2008年6月29日日曜日

ヤマダ電機の不思議

DVDメディアをスピンドルで買うと、メディアを人に渡すときにケースが別に必要になる。このケース、ヤマダ電気で買うと不思議な現象が発生する。まず、来店時にカードマシンで10ポイントもらえる。その後、現金105円でエレコム製のこのケース(3枚入り)を購入すると11ポイントが加算される。帰りにまたカードマシンで90ポイントもらえる。つまり、105円の現金が、商品+111ポイントに変換される。ポイントは後で使えるので実質タダで商品がもらえて、更に6ポイント増える。不思議だ…。まあ、何を買っても来店ポイント100は必ずつくわけだが、105円の商品一個だけ買うとタダでもらった気がしてすんごい得した気分だ。フレッツのガラポンでうまい棒とエコバックをもらい、着ぐるみと遊んで、ハナカミやうちわなどもらえば更に得した気分になる。

Kenko クランプポッドプロ 100

三脚を持ち歩くぐらいなら使わずにがまんする。しかし、三脚が無いと撮れない写真もある。ちょいと夜景でも撮ってみようかと思いつつ、三脚を持ち出すのが嫌でなかなか撮れずにいた。手頃な大きさで丈夫なクランプ雲台があればなあと、以前からずっと探していた。香港Metrix社製のマーキュリーCX-3000というものが良さそうだったが、マイナーな商品らしく店頭では見かけることは無かった。最近ケンコーブランドで発売されたものは、どうやらこれと同じ物らしく、量販店で容易に入手できた。早速Kenko クランプポッドプロ 100 を使ってみた。

Kenko クランプポッドプロ 100(4,980円 ヨドバシカメラ)

付属の自由雲台や各部の動きは精密感に欠け、多少のガタやぐらつきも無いでもないが、強度的には十分である。耐加重は1kgとなっていて、D80+AT-X124程度の重さなら割としっかりと固定できる。クランプは76mmまでのパイプ、または100mmまでの板状のものを挟み込むことができ、橋の手摺りや車止めの鉄柱などに、ちょうどうまい具合に固定することができる。三脚はカメラと同じで、必要な時に持っていなければ意味が無い。これで気軽に夜景撮りが可能になった。

港区港南にて 京浜運河に架かる東海道貨物支線の鉄橋
港南大橋の手摺りにクランプポッドを取り付けて撮影


品川ふ頭橋より天王洲方面
この橋は交通量によっては非常に揺れるのでブレ易い。

Nikon D80/Tokina AT-X124
ISO100 F8 /30秒

2008年6月19日木曜日

Nikon D700 フルサイズ

遂にニコンのFXフォーマットの新機種、D700について情報が出始めた。
長年F2フォトミックをガシガシ使いつづけてきた俺にとっては、80年代後半~90年代のプラボディ機は使う気がしない。去年D80を買ったときも、本来ならプラスチック製のD80など許せるはずがなく、少なくとも外装は金属製の機種が欲しかったわけだが、去年の今頃はD200がモデルチェンジが間近と言われていて、やがてやってくるはずのニコンのフルサイズ機への期待も最高潮に達していた時期だった。いずれフルサイズへ乗り換えるために、投資はなるべく控えなければならず、そういうわけで惨めながらプラスチック製のD80でがまんする決心をしたのであった。
その後、D3は発売されたが、俺には高すぎるし、でかすぎるし、オートニッコールとAiしか使う気がない俺には無用の長物である。俺が待っていたのはフルサイズの廉価版なのだ。それがやっときた。しかしD80の後、レンズやらペンFのOH代やら結構あれこれ浪費してしまい、どう考えてもすぐには手が出せない。D3はともかく、ずっと待っていた廉価版のフルサイズを指をくわえてがまんするのは…惨めだ。なんとかせねば。

