2010年6月26日土曜日

ぐるっとパス2010

ぐるっとパス2010のスタンプがやっと集まった。有効期限間近だったので、二日間の休みを利用して井の頭自然文化園と上野動物園へ行ってきた。元々スタンプを集めるつもりはなかったが、なんとなく押しているうちに結構たまって来たのだ。これ、「抽選で毎回50名様にミュージアムグッズがあたる」んだそうだ。ううむ。抽選か。最後はちょっと頑張ったので、せこいカードでもなんでもいいから記念に何か欲しい。なお、ぐるっとパスは2,000円だが、電車代は別。地下鉄で行ける施設は限られているが、メトロまたは都営一日券(2枚)とのセットがいずれも2,800円なので、場合によってはお得になるかも知れない。

スタンプ10個完了。
行ったところ:3.国立西洋美術館/6.恩賜上野動物園 /9.国立科学博物館/8.東京国立近代美術館/17.科学技術館/18.東京国立近代美術館/29.松岡美術館/30.国立科学博物館附属自然教育園/31.東京都庭園美術館/42.東京オペラシティアートギャラリー/ 45.東京都江戸東京博物館/54.日本科学未来館/55.船の科学館/58.井の頭自然文化園(計14箇所)
 









恩賜上野動物園にて
Ricoh R8, ISO100
35mm換算:28-200mm

2010年6月22日火曜日

ベルボン アンブレラクランプ UC-6

これは本来は三脚に取り付ける雨傘なのだが、一応ストロボ用の傘にもなるということだったので入手してみた。ただの傘とクリップなので価格的にはちょっとお高い感があるが、プラスチック製のクランプも折りたたみ傘も作りはしっかりしている。傘の内面はてっきりシルバーだと思ったが、実際には白だった。

 ベルボン アンブレラクランプ UC-6
 (7,254円 税込み:Amazon)
前モデルUC-5との違いは傘の内面が銀色から白に変更になったのと、
UC-5には無かったアクセサリーシューが2個付いたことのようだ。

傘のグリップにネジが切ってあり、取り付ける筒にねじ込んで固定する。取り付け筒の両側にはアクセサリーシューがあり、筒をはさんで2個のクリップオンストロボを取り付けることができる。ストロボは、傘とは反対方向に挿入する形になるのでヘッドが回転しないストロボは、前後逆に差し込んで取り付ける。クランプには三脚穴はなく、パイプ状のものに取り付ける以外に固定方法は無い。

この中国製三脚(Vanguard Elite 4S)は
エレベーターポールが八角形だがちゃんと取り付け可能。

説明書には付属傘の柄は回すと外れると書いてあるが、
実際の商品は接着されているよう見える。


使用目的はストロボ用なので、光量がちゃんと確保できるかためしてみた。室内で小物を撮影するのが前提なので、ISO200 F11での撮影が可能かどうかやってみる。被写体と傘の距離は約1メートル、照明位置は左手前45度の下向き45度だ。ナショナルPE-381SGはマニュアル発光で最小1/16からフル発光までの5段階で撮影。1/4発光時がほぼ標準露出のようだ。SB-600の方はTTL調光を使った。標準反射板をスポット測光しFVロックをかけたものが0EV、そこからプラス側に露出補正を行なっていった。SB-600の光量では+2.3EVまでが限界で+2.7EVでエラーとなった。バックの白をとばすまでにはほんの少し足りないが光量的には意外と大丈夫らしい。PE-381SGはフル発光でGN38(ISO100)のはずだが、20年以上前の品なので光量がだいぶ落ちているらしく、フル発光でもSB-600(GN26 ・ISO100 24mm時)と大差なかった。もちろん、ISO感度をもっと上げればもう少し余裕が出る。



ナショナルPE-381SG ワイドパネルなし(28mmの画角をカバー) マニュアル発光
ニコン SB-600(照射角 24mmに設定) TTL調光 グレー部分をスポット測光でFVロック
Nikon D700, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED, ISO200, F11
仏像の身長は約25cm

なお、グリップストロボを使う場合はアンブレラホルダーを取り付けた三脚の雲台を使わなければならない。ストロボ発光部の位置は傘のグリップあたりが適当と思われるが、雲台がかなり高い位置になるので多少の工夫が必要になる。また傘ごと角度を調整する場合、別々に固定されているのですごく面倒になる。この傘を使う場合はクリップオンタイプのストロボが便利だ。グリップストロボを使うなら、SD写真電気工業製の「SDホルダー」と普通のアンブレラの方が適している。UC-6はクリップオンタイプのSB-600でも光量的には十分使えることがわかったのでとりあえず良しとしよう。



