2010年5月28日金曜日

東京スカイツリー見てきた

そのものズバリの「新東京タワー」という名前の方が、ワクワク感があってカッコ良かった気がする。スカイツリーのある押上は、先日自転車で行った両国の向こうだ。行っていけないことはないが、今日は夕方に雨が降るのがわかっていたので電車で行くことにした。朝から青空で良い天気だった。本当はパワースポットで有名な明治神宮の清正の井戸を見に行くつもりだったが、なんだかメンテナンスが入るらしく、今日を含めて数日間お休みだという。仕方がないので他に行くところを考えた末、スカイツリーが浮上したのだ。お昼にタモリが言ったとおり、新橋あたりで突然大雨が降り出し、電車の屋根をザァーっと叩きはじめた。傘を持ち合わせていない方々が多いらしく、車窓を叩く水しぶきを驚いたように見つめている。俺は手にしたビニ傘を誇らしげに見つめつつ握り締めた。だが押上駅を降りるとからっと晴れている。結局、ビニ傘は一度も使わずに帰ってきた。












Nikon D700
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5
ISO200 ピクチャーコントロール[LS][NL]

「スカイツリー」という名称だが、実物を見るとこの名前は中々良い。小枝を組み合わせたような外周構造や、起り(むくり)・反りなどをとり入れたという有機的なデザインとも折り合いがいい。そして何よりも、ナントカタワーなどと言う古典的な名付け規則に従わないでおいて、過去のそれらよりもずっと鋭く高いという事実を伝えるのに成功している。しかもツリーって何かエコっぽい。
東京タワーという言葉は東京とタワーが合わさったものだが、それ自体が固有名詞でもあり高度経済成長の碑銘でもあり、この50年間日本人の心の中に特別な意味を持って刻まれてきた。もちろん、東京タワーは故郷を東京にする人々にとっては望郷の象徴であるに違いない。一方、東京で暮らす地方出身者の割合は半数以上あるいは9割とも言われる。多数決で言えばむしろ、田舎っぺの都会への憧れの象徴であったり、首都東京で暮らす地方出身者がモチベーションを維持するための御神体なのだ。東京スカイツリーは新しい御神体となるのだろうか。今のところこれはただの電波塔だ。だが、あと50年もすればこれが現在の東京タワー程にスピリチュアルな価値を持つようになるのかも知れない。

2010年5月25日火曜日

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5用花形フードを自作する

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5は逆光時にゴーストが出やすいレンズだが、きちんと遮光してやることで写りは格段に向上する。このレンズの専用フードは72mmねじ込み式のHN-9で、探せばあるのだろうがいまだに持っていない。他にもかぶせ式のHK-7が使えるらしい。だがこれらはいずれも古典的な円形フードで、遮光効果は怪しい。



こんなことをしている人はいるだろうか。UVフィルターに黒テープを直貼りしてフードをこしらえてみた。フィルターもゴーストの原因になるが、フードの有無に比べると影響はうんと少ない。テープの位置はケラレが出ないぎりぎりの位置に貼ってみた。これはこれで効果はあったのだが、これではまだ不足だ。最大の遮光効果を発揮するのは、やはり花形フードしかない。花形フードは普通、レンズに合わせた専用品しかない。あの形状を自作で完璧に導き出すには、やはりこの方法しかない。

F2フォトミックにレンズを装着。バルブでシャッターを開いた状態にし、フィルム側から電気スタンドで照らす。


レンズに巻いた紙に影が写る。ヘヘ。思ったとおりだ。これを見ると、花形フードがなぜあんな形状なのかが一目でわかる。

影をトレースすると、ヘンテコな型紙ができる。家人にこの型紙を目撃され、ソレは一体何の絵だ?と激しく気になる様子だが説明が困難である。山の中央で紙を折り、山が対象になるように形を整えてハサミで切り出す。