35mmフィルム用一眼とボディサイズもマウントもフランジバックも同じで、フィルム用のレンズが流用できるくせに、同じ画角で使えないというAPS-Cのデジタル一眼は、フィルム時代からのユーザーには猛烈な違和感がある。たとえフィルム経験者が死に絶えたとしても、過去に生産された膨大な量のライカ版用レンズが残っている限り、APS-Cが受け入れられることは永遠にないだろう。画角の感覚が染み込んだ35mmフォーマットを、引き続きデジタルで使い続けることはフィルム世代の悲願である。
歴史的に長く続いた物の形には、歴史的な意味がある。一時隆盛を極めたハーフサイズのカメラが消滅した以降、24x36mmのフォーマットはますます社会に深く根を下ろし、写真人口の王道として脈々と歴史を刻んできた。誰もフォーマットの変更なぞ望まなかったし、APSフィルム機も普及することは無かった。一定の同じ枠で観察するからこそ時間の流れやものの変化を感じることができるのである。写真をやるものにとってフォーマットが一定であることは非常に重要であって、銀塩かデジタルかなどはむしろどうでもいいことなのだ。自らのぞんでペンなどのハーフ機を使う場合ならともかく、デジ一に関してはプロ用のハイエンド機以外は強制的にハーフサイズを選択させられるという現状は、極めて異常であり健全な進歩とは言えない。センサーサイズが小さいことには、メカ的なメリットもあるだろうが、一度廉価なFX機が普及してしまえばDXフォーマットが終焉に向かうのは必至に違いない。

オートニッコール35mm F2.8

このところペンFばかりだったのでD80にオートニッコールの35mm F2.8を付けて出かけてみた。このレンズはAi改造されているので、絞り環の袴がD80の最小絞り検出レバーに干渉することなく取り付けることができる。非CPUタイプのNikkorレンズはD80では辛うじて自動絞りは連動するものの、露出計はまったく連動せず、絞り込み測光すらできない。しかし意外なことに、実際のところ何の不便も無い。デジカメなので撮影後の画像やヒストグラムをすぐに見られるわけで、露出計など無用なのだ。フォーカスエイドは作動するが、マット面でも十分ピント合わせができる。









Nikon D80/Auto-nikkor 35mm F2.8


台場の船の科学館には1965~1988年の間、
青函連絡線として使われていた要諦丸が係留されている。
船内にある昭和30年代の青森駅前を再現したという「青函ワールド」には
当時の衣装をまとった等身大の表情豊かな人形達や当時物のグッズ、
本物のディーゼル機関車や客車などが展示されており、そのリアリティは圧巻である。

2008年6月18日水曜日

ペンFの描写

ペンFで撮った写真の主な特徴は、明るい38mmレンズの描写とボケだと言ってもいいだろう。レンズの焦点距離や開放F値はペンDシリーズに搭載されている物とさほど変わらない*。しかしペンFとペンDでは撮れる絵が全く違う。これはカメラの構造の違いによって、写真の撮り方そのものが大きく異なるからだ。距離計もなく、最近接撮影距離も80cm止まりのペンDでは、大抵はこの明るいレンズをわざわざ絞りこんで中距離~遠距離の被写体を撮影することになる。また、ペンDのアバウトなブライトフレーム式のファインダーでは、シビアなフレーミングはままならず、おのずと引き気味でつまらない絵にならざるを得ない。一方、一眼レフであるペンFでは、この明るいレンズの開放付近をフォーカシングの面でもフレーミングの面でもストレス無く使うことができ、他のハーフカメラでは偶然でしか撮れないような精密な写真をじゃんじゃん撮ることができる。
この38mmレンズは、口径食や同心円状のボケ味が、古いレンズらしい柔らかい雰囲気を持っている。フィルムで撮るのは何かと面倒だし、すぐに画像を見ることもできない。デジカメでこういう味が出せればそれに越したことはない。このところペンFばかりなので、D80にオートニッコールでも付けて出かけてみようか。

*PEN-D2の場合、F.Zuiko 32mm F1.9 が搭載されており、PEN-F用 F.Zuiko 38mm F1.8 よりも若干広角とは言えるが、画角や開放F値は大差ないと言っても差し支えないだろう。

AGFA VISTA100って

AGFAのフィルムはもう製造されていないはずだが、VISTA100は今のところ、ロモやホルガが置いてあるようなお店にはどこにでも置いてある。赤色が強烈で、蛍光色のように飽和したオレンジ色に発色する。後からどう調整しようがこの傾向が残ってしまい、どうにも使いづらい。それが味だと言われても、俺の好みではない。525円も出してフィルムが冷蔵庫にも入っていないようなお店で買うようなものじゃない気がする。今後はDNPにしよう。安いのが一番いいに決まっている。










