2015年11月21日土曜日

青いパイプ

蔦(つた)が付着したこのパイプ、4年前に撮ったことがある。あの後、清掃で蔦がきれいに剥ぎ取られてしまい、残念に思っていた。この場所を通るたびにパイプの様子を観察し続けてきたが、今年やっと以前と似た状態になっているのを見つけた。天候により中々思うように撮れず、この一週間で三回現場へ通った。今日は雨の降りだしそうな、うんと曇った寒い日だったが、やっと思うような画像が撮れた。4年前も同じ季節のこんな日だった。

この場所、手すり越しに下を覗き込まなくてはならず、三脚の設置が難しい。脚を2本だけ伸ばして手すりに立てかけワイヤーで固定。コンテナ埠頭へと向かう大型車両が陸橋を頻繁に通過するので、隣接するこの歩道もものすごく揺れ、タイミングを誤ると画像に微ブレが起こる。


Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF, Nikon D800E
ISO400, F11, ホワイトバランス:5000K,ピクチャーコントロール:[LS]
Capture NX-D

Lightroomで彩度・コントラストを加工

2015年9月28日月曜日

彼岸花 Nikkor-S Auto 35mm F2.8にて

雨が上がり、連休はよく晴れた。彼岸花は季節になると何もなかった場所にポコッと出てくる。毎年同じ場所に出てくるので、去年出ていた別の場所へ行っているとやっぱり出ている。今年はたくさん出ている新しい場所を見つけた。



Nikon D800E, Nikkor-S Auto 35mm F2.8

自転車のリアキャリアを交換した。以前から使っていたのはシートポストに取り付けるタイプで、左右方向の固定力がやや弱く、バッグの重みでキャリアが回ってしまうことがあった。古い自転車から移植したこのキャリアもだいぶ古くなっていたので、同IBERA社PakRakシリーズのフレームに取り付けるタイプのキャリアに交換することにした。もちろん、専用バッグはそのまま取り付けることができる。シートポスト取り付け型のキャリアに比べると、走行時の振動がバッグへより直接伝わるので、カメラを入れる際にははバッグ内のクッションを以前より多めにする必要があるが、シートステー上部とエンド部分に両側から4点でがっちり固定されているので、立ちこぎで振り回したりしてもキャリアがずれることはない。仕様上は25kgまでの積載が可能なので、側面に大型の三脚を積載する方法を考え中。


2015年9月15日火曜日

自転車新調

前のマウンテンバイク、パナソニック号はボロボロになって捨ててしまった。今乗っている電動ママチャリ、ナショナル号も10年以上前の古い品で、最後にバッテリーを換えてから4年以上経つ。前後にカゴがあるので買い物には便利だが、遠出では電動アシストが使えず、車体が重くて辛い。そういうわけで、新しい自転車を入手。最近はドロップハンドルのロードバイクが流行りのようで、マウンテンバイクはおっさんの乗り物であるらしい。おっさんだが、おっさん専用の乗り物はなんか嫌だ。出かける際にはカメラなど荷物もあるし、高速走行が目的ではないので、ロードではなくてクロスバイクにする。

ビアンキ号。このモデル(カメレオンテ4 2016) はシリーズ中唯一、マウンテンバイク寄りのパーツ構成になっていて、Deoreコンポと太目の32cタイヤが標準で装着されている。
リアキャリアと物入れは以前使っていたIBERA製のものを装着。

ブレーキワイヤーには魚釣り用の「ケミ鈴」を付けてある。走行による振動で鳴り続けるため、前を歩いている人や向かってくる人に早めに存在を知らせることができる。歩行者に故意にベルを鳴らすのは気がひけるが、無駄に気に障ることもなく、スマートによけてもらえるので非常に便利。