つっこみ如来(ソフビ製貯金箱)
Nikon D700, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
ISO800, F11 

付属の傘はゴワゴワして非常にたたみ辛く、片付けるのが大変だ。雨傘として携帯するにはあきらかに適していないばかりか、遠くからでもすぐにそれと 分かるVelbonロゴの入った白黒の傘は見た目が変すぎる。こんな傘をさしつつ、物欲しそうな顔をして雨の公園などウロウロしていた際には、いくらバッグにカメラをこっそり隠し持っていても、いやらしいカメラ爺がいるのが遠くからもろばれではないか。しかし、これと三脚はセットなので、三脚を担いでいる時点でどの道変な人ではある。

(別記事)SB-600用アンブレラ 小型ストロボ用にはこっちをおすすめします。

2010年6月21日月曜日

城南島にて

雨が上がったので海の方へ。







Nikon D700, Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF


Nikon D700, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED

2010年6月17日木曜日

ケンコー 18%グレー標準反射板

ストロボ使用時や室内でホワイトバランスを設定するのに使おうと思い、こんな物を入手した。

¥2,188(税込:Amazon) 

以前、店頭で見てそのグレーの色合いに不安を感じたのだが、届いたものを見るとやっぱりなんとなく疑問がある。これは本当にグレーなんだろうか?
チェックしようにもカラーメーターなどは持っていないのでどうやって測定したらいいのかわからない。とりあえず、これの反射光が光源の色と同じなら良しとすればいいのではないだろうか。まず、光源の光でWBをセットし、その光でケンコー18%グレー標準反射板を照らし、撮影した画像のRGBバランスを比較してみる。作業中、View NXでヒストグラムを観察しているときに気づいたのだが、ピクチャーコントロールが[SD:スタンダード]の場合、RAW画像表示時と、Jpegへ変換した後とではヒストグラムに若干の違いが生じることがわかった。以下の比較はピクチャーコントロールは[NL:ニュートラル]を使用、View NXでのファイル変換も行わずにカメラ内Jpegの画像を使って行った。

下が光源(ライトボックス)をD700で撮影した画像。フリッカーの影響を避けるために絞り込んでスローシャッターで撮影。撮影した画像の真ん中あたりの一部範囲に、フォトショップで「ぼかし-平均」フィルタをかけ、スポイトツールでRGBの値を測定した。これでWBをセットしたのでRGBの値は一応同じになっている。
R 141
G 141
B 141

次に、ライトボックスの光を使って、ケンコー18%グレー標準反射板のグレー面を撮影。ヒストグラムの幅が広がっているがこれは色味とは直接関係なく、布面のヨレや配光ムラなどによって多少のグラデーションが生じたものと思われる。スポイトツールで測定したRGB値をみるとBの値が高い。これでWBをセットすると僅かな黄色かぶりが生じることになる。
 
R 157
G 158
B 162

次は、同じ方法でケンコーの白い面を撮影したもの。値としてはBが僅かに多いが、これが有意な差なのかどうかは不明。ほぼ均等と言えばそうなのかもしれない。
R 153
G 154
B 157

結局のところ、これがニュートラルグレーなのかどうかは良く分からない。ほぼグレーなのには間違いないが、ほんの少し青っぽいのかもしれない。ただ、光源に使ったライトボックスの演色性にも左右されるだろうし、すべてスローシャッターで撮影したものの蛍光灯なのでフリッカーの影響が無いとも言えない。スポイトツールでRGB値を拾う方法も微妙だし、ピクチャーコントロールのNLが本当にニュートラルなのかも分からない。要するに、厳密にはよくわからない。多分実用上問題ないんだろう。そして、商品の説明書をもう一度よく見たところこう書いてある。
被写体位置からグレー面をカメラ側に向けてTTL測光するだけで、その場の標準露出を測定することができます。片面は花の撮影などに欠かせない『白レフ板』として活用することができ、またホワイトバランスの調整用としても使えます。 
つまりグレー面がホワイトバランスの調整に使えるとはどこにも書いてない。そうか。そうだったのか。ホワイトバランスの設定は白い面を使うのが正しいようだ。

それでは気をとりなおして、グレー面が本当に標準反射板になるのか確認してみよう。
窓からの光が当たる場所にケンコー18%グレー標準反射板を置き、同じ場所で3種類の露出計で測ってみる。セコニックのスタジオデラックスは伝統的な入射光式露出計だ。本来は玉を変えて反射光も測定できるのだが、俺のは玉をはめこむ穴の縁にヒビが入ってしまい、アロンアルファで玉を接着してしまったため交換することができない。反射光の測定には別の露出計、セコニックのオートリーダーを使用。オートリーダーはカメラと同じ方向から標準反射板へ向けて測定。D700のTTLメーターは、標準反射板のグレー部分をスポット測光した。
スタデラとD700はちゃんと値が一致する。標準反射板としての機能は問題ないようだ。反射光式のオートリーダーだけ一段オーバーになる値を示したが、このオートリーダーはずいぶん古いものなので、一段狂っていても不思議は無い。
デジタル一眼レフでは撮影後すぐに画像やヒストグラムが確認できるので、標準反射板が必要になる場合は少ないと思うが、TTL調光でフラッシュ撮影をする場合にこれを使ってFVロックするのも便利な使い方だと思う。