PEN-F 38/1.8 AGFA VISTA100
港区台場/品川区戸越公園/大田区城南島

2008年6月17日火曜日

ネガカラーフィルムのオレンジマスクを正確に除去するには

俺は色調を主観的な判断で調整するのが嫌だ。要するにリバーサルを使えば早いわけだが、ネガカラーフィルムで正しい色を再現するにはどうしたらいいかを考えている。
今回、最初のコマに5000°K仕様のライトボックスを写しこんでおき、ネガを複写する際のWB採取にそれを使う方法を試した。グレーはネガになってもグレーなのでこの方法でいい気がしたのだ。
やってみたところ暗部の階調がおかしい。オレンジを白くなるようにWBを調整するということは、全体を青っぽくすることであり、ネガの元々青い部分は更に青味を増すことになる。ネガを撮影した画 像のヒストグラムを見るとBlueの山が明るい方で飽和してしまっている。Blueのレベルがかけ離れて高いために、Red、Greenの山がダイナミッ クレンジ内に納まるように露光するとBlueだけがはみ出してしまう。これが暗部の階調がおかしくなる原因だ。これを反転すると、本来、暗部として真っ黒にならなければならない部分がオレンジ色になってしまうのだ。


ネガ撮影時にBlueのレベルが飽和してしまっている例。
ネガポジ反転後、暗部のトーンがおかしくなっている。



ネガ撮影時にRGBともダイナミックレンジ内に収まっている例。
ネガポジ反転後、暗部のトーンがおかしくなることはない。
カラーバランスは自然で、おそらくこの方法が成功していると思われる。

この方法はおそらく正しい。ネガ複写時に露光量をうまく調節すれば、RGBすべてがダイナミックレンジ内に収まることもある。しかし実際のところ、多くの画像ではBlueがダイナミックレンジ内に収まらずに飽和してしまう。

2008年6月10日火曜日

F.Zuiko 38mm F1.8用フード

マルチコートや内面反射防止対策が十分な現代のレンズでは、前玉に横から陽が射した程度では派手なハレーションなど起こることはない。フレーム内に太陽が入るか入らないぐらいになれば、ようやくハレーションが見られたりするが、そんな角度だと、もはやフードがあってもなくても関係ないわけで、実はフードは遮光用というよりも、飾りやプロテクターに過ぎなかったりする。
それに比べ、ペンF用の38mm F1.8は逆光時のハレーションが凄まじく、フード無しではとても使えた代物ではない。専用フードがあるらしいが入手は難しく、かぶせ式なので欲しくない。よくある43mmのラッパ型のラバーフードを買って付けてみたが、まったく効果がない。間口が狭くかなり深いフードでなければ効果がなく、穴あきのかっこいいやつも見つけたが、これでは間違いなく効果は無いだろう。結局、本来100mmF3.5用のT-45を使っている。これは43mmねじ込み式の円筒形で、フィルターの上からつけてもケラレもなく効果も絶大で、これ以上適したフードは無い。

2008年6月9日月曜日

ペンF-ニコン マウントアダプターで超広角12mm

オリンパス製のマウントアダプターの中古品はちょっと高すぎる。先日、銀座のあるお店では3万5千円で売られていた。それに比べればエレフォト製のは安い、とは言えなくもないが、接写リング並の部品にしては結構なお値段である。何しろ、315円で買ったペンFが事の始まりである。ずいぶん悩んだ末、エレフォト製のものを新品で購入した。筒本体やペンF側のマウントが梨地仕上げで非常に精巧に工作されているのに対し、ニコン側のマウントは、キズや小さな凹みなどがあり、ちぐはぐな印象だ。固体差だと思うが、この品の場合、ニコン側マウントの取り外しボタンの操作に非常に固い引っ掛かりがある。ううむ。こういう点では純正品は高価だがアリかもしれない。マウントの形状は問題ないようで、ガタも無くスムーズにぴったりはまる。まあ、とりあえず俺にはこれで十分だ。
気になるのは無限遠だ。AFレンズや望遠系のEDレンズ等で、∞マークより回る仕様のものは、多少の誤差があっても無限遠にピントは合わせられると思われる。しかし、広角の場合に目測でピントを合わせる関係で、ピントリングの距離指標が正しく使えないのは困る。一応チェックのために、ニューニッコール 135mm F2.8を取り付けてみたところ、ヘリコイドを無限側いっぱいに回した位置で、遠景にぴったりピントが合う。アダプタの厚みについては、正確に調整されているものと判断しよう。
エレフォト製 ペンF-ニコン マウントアダプター
(13,800円 ディスカバーフォト)


