2020年11月21日土曜日

AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8 新宿御苑にて

天気が良いのでAF Micro-Nikkor 55mm f/2.8を持って出掛けよう。「撮るものが決まっているときはズーム、決まっていないときは単焦点」というのが持論である。散歩は単焦点に限る。というか、もはやこのレンズしか使う気がしない。




このレンズの解像力とD850の画素数ならば、大きな鑑賞サイズを想定した大判カメラのような構図にも取り組むことができる。具体的には、画面の大半を占める広大な背景に小さな構成物を配するなどした構図がそうかもしれない。

空を大きく取り入れた構図だが、このスペースが寂しい。雲か飛行機、あるいは鳥の一羽でも欲しい。

背景のボケが少しザワザワした感じだ。まだらに紅葉したポプラ自体が肉眼で見てもザワザワした物体なので、このレンズのボケ味がこうなのだとは言い切りたくない。

これ以上引くのが面倒だったので、フレームギリギリに大きな樹木をみっちり入れた。ボリューム感が伝わるだろうか。プリントするのが前提ならありえない構図だが、画面の端から端まできちんと写るこのレンズならではの試みといえる。

単焦点レンズ一本で、絞りや構図などをあれこれ構図を工夫して撮るの楽しいものだ。散歩の場合、何を撮るのかは最初から決まっていない。何を撮るかは自由で、撮らないのも自由だ。このレンズで撮れないものは撮らなくていいい。

この画像はカメラ側でADL(Active D-Lighting)をON(Auto)にして撮影したものをCapture NX-Dで現像しているが、軒先のシルエットの周囲に白っぽい縁取りが表れている。
ACR(Adobe Camera Raw)のカメラキャリブレーションは、ずっと以前からニコンのピクチャーコントロールのプリセットには対応しているが、ADLには対応していない。RAW現像ソフトとしてPhotoshopやLightroomは解像感とノイズリダクションは優れているものの、発色や暗部のトーンについては純正Capture NX-Dの方が好みなため、撮影画像は最初にすべてCapture NX-Dで現像している。以前はADLはほとんど使うことがなかったが、D3500のADLがデフォルトでONになっており、これが好ましい感じで機能しているため、最近はD850でもADLを使うようになったが、場合によってはこの画像のようにHDR調の縁取りが目立つ感じで表れてしまうようだ。


画面の大半が真っ黒なシルエットだが、画角も立ち位置も制限されているところ、なんとかひねり出した構図。

共通データ:Nikon D850, AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8(1986-1989年製)
Capture NX-D 1.6.4(Mac)/Adobe Photoshop 2021(Camera raw 13.0.2.644)
ピクチャーコントロールはすべて[SD]スタンダードまたはカメラスタンダード(ACR)