※あと、今さらながら気付いたことが。白レフと標準反射板の両方に使えるが、両方同時には使えない。よく考えると当たり前だが、白レフをあてた状態でグレー面を使って露出を測るにはこれが2枚要る。

2010年6月15日火曜日

ステレオ写真

画像の組み合わせ方やプリントした紙の折り方を工夫することで、虫眼鏡のようなビューワーを使わないで見られる擬似立体写真が出来るよう気がしてちょっと研究している。それ用のソース画像が欲しかったので、ステレオ写真を何枚か撮ってきた。今のところ、思った方法ではあまり立体感が得られず、まだうまくいっていない。とりあえず画面やプリントで普通の方法(交差法)で見るために、左右を入れ替えて横につなげた画像を作成してみた。撮影時は、左右2枚の画像を順番に撮影するのだが、結構失敗が多い。この方法では最初の画像を撮影した後、視差を作るためのマクロスライダーをグリグリ動かさなくてはならない。その数秒間のうちに人や車が過ぎ去ってしまったり、信号が変わってしまったり、雲が流れてしまったりするのだ。被写体の一部に違いが生じると、立体視したときにそこがチカチカして変な具合になってしまう。風で葉っぱなどが動いて出来た差分は、それはそれで動きが感じられて面白いのだが。











Nikon D700, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5
ISO200-800, ピクチャーコントロール[LS]

梅雨入り

雨の日は出かけるのが大変だが、人知れず秘密の場所へこっそり出かけるにはうってつけだ。いつもの森もひっそりとしている。ひとりしゃがみこんで、落ち葉が浮いた水面の表面張力や倒木のほら(洞)などをマイクロニッコールでじっと観察する。


Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF, Nikon D700
ISO800 ピクチャーコントロール[LS]

2010年6月14日月曜日

デジカメでモノクロ

前回はモノクロ写真の話だったのでモノクロを撮ってきた。無数の漂着物や投棄ごみを真上から観察できる面白い場所だ。白く見えるのは、砂に埋もれてペッタンコになってはりついている土嚢袋やビニール袋だ。モノクロで見ると、白く光るそれらはまるで垂直の地層断面に現れた化石のようだ。





Nikon D700, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
ピクチャーコントロール:[MC]モノクローム コントラスト:+2 フィルター効果:Red
撮影場所:城南野鳥橋(大田区東海6)

 これは以前6x7フィルムで撮った画像。 
Mamiya RB67 SEKOR C 65mm F4.5
ネオパン100 ACROS CanoScan 8800F 2400dpi