2015年6月29日月曜日

太短いごっつい三脚とガッチリ固定できるレベラー

ジッツオのアルミ三脚と、マンフロットボールカメラレベラー438を入手。ジッツオの方は旧型の中古品で、以前から探していた4型4段のショートタイプだ。正確な型番は不明だが、1990年代に#563CLとして販売されていたものと仕様や重量などが一致する。マンフロットのボールカメラレベラー438は新品で入手。マンフロット製のこの手のパーツは、新品ではそのまま使用することができないことがある。前回のスライディングプレートアダプター357もひどかったが、今回のボールカメラレベラー438もあれに匹敵する乱造品で、ボールの引っかかりがひどく最初は動かすこともできない状態だった。雲台を取り付け、力づくでゴリゴリ動かし続けること小一時間、なんとか使用可能な状態に。動きが渋く、引っかかりやムラが残るものの、水平の調整は可能だ。固定の方はレバーを締めればがっちり止まる。精巧とは言いがたいガサツな製品ながら最低限の実用性はある。とりあえずハスキー雲台と組み合わせてみよう。 うわ、重い。ママチャリに積載するには若干無理があるが、雲台を外せばいける。ちょっと曇りがちだが天気は悪くない。ママチャリのカゴにジッツオを放り込んで、ヨロヨロと出発。

ジッツオ4型4段アルミショート
最大高120cm(エレベーター使用時139cm)・重量約4.4kg
ハスキー3Dヘッド(1.3kg)とボールカメラレベラー438(0.65kg)を搭載した重量は6.35kg 
 
最大高120cmというのは3段式の三脚に比べるとやや低いが、レベラーと雲台をあわせると高さが139.5cmになり、アイレベルでの使用には問題はない。エレベーターが頑丈なのでこれを使えば更に19cm上げることもできる。

マンフロットボールカメラレベラー 438

同種のアクセサリーは、SUNWAYFOTO DYH-66iとスリックのレベリングベースを以前から使っているが、いずれも上が1/4インチの小ねじで、このクラスの雲台を乗せるには少し貧弱だマンフロットボールカメラレベラー438はそれらよりも大きく頑丈で、取り付けねじも上下とも3/8になっている。
 
Nikon D800E, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5
フィルターなし ISO100, F8

SC72フィルター ISO100,F8 30秒

IR76フィルター ISO800,F8 30秒

Nikon D800E, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5
フィルターなし ISO100, F8

SC72フィルター ISO100,F8 30秒

IR76フィルター ISO800,F8 30秒

少し風のある日だったが、30秒間の露光に不安は感じない。20mmレンズなので条件は良いが、撮影した画像にブレは無い。SC72、IR76フィルターを使った写真は、いつものようにView NX2でホワイトバランスを修正。複数画像を選択してホワイトバランスを修正する場合、Capture NX2・NXDよりもView NX2の方が操作がしやすいため。
つい先日、「富士フイルム製シートフィルターの一部が販売終了」というニュースがあった。俺が愛用しているSC72、IR76についてはアナウンスされていないが、光吸収・赤外線透過フィルター:IR 92、94、96 全サイズ(7.5CM・10CM・キャビネ・四切)については2015年12月末に出荷終了の見込みだという。

2015年6月25日木曜日

SUNWAYFOTO DYH-66i の分解修理

SUNWAYFOTO DYH-66iレベリングベースのロックが効かなくなってしまった。使い始めて1年半くらいだが、だんだん深く締め込まないと固定できなくなってきたのは分かっていた。この前、これに乗せていた雲台を外そうとした際にDYH-66iのロックが完全にバカになってしまい、完全に閉め込んでもまったく固定できなくなってしまった。
SUNWAYFOTO DYH-66i レベリングベース

上部の4箇所のネジを外して開けてみる。(弄り止め付きトルクスネジT10サイズ)

てっぺんのパーツを取り外し、中を観察してみる。
パーツの構成は下の図のようになっている。結論を言うと、中央のパーツ(下図A)が緩んでいるだけなので、カニ目レンチでこれを締め上げればいい。

Aの中央のネジ穴が、Eの円錐形のパーツ上のネジと接続されている。一応ネジ止めは塗られているものの、雲台の取り外し時やビデオ雲台での左方向へのパン操作時に強い力が加わることでだんだん緩んでしまうようだ。

