。このレンズは本来もっと良く写るが、重量が軽く全長が短いため、三脚を使っても非常にブレ易く、このシャッタースピード(1/320秒)ではひときわ不利だったのかもしれない。残念ながら、Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)とAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR の解像力の差についてもよく分からない結果になってしまった。
望遠レンズのテストは天候と撮影条件が結果に大きく影響する。レンズの他にも大型の三脚も運搬せねばならず、条件や機会を整えるのがすごく大変だが、機会があればまたやってみようと思う。


2016年2月24日水曜日

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED


AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDを入手。普段散歩の際によく持ち出すのが、Nikkor-S Auto 35mm F2.8だ。これはこれでお気に入りの大事なレンズだが、半世紀前に作られたモノコートの古いレンズのため、逆光に弱いのが弱点だ。最新型の35mmレンズを手に入れたので、早速使ってみよう。

 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDの断面図を見ると、先代のAF35mm f/2Dとの共通性は感じられず、ガウス型のマスターレンズにフロントコンバーターを取り付けたような構成はもっと古いタイプの35mmレンズ、New/Ai時代のF2.0や今使っている後期型のNikkor-S Auto 35mm F2.8に似た印象を受ける。後半のガウス部分は最近のF1.8シリーズのAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gにとてもよく似ているが、AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDではそこにEDレンズ1枚と非球面レンズ1枚が使われている。
三脚を持って出かけたが、曇りがちであまり天気が良くない。詳細なテストは次の週末にしよう。

http://183.181.160.91/blogger/DSC_7172.jpg
D800E ISO100 F1.8
ピクチャーコントロール:スタンダード[SD]

いつもの公園へ行くと猫が6匹寄ってきた。雨上がりで訪れる人も少なく、猫も暇なのか腹が減っているのか。外で猫に出会うことは多いが、俺は餌をやったりすることはない。カメラを出そうとバッグに手を入れると猫たちから期待の眼差しが集中する。ここの猫は、こちらが立っていると足元にすり寄ってくるが、ファインダーを覗いてしゃがむとすぐに自分の後ろに回ってしまい、ファインダーから消えてしまう。猫の動きは早く、F1.8解放ではピントを合わせるのが難しい。ライブビューではなおのこと無理だ。考えた末、AF-Cモードでフォーカスエリアを自動選択に設定し、ノーファインダーで猫の前にカメラを差し出してみたところ、意外に簡単にピントの合った画像を撮影することができた。

http://183.181.160.91/blogger/DSC_7213.jpg

D800E ISO200 F5.6
ピクチャーコントロール:スタンダード[SD]
オリジナルサイズ(7360x4912)


 http://183.181.160.91/blogger/DSC_7223.jpg
D800E ISO200 F5.6
ピクチャーコントロール:スタンダード[SD]


遠景での解像力を見るために秋葉原へ。日曜日は歩行者天国になっているので通り沿いのビル群が被写体に都合が良い。交差点から通りを斜めに写した画像では、中央部を見ると凄まじい解像力だ。しかし、ビル群を平行に写してみた画像では、画面端が期待したよりも甘い。家の中で2メートル先の壁を相手にしてみた感じでは、周辺部のピントも良く像面湾曲が極めて少ないように思えたが、遠距離では意外にこれが大きいのかもしれない。ニコンの現行ラインナップでは、上位のF1.4シリーズにAF-S NIKKOR 35mm f/1.4Gがあり、普及価格帯のF1.8シリーズに過度な要求をすべきでないことは承知しているが、少なくとも50年前の35mmレンズとの比較においては、そこそこ満足な結果を見せてくれることを期待している。次回はAF微調整やLVを使って被写界深度内での最適位置を探ってみたい。

実は、このレンズとの比較でTAMRON SP 35mm F/1.8 Di VCも検討したが、タムロンはお店で触った感じや各所のサンプル画像を見た感じから、解像力は秀逸ではあるものの、ピント面前後のボケに見苦しい緑やピンクの色が付いしまうことがわかり、候補から脱落した。上位シリーズのAF-S NIKKOR 35mm f/1.4Gについては、価格もさることながらサイズ的に最初から候補に入ることはなかった。