2010年6月3日木曜日

モノクロ写真2

カラー写真とモノクロ写真の違いについては以前にも考えたことがある。モノクロ写真の作用を解釈する際によく言われるのは次のような説だ。すなわち「モノクロ写真ではそこに色彩が無いので見る人が色彩を想像する。その際に刺激される想像力が被写体の存在感を高めたり感情をより強く刺激するように作用する」というやつだ。俺はこれは間違いだと思う。少なくとも自分はモノクロ写真に色彩を感じたりすることもないし、色彩を想像する気もない。もし誰かが、写真に写っている花や空が何色か?というクイズを出すなら推理してやってもいい。だがモノクロ写真を眺めるときに自らの意志で、この部分は一体何色なんだろう?などと色彩を想像したりすることなどまったくない。現に、自分で撮ったモノクロ写真でさえ、現場の色彩を唯一知っている撮影者であるこの俺でさえも、撮影した画像を見るときに撮影当時の色彩を思い出したり感じたりなんかしない。だって、色は自らそこで捨ててきたんだから。そんなの覚えてない。
俺は前回「モノクロ写真の本当の特性とは環境光の色温度が持ち込まれないこと」でありそれが「存在感を強調する」と言った。そのことについてもう少し考えてみたい。
写真が発明された時から想定されているその技術的使命とは、風景や立体物の姿を光学的方法で遠近法に則ったかたちで写実的・高精細に平面へと変換し(画像化)、それを固定化(記録)することだ。これは、魚拓や拓本と同じような「複製感」という効果をもたらす。複製感とは、実物から粘土で型を取ったようなそっくり感のことだ。(写真がネガやデジカメデータなどを元にたくさんのコピーを同品質で作成可能であるという意味の「複製」とは別だ)
写真は「客観性」という効果ももたらす。写真と見違えるほど写実的に描かれた肖像画や風景画は写真と同じ効果を目指したものに違いない。だが、画家が単に現実の輪郭を無作為に複製することを念じ、その執念深い手作業を完遂したとしても、画像の輪郭を生成するためには彼の主観を経過することは避けられず、その効果は写真にはかなわない。写真では、技術的に画像が機械的に自動生成されるので、画像の生成工程では撮影者の主観が織り込まれることがないからだ。
実際には写真はいくらでも加工が可能だが、写真の加工はあくまでオプションであり特殊である。なぜなら、画像の変形は写真の技術的使命にそぐわないし、それが写真でなければならない理由と正反対だからだ。
写真が現実の証拠であるという裏付けはないが、それは普通には疑われることはない。宇宙人や怪奇現象の写真が、ボケボケで不鮮明であってもイラストの説明なんかよりはずっと興味をそそられる。おそらくインチキに決まっていても、それが写真であることに若干の興味を確かに感じるのだ。これは一応にも写真というものが、基本的には被写体が無ければ画像を生成することができない技術であるということを認めてしまっている証拠なのである。
写真は、現実の複製であることを信じるに十分たる光学的に結像させられた巧妙な遠近感と精細な輪郭をもって被写体の複製感を作り出し、それを見る人の意識の中にあるその画像が機械的に生成されたものに違いないという先入観と一体となって、現実感や存在感を作り出すのだ。
写真が発明された時はモノクロ写真しかなかった。そして、写真が総天然色ではないことへの不満がカラー写真という技術を生み出した。現実に自然は彩色されているし、「記録」という写真の技術的使命にてらせば、天然の色彩を画像に転写することが正しい進歩と考えられたのは当然だろう。ところで、写真を見るときの角度の一つに、伝えたいことが客観なのか主観なのかという見方がある。前者はそこに物が存在した記録としてのみ提示される写真であり、後者は写真を見る人に撮影者の視点を非常に強く意識させる写真である。写真が発明された当時は、それらはあまり区別されておらず、写真がもたらす現実感や存在感は、画像が光学的に自動生成されることによって得られる当たり前の出来事だと思われていたに違いない。だが実際にカラー写真を見る時、モノクロ写真が別に苦労もせずに持ち合わせているそれらの効果を、同じ構図で撮影されたカラー写真が必ずしも持ち合わせていないことに気付く。技術的原因によるカラーバランスの崩れが印象を操作してしまったり、環境光の色温度が写真に引きずり込まれることによって、それを見る人の主観が増幅され、被写体の存在そのものをないがしろにしてしまうのである。もちろん、カラー写真では環境光を正しくコントロールすれば、モノクロには不可能な部分の情報伝達が可能だ。また、撮影者が写真の色彩をそれを見る人の主観と正しく共鳴するように環境光の効果を正確にコントロールすれば、撮影者の視点を非常に強く意識させることもでき、その意図においてはモノクロよりもはるかに効果的だと思う。しかし、撮影者が伝えたいのが被写体の「存在」そのものである場合、見る人の主観に正しく共鳴せず誤解を増幅する危険を持つ色彩情報を、そこから排除してしまうことも早道の一つなのである。
カラー写真は撮影者による一方的な情報の提示だ。カラー写真に織り込まれた被写体を照らす環境光は、それを見る人の主観を様々に刺激する。環境光の色の偏りを差し引いてカラー写真を観察するなんて無理だ。だから画像から受ける印象のすべてを受け入れるしかない。それを見る人はただ無心に受身でなければならない。それがカラー写真の約束だ。
モノクロの写真は、撮影者からそれを見る人へ向けたテレパシーだ。撮影者がカメラの向こうに提示するのは被写体の「存在」だ。それは写真を見る人が脳内でいったんカラー画像に変換するための材料ではない。それはただ、撮影者の意識と相互に通信を行うために用意された回線であり、色彩が排除された輪郭をじっと見つめることだけが、カメラの向こうにあるその「存在」を撮影者と同じ視点で共有することができる唯一の手段なのである。それがモノクロの視点だ。




NikkonF3, Nikkor-S Auto 35mm F2.8
Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S ネオパン400PRESTO

いつもの森

今日はよく晴れた。涼しくて気持ちの良い日だった。久しぶりにいつもの森へ。そこらじゅうで植物が伸び放題だ。









Nikon D700, Nikkor-S Auto 35mm F2.8
ISO200-800 ピクチャーコントロール[LS]