ついでにAのパーツをどかして構造を観察してみる。

ほほう。グリスが塗られている。真ん中のネジは赤色のネジ止めが付着していたがこれが甘かったらしい。

Bのお椀をどけてみた。Cのパーツが見える。

Cのパーツをカニ目で取り外すと、D・Eのパーツを確認することができる。ここには緩みや破損などの異常は無い模様。
Fのパーツのネジ部分先端の抜け止めのワッシャーはトルクスネジで留められているが、この隙間にはレンチが入らず、Fのパーツは取り外すことができなかった。FパーツがEパーツの穴を貫通しているため、EとDは分離することができず、Eパーツの円錐形の部分はよく観察することができなかった。全部はばらせないものの、構造は十分に確認できたので、組み立て直して作業終了。組み上げ後の固定力は、新品時の状態と変わらないようだ。今回はネジ止めの材料が無かったので、Aのパーツを強めに締め上げておいたものの、ロック状態で左回転させると簡単に緩んでしまった。だが、ロック状態で上部を外から右回転させて強く締めれば元に戻るため、緩みが少ない場合は分解の必要がないことも分かった。今度別の機会にネジ止めをしようと思うが、この構造ではあまり強い力には耐えられそうにない。このレベラーは緩み方向に力のかからないギア雲台や、軽めの機材には向いているが、左パン時に緩み方向への抵抗がかかるビデオ雲台や、望遠レンズなどの大きな機材には向いていない。

2015年6月4日木曜日

マンフロットプロフルード ビデオ一脚 562B-1 レビュー

運動会のビデオ撮影用に、マンフロットプロフルード ビデオ一脚 562B-1を入手。新製品のMVM250Aが発表されたところだが、仕様を見る限り、MVM250Aは従来品の562B-1キットに付属している357PLVスライディングプレートアダプターを省いただけのもののようだ。
マンフロットプロフルード ビデオ一脚 562B-1
357PLVスライディングプレートアダプター装着状態

この時はまだMVM250Aは発売されておらず、予約価格も562B-1の市場価格とほぼ同じだったので、562B-1の方を入手。雲台は手持ちのMVH500AHを乗せて使うので、スライディングプレートは不要だが、357PLVスライディングプレートアダプターは単品でも5千円以上するようなので、値段が同じなら357PLVスライディングプレートアダプターが付属している562B-1キットの方が得だ。なお、このシリーズには、脚部が同じでMVH500AH相当の雲台が付属したキット、MVM500Aもあるが、MVM500Aキットに装着されている雲台はMVH500AHとは異なり、水平パン機構が無いものになるので、他の三脚などで流用できないことになる562B-1脚部のフルードカートリッジの粘性は、MVH500AH雲台のそれよりもやや軽く、雲台側の水平パンをロックしない場合、脚部のフルードカートリッジ側へ力が伝わるが、MVH500AHは水平パンロックがフリーの状態だと上下方向にややガタがあるため、いずれにせよ雲台側はロックしておいた方が扱い易い。
左:357PLVスライディングプレートアダプターを外した状態
右:プロフルード ビデオ雲台 60mm フラットベースMVH500AHを乗せた状態

使用感と細部の話に移ろう。まずは562B-1キットの上部に装着されている357PLVスライディングプレートアダプターを取り外す。一脚とは3/8”ねじで接続されているが、別にスライディングプレートアダプター側に空転防止の固定ネジ1本があるので、これを先に緩める必要がある。プレートアダプターを取り外すと分かるが、一脚上部の皿にはプレートアダプターの固定ネジが入り込む穴があり、固定ネジの先端が深く入り込む構造になっていた。

外すまで構造を知らなかったため、固定ネジを十分緩めずにプレートアダプターを回転させてしまった。プラスチック製の皿や穴付近を固定ネジの先端でやや傷つけてしまったようだ。実用には無関係なのであまり気にしない。

562B-1に付属の357PLVスライディングプレートアダプターについて。
パーツリストを見ると、単品売りの357PLVスライディングプレートアダプターには562B-1のキットに使われている固定ネジは見つからない。また、単品売りの357PLVスライディングプレートアダプターのパーツリストを見ると、板ばね付のビデオピンが(R357,05)存在するようだが、562B-1のキットには見つからず、付属しているのはMVH500AHのカメラプレート(500PL)に付属している(R200,79)と同じ、黒いプラスチック製の棒状のビデオピン(2本)だった。1/4"・3/8"カメラねじについては2本づつ付属している。
562B-1キットの付属品:357PLVスライディングプレートアダプター・カメラプレート
1/4"・3/8"カメラねじ各二本・ビデオピン2本
一脚部のロックレバー調整用のレンチ(プラスチック製)

