2010年4月30日金曜日

Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S

以前から探していたAi Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5Sを入手した。外観がひどくても構わないので2千円程度のものをずっと探していたがなかなか見つからず、結局は普通の価格で入手することになってしまった。わずかにホコリの浸入があるものの、外観は非常にきれいな品だ。ちょっと絞り羽根の戻りが悪いが絞り込みは問題ないので、連写さえしなければ開放測光への影響も無い。


Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S
8,500円 中古並品(中央区J店)

Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5SはF3時代のプロズームで、当時は高価だったものの中古の玉数が多く価格も手頃で入手は容易だ。35-70/3.5にはAiタイプもあるが、このAi-Sタイプにはマクロが付いている。70mm時だけだが35cm(1:4倍)まで寄れる。 製造は1981~1986年で、今回の品はシリアル番号からするとほぼ最後期の品のようである。フードは62mm径のHN-22だが、付属していないので今度探すことにしよう。手持ちの35mmレンズとの違いが気になる。早速テストに出かけてみよう。


左から
Nikkor-S Auto 35mm F2.8
Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S
Ai AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5s

Nikkor-S Auto 35mm F2.8はいつも使っている大事なやつだ。一本だけ持ち出すときはたいていこれだ。Ai AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5sは逆光に弱く、絞れば良く写るが何しろ外観がチープで悲しいのでほとんど使っていない。本当は最新の高級ズームとでも比較できれば良いのだろうが、俺がそんなの持ってるくらいならそもそもこんなものは買わない。そういうわけで手持ちの物を含めたこの3本を比較してみることになった。


 焦点距離35mm時比較用全体画像
中央と左上をクロップ した。

焦点距離 35mm時 画面中央部
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35mm時中央部は3本とも大差ない。Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5Sは若干コントラストが高く見え、ヌケが良い印象。Nikkor-S Auto 35mm F2.8は青味がかっている。Ai AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5sはほんの少しだけ解像感が劣り、コントラストも低い。

 焦点距離 35mm時 画面周辺部(左上角)
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35mm時周辺部を比較すると、Nikkor-S Auto 35mm F2.8は開放からシャープだが、コントラストが低く周辺光量落ちが目立つ。Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S開放時は単焦点には解像感で劣るものの、コントラストは高く周辺光量落ちは少ない。Ai AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5sはどの絞りでもコントラストが少し低めで周辺光量落ちも普通にある。どれがシャープかと言えばF11くらいでは3本とも大差ない。開放でも比較的良く写るとしたらAi Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5Sだろう。

  焦点距離70mm時比較用全体画像
中央と左上をクロップした。

焦点距離 70mm時 画面中央部
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70mm時中央。Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5SとAi AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5sでは解像感にはほとんど違いがない。Ai AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5sの方が若干コントラストが低く、ヌケが悪い印象。

 焦点距離 35mm時 画面周辺部(左上角)
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共通データ:Nikon D700 ISO200 ピクチャーコントロール[LS]

70mm時周辺。明らかにAi Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5Sが良い。

総合すると Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S は画面全体の画質が均一でどの絞りでも平均的に良く写る。開放からコントラストが高くヌケが良い一方、画像の細部は線が太い印象で、絞ってもあまり変化しない。シャープネスだけを見ると少しだけ不満といえる。逆光には非常に強い部類のレンズだと思う。35mm時、太陽がフレーム外にある場合は円弧状のゴーストが出るものの、太陽がフレーム内の場合はゴーストは出ない。75mm時、フレアが出る場合があるがハレキリで解消する。ボケにはちょっと癖がある。
以下Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5Sにて。

70mm F3.5

上の画像の後ボケ

上の画像の前ボケ

このレンズのボケは非常に複雑で、後ボケを見るとエッジが強く中心に芯がある。一方、前ボケのエッジも非常にきつい。球面収差の補正が完全型である場合と不足型である場合の両方の特徴を持っているようで、要するに前後とも変なボケだ。絞ってもコントラストやシャープネスがあまり変化しない点においても、過剰補正型ではないと思われる。上の画像は70mm時のものだが35mm時も同様である。

70mm F8 マクロ最近接

70mm F8 マクロ

マクロ域は非常にシャープで、後ボケも美しい。

70mm F3.5

35mm F8

35mm F8

35mm F3.5

35mm F3.5

70mm F5.6 マクロ最近接

2010年4月29日木曜日

昭和の残像

子供が水飲み鳥に似たガラス製のおもちゃを持っていた。そういえば以前にもこんなカップを持ち帰ってきたこともあった。どちらもフリーマーケットで数十円で入手したものだそうだ。


このカップ、子供の頃に確かに見た記憶がある。材質はスチロール樹脂のようで、いちばん下のリングは受け皿と接着されている。お茶などを入れても一応こぼれないが、飲んでいるとクシャっとつぶれてこぼれることがある。似たものは現在も販売されているらしい。

掌にのせて温めると、内部の青色に着色されたアルコールが管を昇って上部の球体に移動する。ガラス管は水飲み鳥をちょうど逆さにしたのと同じような構造になっている。帽子や目玉、ガラスの細工のパーツなどは水飲み鳥と良く似ており、同じラインで製造されていたのかもしれない。


三寒四温

このところ寒い日が続いている。晴れる日もないでもないが、俺が休みの日だけは決まって寒い雨の日ばかりだ。ここ何週間も出かけることができず、楽しみしていた桜の満開も結局見ることができなかった。この日もまた寒い雨の日だったが、無理やり散歩に出かけてみた。








Nikon D700 Nikkor-S Auto 35mm F2.8

2010年4月3日土曜日

そろそろ満開

桜の花は最初は白く、開花したあとで中心がだんだんピンク色になり、散る前がいちばんきれいなピンクに見えるそうだ。知らなかった。最初からピンクだと思っていた。今週末は咲いたばかりだが、たしかに真っ白だ。来週末には散り始めるかもしれない。





 小規模なBBQ

枝から赤紫色の花が噴きだしているこの植物は「ハナズオウ」というらしい。

Nikon D700, Nikkor-S Auto 35mm F2.8