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2023年9月5日火曜日

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR 入手

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRを手に入れたので、このレンズについての動画を作成した。動画内では、フォトショップのスーパー解像度についても紹介している。


動画内で使用した画像

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
f=600mm
Nikon Z9 F8 1/3200 sec ISO400
DXクロップ(5392x3592 19.37MP)

Photoshop スーパー解像度(10784x7184 77.47MP)

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
f=600mm
Nikon Z9 F8 1/1000 sec ISO400
DXクロップ(5392x3592 19.37MP)

Photoshop スーパー解像度(10784x7184 77.47MP)

NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
f=600mm
Nikon Z9 F8 1/5000 sec ISO400
DXクロップ(5392x3592 19.37MP)

Photoshop スーパー解像度→8256x5504 45.44MPにクロップ
画角=1200mm相当

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
f=105mm
Nikon Z9 F5.6 1/200 sec ISO200
撮像範囲 FX

スーパー解像度(150MP)→8256x5504 45.44MPにクロップ


NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRにて

f=600mm
Nikon Z9 F6.3 1/200 sec ISO800

f=600mm
Nikon Z9 F6.3 1/250 sec ISO1800

f=600mm
Nikon Z9 F6.3 1/250 sec ISO1000

f=550mm
Nikon Z9 F8 1/200 sec ISO1000

f=600mm
Nikon Z9 F8 1/2000 sec ISO800

f=600mm(DXクロップ 900mm相当)
Nikon Z9 F11 1/1250 sec ISO400

f=180mm
Nikon Z9 F8 1/2500 sec ISO400

f=600mm
Nikon Z9 F8 1/1250 sec ISO400

動画の中でも言及しているところだが、NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRの画質は良好で、色収差がまったく見られず絞り開放での周辺光量の低下もほとんど気にならない。絞り開放での色収差やコントラストも明らかに向上しており、常時F8で撮影していた先代の200-500に対して、こちらは絞り開放でも積極的に使える気がする。肝心の(解放ではなくF8時の)解像力についてだが、少なくとも先代AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR並かそれ以上であるとは見られるものの、大きな違いは感じられない。先代200-500が優秀だっただけに、同種のレンズで大幅な進歩というのは技術的に難しいのかもしれない。NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR Sのような大口径単焦点レンズと同等の解像力を期待するのは無理に違いないが、この要因は価格差によるものというよりも、むしろズームレンズであることによる技術的な壁であるように思う。仮にニコンが180-600 F4という仕様のズームレンズを開発したとしよう。価格も単焦点である場合の200万円を大きく超えるだろうが、それで到達できる画質は?というと、このNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRとの大きな違いを果たして期待することができるだろうか?つまり、そのようなことを妄想するくらいに、このNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRは良く出来ている。
あと、そういうことが良いのかどうかは分からないが、現像時のシャープの掛け方次第で解像感はどうにでもなってしまうとも言える。フォトショップでスマートシャープを掛ければ解像感は明らかにワンランク上のように見えてしまい、スーパー解像度を掛けて元サイズに縮小することで解像感を上げることも出来る。大口径単焦点との解像力の差というのは、そういった後処理でうやむやになってしまう程度のものに限りなく近づいている気がする。


2023年7月29日土曜日

いつの間にかLightroomとPhotoshopのACRがNikonのADLに対応していた件

 最近気付いたのでいつからかは分からないが、いつの間にかNikonのアクティブ D-ライティングにAdobe LightroomとPhotoshopのACR(Adobe Camera Raw)が対応していることに気づいた。どうやら2023年の早い時期には既にこの状態であったようだ。現在のLightroomやPhotoshopでは、NikonのRAWファイルを読み込むと、撮影時のADLの設定に応じて露光量・ハイライト・シャドウの値が以下のように自動的に補正される。以前はこれらがすべて0だったため、読み込んだ画像が暗く見えていたというわけだ。

ADL設定に対応するLightroom/Photoshop 基本補正-階調補正値(画像読み込み時)
ADL露光量ハイライトシャドウ
しない000
弱め0-7+10
標準+0.33-21+10
強め+0.67-35+10
より強め1+1.00-49+10
より強め2+1.67-77+10
*Nikon Z9の場合(他機種のRAWの場合での補正値は未確認)
*ピクチャーコントロール[SD]スタンダード
*プロファイル「カメラ標準」