なお、入手した562B-1キットに付属していたカメラプレートは不良品と思われ、塗装や加工の関係か、カメラプレートの手前側からはプレートアダプターに挿入することができなかった。逆側からは挿入可能だが、挿入方向にそのまま引き抜こうとしても、抜けずに強く引っかかってしまう。雲台を乗せて使う予定なので、プレートアダプターは外してしまうが、単品では数千円もするパーツなので、外したものを流用できないのは惜しい。とはいえ、これを理由にわざわざ交換要求するのも面倒だ。マンフロット製品が元々雑なのは理解しているので、テレビを見ながらプラスチックハンマーで叩いて引き抜くこと数十回、その後ガシガシ抜き差しするなどの操作をしこたま繰り返したところ、塗装面がだんだん削れてきたようで、渋々ながら両方向とも抜き差し可能な状態になった。そのうち何かに使おう。

フルードカートリッジ・リトラクタブル石突について。
562B-1のリトラクタブル石突は、フルード一脚シリーズの小さい方のモデル、560B/560B-1に付いている物(R561,10)同じだ。フルードカートリッジ部分は562B-1・560B-1共に赤色で同じように見えるが、部品組としては一番下のパイプと一体になっており、560Bの物はパーツナンバーR560,03、562B-1の物はパーツナンバーR560,13となっている。なお、小さい方のモデルの旧型、560Bのフルードカートリッジは黒色で、現行560B-1は赤色になっている。マンフロットHP内に560B-1のパーツリストが見当たらないため、560B-1用の赤色のものと560BのパーツリストにあるR560,03が同一のものかどうかは不明
リトラクタブル石突上部のボールジョイント部分

脚部と使用感
562B-1は全4段伸ばすと190センチを超える大型の一脚で、脚立などを使った高所からの撮影にも使える高さがある。縮長が357PLV付きで79センチ・重量2.088kg、スライディングプレートアダプターの代わりにMVH500AH雲台を装着した場合、縮長は77.5センチ・重量2.1kgとなる。縮めてもかなりの長さがあり可搬性は良くないが、石突を広げれば自立させて置くことができるので意外に邪魔にはならない。ボールジョイントの固さは受け部分の樹脂製のパーツを固定している3本のネジのうち1本を回すことで調整できる。固めに調整しておけば、小型のビデオカメラくらいなら載せたまま手を離すこともできるが、風や振動でバランスを崩すとすぐに倒れてしまうので、機材を乗せた状態での自立は期待してはならない。
問題点
石突とパイプをつなぐボールジョイント部分にはグリスは塗布されておらず、パイプの傾きがわずかに変化する際に、ボールジョイント部分でギシギシという軋み(きしみ)が生じる。これが水平パン時には異常な振動となり、自慢のフルードカートリッジによる滑らかなパンは台無しになる。この一脚は、ある程度の自立性を持たせるためにボールジョイントの可動部分には軋みが出るように仕様を設定してあるのかもしれないが、この軋みは動画には致命的だ。軋みが生じないようにパンを行うには、一脚を垂直に保ったまま一脚を軸に大きく身体を回りこませるように操作しなければならないが、脚立や踏み台を使った撮影では足場が制限されてしまい、このような操作は不可能だ。高さが通常のアイレベルで足場が広く確保できる場合でも、一脚を完全に垂直に保ったままパン操作をするのは相当難しい。垂直を保ちやすくするために、ボールジョイントを固めに調整してみたが、パン操作を行うと石突の足が浮いてしまう場合があり、機材の重みで石突が再接地する際にはガックンという大きな振動になる。ボールジョイントをやや柔らかめに調整すると、一脚の僅かな傾きの変化により、ギギギギという細かい振動が発生しカメラに伝わってしまう。いずれの場合も撮影した動画はめちゃくちゃだ。これではフルードも糞もない。手持ちの方が遥かにマシだ。また、ボールジョイント部分をユルユルに調整してみると、一脚の傾きによる軋みは無くなるが、一脚を回転させるとボールジョイント部分が滑ってしまい、自慢のフルードカートリッジが全く機能しなくなる。
グリスアップ
ボールジョイント部分の軋みを解消したい。スプレー万能グリスとCRCならあるが、受け側のパーツが樹脂製のため、グリスの種類には注意が必要だ樹脂用のシリコンオイルもあるがサラッとしていて粘りが無く、あまり効果が期待できそうにない。なるべく粘っこい感じで樹脂に安全なグリスを探してみる。子供のリコーダーの袋をまさぐると、あった。このグリス、舐めるとポテトチップスの味がするという。
AULOS/アウロス グリス ABS樹脂製リコーダー管体接続部用