Tokina AT-X124 (12-24mm F4)

色々と取り付けることができるが、今回の本命はDX用Tokina 12-24mmである。ペンF用の20mm F4は入手し難く、見つけても異常に高価なため、あきらめざるを得ない。しかし、マウントアダプターを使えば、焦点距離12mm、35mm換算で18mm相当という超広角レンズが装着可能となる。ペンFの時代であればレトロフォーカスでここまでの超広角レンズなど存在し得なかっただろうが、今やニコンFマウントのようなロングフランジバック用として存在するのである。しかも都合の良いことにDX用である。
このレンズ、DX用なのでイメージサークル的にはハーフサイズでも使える。絞り環の無いGタイプ相当のレンズのため、残念ながら、細工無しではF22の最小絞り固定での使用となる。Gタイプ如何に関わらず、このマウントアダプターは自動絞りが連動しないので、F22の場合ファインダーは非常に暗くなるが、どうせピントは目測だし、フレーミングさえできればいい。また、レンズ後端の絞りレバーを開放側いっぱいに動かしたところで、可動域の溝に小さく切ったゴムシートなどを詰め込んでレバーを固定すれば、F4でも使うことができる。ISO100ならF4固定でも明るい屋外でせいぜい一段オーバーになる程度で、かなり幅広く使える。
AT-X124(Gタイプレンズ)の絞りレバーを開放で固定した状態

フードは、横位置用に設計されているため、縦位置のペンFでは上下がケラレて使えないが、ただでさえでかくて重いので、この際フードなど無用である。ペン用レンズに比べれば、逆光時のハレーションなど無いに等しい。


PEN-F Tokina AT-X124
12mm/F4 1/500 AGFA VISTA100
大田区 洗足池公園

待望の広角レンズである。このレンズの特徴だが、開放にもかかわらず周辺光量不足はまったく見られない。素晴らしい写りである。しかし、実際にこれを持って散歩に出かけてみると、やっぱりでかくて重い。ペンF用として常用するには向いていない。当たり前である。そんなことはやる前から想像できたわけだが、たとえ分かっていたとしても、どうしても、どうしても、やってみなければ気が済まない事というのはあるものなのだ。

2008年6月8日日曜日

カラーフィルムを白黒現像

いつのものか分からないカラーフィルムが発見された。ベロが巻き込まれているので何かが写っているに違いない。ちょうどカラーフィルムを白黒現像してみたかったところだ。いいものが発見された。やってみよう。
SPD 1:1希釈液で同じj感度ISO100の白黒フィルムと同じ条件で現像するつもりだった。ところが、現像液排出後、定着液と間違えてSPD原液を注入してしまった。しまった。二回現像してしまった。同じ伊藤園の容器だったのがいけない。
リールからフィルムを引き出すとハーフサイズのネガが現れた。子供が今より小さい。そういえばこんな服着てたっけ。3年前ぐらい前のフィルムだろう。てっきり真っ黒になっているものだと思ったが、それほどひどくない。一度停止した後なので影響が少なかったのか、それとも元々がISO100のフィルムだし、二回現像したからといって、激しく増感されたりはしないのかもしれない。カブリもないし、かなり濃い目だが白黒の像はいい調子だ。ベースも普通にカラー現像されたネガと同じくらい透明になった。例によってD80とマイクロニッコールでネガを複写してデジタル化。Paint.netでヒストグラムを見てみると、レンジいっぱいにトーンが広がっていて、かなりいい感じだ。今回は偶然だが、カラーフィルムはベースが濃いので、白黒現像する場合、わざと1段ぐらい濃い目に現像するとコントラストがあっていいネガが得られそうだ。
PEN-D2 フジカラー100 SPD 1:1 24℃ 4分30秒間現像
真水で停止後 間違えてSPD原液で約4分間さらに現像、スーパーフジフィックスで定着

ヒストグラムの上下をカットするようにトーンを調整すると白黒らしい画像が得られた。粒状性も悪くないし、元のヒストグラムを見ると、ラチチュードが広くトーンが豊富なので、いかようにでも調整できそうだ。印画紙に焼くのは難しいと思うが、デジタル化して楽しむなら十分使える。ネオパンよりもDNPセンチュリアの方がはるかに安い。