アクティブD-ライティングはニコンのかなり古い機種から搭載されている機能にも関わらず、以前からAdobe Camera Rawはこれに対応する気配が一切なく、アクティブD-ライティングを使って撮影したRAWファイルは純正現像ソフトのCapture NX-DやNX Studioで読み込んだ際にしか正しく表示させることができなかった。アクティブD-ライティングを使って撮影したRAWファイルをLightroomやPhotoshopで読み込んだ際には撮影時の設定が無視されてしまい、画像が暗くなってしまうため、ニコンユーザーの間ではLightroomやPhotoshopで現像するのが分かっている場合は、撮影時の画像イメージと現像時の明るさの乖離を防ぐために、アクティブD-ライティングは使わない(使いたくても使えない)というのが長年の間常識となっていた。ところが最近になって突然、積年のADL問題について密かに対応がなされていた。実際には、LightroomとPhotoshopで読み込んだ場合の画像の明るさは全体としてまだ少し暗めに見えるが、以前よりはカメラJPEGやNX Studioに近い明るさとして表示される。どうやら、ACR側のアクティブD-ライティングに対応する露光量の補正値がやや控えめなようだ。NX StudioやカメラJPEGの明るさにより近似させるように調整してみたところ、以下のようになった。

ADL設定に対応するLightroom/Photoshop 基本補正-階調補正値(手動で近似させた値)

ADL露光量ハイライトシャドウ
しない000
弱め+0.25-7+10
標準+0.80-21+10
強め+1.30-35+10
より強め1+1.95-49+10
より強め2+2.40-77+10

Adobe Camera RawのADL対応については、画像読み込み時の露光量補正値などはまだ最適とは言えないが、露光量・ハイライト・シャドウの3つのパラメータについては、画像読み込み時の自動補正量が大きな参考になった。

2023年6月2日金曜日

Adobe Photoshop がえらいことに。「ジェネレーティブ塗りつぶし」

Adobe Photoshop 24.6.0(Beta)の「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能を使ってみたところ、えらいことになっている。指定範囲を消去しようとして、タグ無しで生成ボタンを押すと、見知らぬ人が突然現れて驚くわけだが、弄りはじめると面白すぎる。

その1

以下、右側または下が元画像。この画像では、オブジェクト選択ツールで埴輪を選択しジェネレーティブ塗りつぶしでタグに"robot"を入れ生成ボタンを押した。そして、出てきた候補の内のひとつが左の画像だ。

その2

これは、タグに"steel"だか何だかを入れた。選択領域の輪郭とぴったり同じサイズの不思議な物体が、見事な色艶で出現した。
 

その3

これは、タグをどう入れたか忘れたが、元の埴輪と同じ色艶をした不思議な形状の物体が出現した。



その4

選択領域にぴったり内接する形状ではなく、余白を持った感じのオブジェクトが生成される場合もある。


その5

画像内の人物を一人一人選択し、タグに"boy", "man", "girl"などと入れ、すべての人を別人に置換してみた。もちろん、よく見ると人物の細部などは不自然な部分は多数あるが、生成されるオブジェクトが、多くの場合に割と自然でその出来栄えに驚かされる。自然な作品に仕上がるかどうかは、自分がどの辺であきらめるかということに依存しており、しつこく頑張ればおそらくちょっとやそっとではバレないクオリティの画像が作れるように思える。



その6

この画像では、中央の男性が別人になった。念のため言わなくてはならない。左が加工後、右が元画像だ。画像左端の女性もAIが生成したオブジェクトで別人になっている。もし、これの加工後の画像だけ見せられたら、おそらく何の疑問も起こらないだろう、くらいの品質になっている。なお、黄色の看板の文字にもいたずらを施している。

 

その7

この画像では、前の画像で看板に施したいたずらをメインテーマにした。画像内で確認できるすべての看板の文字を、ジェネレーティブ塗りつぶしがAIで生成した日本語とも英語ともつかないヘンテコな文字に置き換えた。細部までしつこくチェックしできるだけ自然なトーンになるよう、Helios-44-2レンズの非点収差を模すような「ぼかし(移動)フィルター」を用いて一生懸命細工した。まるで異世界で撮られた本物の写真であるかのように見えたらいいなと思う。
 
とくに左上の大塚商会の看板や、赤ちょうちんで囲まれた看板などは、かなり面白い出来栄えだと思う。右端の猫カフェの看板は不自然に浮いた感じになりがちで、何度も生成やフィルターなどやりなおしたが、ここは完全に成功している気はしない。

元画像

少し前から、AIによるイラスト作成が話題にも問題にもなっているところで、写真とは一体?という議論も盛んに行われている昨今だが、最新のPhotoshopベータ版に現れたジェネレーティブ塗りつぶし機能によって、AIで生成されたオブジェクトを写真の中にこうも自然に組み込めるようになったことは、画期的と言える。そして、これはまた新たな議論の種にもなるだろう。従来からPhotoshopで画像の偽造や加工などは何でもできる、という認識は既に一般的ではあったが、コピペするにも素材が必要だった。ところが、これからは素材を言葉で言うだけで画像が生成されてしまう事態になった。しかも、選択範囲の形状にぴったりで、ライティングやボケも自然で周囲の画像にうまく馴染むようなリアルで手頃なオブジェクトが自動で出現するのだから、面白くて仕方がない。