リトラクタブル石突とボールジョイントの接続部の3本のねじを外し、ボールと受け側のパーツにリコーダー用グリスを塗布してみる。組み上げて再度動かしてみたがあまり変化はなく、一脚が僅かに傾く際にはやはりギギギギという軋みが生じる。諦めてジョイント部を再度分解し、エタノールでグリスを拭き取り、再度組み上げる。と、先程よりも良好。一脚が傾き始める際に、やや引っかかりはあるものの軋みは少なくなりこのまま使用できるように思える。
 タミヤHOP-UP OPTIONS OP-439 アンチウエアグリス

と、ここまで来たところでAmazonで注文しておいた品が届いてしまった。模型用の非常に粘っこいタイプのグリスで、主な用途としてはラジコンカーのデフギア(金属製)にLSD効果を持たせるために注入したりするらしい。樹脂部品への適性は明記されておらず、一生懸命ググったところ、タミヤ社の組み立て説明図にプラスチックパーツへの塗布が指示されているものがあるという。現段階で、既にそれなりに良好な状態に改善したと思えるが、さてこれをやるかどうか。ひとしきり悩む。

結局やってしまった。一脚が傾き始める際の引っかかりが小さくなり、傾き続ける場合の軋みは無くなった。ボールジョイントの調整ねじを固めに締めても自立性はほとんど無くなり、傾きはじめの引っかかりが少なくなった分、一脚を僅かに傾けただけで自重で倒れてしまう。しかし、ボールジョイントをゆるゆるに調整した場合とは全く異なり、リトラクタブル石突とボールジョイントの間はねっとりと接合されていて、一脚を水平方向へ回転させてもボールジョイントが滑ることは無く、フルードカートリッジの粘性がしっかり機能する。この製品のコンセプトとしては、これこそが本来あるべき姿ではないだろうか。この一脚は、自立性に配慮しすぎたチューニングで出荷されているように思えるが、構造上、このリトラクタブル石突はどう考えても自立させるためのものではなく、このように単に接地部分の回転止めとしてのみ機能するべきだと思う。

2015年4月5日日曜日

色は匂えど

満開から一週間ほど経ったが、風に舞う花びらは差ほど盛大でもなく、やや葉桜気味になり始めたものの、まだまだ花見は楽しめる。今日は少し寒い日になったので、次の週末にはだいぶ様子が変わっているのかも知れない。進学や新年度が始まる節目の季節、一般には桜は新しい未来への象徴であるに違いない。かつては俺にもそうであったように思い起こされるが、年々感じ方も変化し、いまや初老ともなれば繰り返し訪れるこの季節に感じるのは、抗うことのできない時の流れというか、諸行無常とでもいうのか、なんだかそういう苔臭い風情だ。



Nikon D800E, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED

2015年3月16日月曜日

E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5にて

朝から曇っていたが、少し出かけてみる。細身のE.Zuiko Auto-T 100mm F3.5をEOS Mに装着して出発。だいぶ暖かくはなったものの風はまだ冷たく、昼過ぎには小雨がぱらついた。午後になって薄日が差すこともあったがすぐに曇ってって寒くなってしまった。

EOS M + E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5

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E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5はハーフ判のペンF用のレンズだ。ズイコー本家のオリンパスには現在、マイクロフォーサーズのボディしかないが、APS-CのEOS Mではハーフ判用のレンズを本来に近い画角で使うことができる。開放から周辺までよく写り、解像力は悪くないものの、モノコートの古いレンズなのでコントラストは低めだ。水彩画のようなのっぺりとした古臭い写りだが、カラーネガにも似た懐かしげな風情がある。

2015年2月22日日曜日

もう春

先週は雪の降る日もあったが、今週末はすっかり暖かくなった。午後は子供と近所の公園へ。梅が咲いている。明日には春一番が吹くという。


Nikon D800E, Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)

ベルボンの「望遠レンズ専用サポーターSPT-1」という品を手に入れた。このSPT-1という商品を初めて見たときは、レンズとボディの重量をボディ底と三脚座の二点で下から支えることにより、レンズ重量の一部がマウント口金 に掛かってしまうのではないか?という微妙な疑問があったのだが、このレンズの場合、ボディ装着時の重心位置は三脚座よりも前玉側にあり、実際には SPT-1後部のポール上に重量は掛からない。望遠レンズ用の商品ではあるが、Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)で使うにはプレートの長さが足りないので、後方にビクセンのフィールドスコープ用バランスプレート(1811-00)を継ぎ足して装着している。ビクセンのバランスプレートは、無骨ながら非常に頑丈な品で、SPT-1の後方に継ぎ足してもカチンカチンの剛性を保つことができる。

2015年2月2日月曜日

池の氷

金曜に雪が降った。週末は晴れたものの風が強く、外はものすごく寒かった。池というよりも、水たまりなのか。正午を過ぎても氷が残っていた。枯れ枝ですくい上げて弄ってみる。逆光に透けてきれいだ。サムネイルではとくに面白い画像でもないが、ピクセル等倍で観察すると氷の様子がすごく面白い。

http://183.181.160.91/blogger/DSC_4067.jpg
画像クリックで元サイズ(7360x4912pix)の画像を表示します。
Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II

良く晴れて霞が少ない日は、家からでもビルの間に富士山頂上部のほんの先っちょだけが見える。海の方へ行ってみたらもっとよく見えた。

2015年1月28日水曜日

しなりパン棒

こんなのは動画がご専門の方々にはよく知られた古典的な方法なのかもしれないが、俺的にはすごい発明なので、ここでひっそりとご紹介しよう。新しく手に入れたビデオ雲台、マンフロットMVH500AHを使ってみているが、オイルフルードとはいえ、パン棒を手で押して目標の位置まで滑らかに等速で動かすのはすごく難しい。滑らかにパンを行う方法として一般的に知られているのは、パン棒に輪ゴムを引っ掛けて引っ張る方法だ。輪ゴムで引っ張る方法に何か問題があるかと言われれば、とくに無い。だがしかし、輪ゴムに変わる方法を発明した。

これ、園芸用の支柱として売られている針金なのだが、程よい固さと撓り(しなり)で、パン棒の代わりに雲台へ装着すると、中々いい塩梅でパンができる。輪ゴムでパン棒を引っ張るのと同じように、針金のしなりが手で加える力のムラを小さくしてくれ、非常に滑らかな水平パンができる。

MVH500AHのノーマルパン棒。輪ゴムを使う場合は輪のままだとやや強すぎるので、輪を切って1本のゴムにしたものを、別の輪ゴムでパン棒にくっつけてある。

しなりパン棒の基部は、サインペンのふたにホットボンドを充填したもの。

反対側は針金の切り口が危ないので、ホットボンドの玉をくっつけてある。

Canon  iVIS HF M31ズーム最望遠側(35mm換算 592.5mmmm相当)で比較してみる。パン棒を手で直接押した場合、加える力のムラがもろにパン速度のムラになる。輪ゴムで引っ張る方法はもっとも滑らかだが、新開発のしなりパン棒も輪ゴム並の効果があるように思う。

マンフロット MVH500AH ノーマルパン棒

マンフロット MVH500AH しなりパン棒

  マンフロット MVH500AH ノーマルパン棒を輪ゴムで引っ張る

輪ゴムの場合、雲台に接続されているパン棒に対して、その先端を横に引っ張るという操作になる。これが複雑だとは言わないが、針金製のしなりパン棒の場合、雲台に直接接続されているので、操作がよりシンプルでリニアになる。針金の先端に掌や指の腹を当てて操作できるのも快適だ。輪ゴムのようにすぐにヘタって切れてしまう心配もなく、プラプラしている先端を探してつかむのに手間取ることもない。今回作ったものは針金の長さが40cm弱だが、長さで弾力を変えてみたり、もっと細い針金や別の素材を使ってコンパクトになるように工夫してみるのも面白い。