 型紙を一度レンズに装着し、ケラレないか確認しながら形状を微調整する。


型紙どおりに習字の下敷きを切り抜き、レンズに巻いて黒テープで固定すれば完成。フェルトの片面はツルツルなので、これを外側にしてテープを貼る。型紙をフェルトのツルツルの面にあてて切り出す際に、フェルトの厚みを考えて切れ目を二ヶ所設けたが、フェルトは少し伸びるのでつなぎ目が一箇所でも大丈夫だったと思う。

真横から見た状態。フードはレンズにテープで固定して形状を保っているため着脱はできない。ねじ込み式キャップも装着できなくなってしまった。だがこれはこれで良しとしたい。D700に装着してみたところ、見事に撮影枠ギリギリのところで遮光されている。ハロゲンランプの電気スタンドをのぞいて確認してみたところ、光源をフレームアウトさせると同時にゴーストが消える。見た目はちょっとアレだが、効果は完璧だ。


2010年5月17日月曜日

水銀灯とナトリウムランプの夜景

ナトリウムランプの光が雲を照らしている。都市部の夜の空はたいていオレンジ色だ。タングステンフィルムで夜景を撮ったことのある方ならよくご存知だろう。デジカメでもホワイトバランスをタングステンに設定すると、オレンジ色にくすんだ空が深みのある藍色になる。Nikkor-UD Auto 20mm F3.5は素晴らしいレンズだが、非常に古いレンズだけあって夜景はゴーストとの戦いになる。


大井JCT 上:首都高速1号羽田線 下:首都高速湾岸線
Nikon D700, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5
ISO200 F11  13秒 WB:タングステン, ピクチャーコントロール[LS]

 WB:タングステン


 WB:デイライト

  WB:タングステン

2010年5月11日火曜日

トカゲかヤモリ、あるいはイモリ

ちょうどAi Micro-Nikkor 200mm F4 IFを持って散歩に出かけたところ、この生物を見つけた。ヤモリとイモリの違いもわからない俺は、こんな形状のやつはみんなトカゲだと思っていた。どうやら「ニホンカナヘビ」が正解らしい。俺はその「カナヘビ」というカテゴリすら知らなかった。「トカゲ」はこれよりも表面がつやつやしていて、尻尾もはこれよりもずっと短いらしい。そして、体が白くて指先に丸い吸盤があるのがヤモリなんだそうな。また、以上が爬虫類なのに対し「イモリ」というやつはカエルと同じ両生類であり、まったく別の生物らしい。


カナヘビ(撮影倍率 1/2倍)
 
Nikon D700, Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF
F5.6 ISO400-800

ぐるっとパス2010

今年のゴールデンウィークはカレンダーどおり休みをもらうことができた。だが連休というものはどこへ行っても混雑しているし、旅行へ行こうにも代金が高くついてしまう。休みがあってもお金もないし行くところもない。そんな俺にはこれが向いている。「ぐるっとパス2010」(2,000円)は東京の美術館・博物館・動物園・植物園・水族館など70施設分の入場券と割引券がつづられたお得なチケットブックだ。これでこの連休中に都内の9施設を回って来た。 おすすめは6/20まで開催されている東京都庭園美術館「ロトチェンコ+ステパーノワ」展(通常一般1100円)で、有料の庭園も含めぐるっとパスだけで入ることができる。国立科学博物館附属自然教育園の入り口がすぐ隣なので、続けて広大な森を散策することができる。そこから松岡美術館へも歩いていけるので、目黒エリアだけでも一日で元がとれてしまう。俺のパスもとっくに元がとれてしまったが、有効期限が2ヶ月間なのでまだまだ使える。ただし、遠方は交通費もかかるので他の用事とかね合わせて計画したいところだ。なお、ぐるっとパスに子供用はないが、このパスで入れる施設の多くは、子供料金がとても安いか無料の場合も少なくないので、子供用のパスを用意する必要はない。

両国・江戸東京博物館にて








 Nikon D700, Ai Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5S

江戸東京博物館もぐるっとパスで通常展示が観覧できる。展示物には写真撮影が可能なものもある。町並を再現したジオラマセットの周囲には小型の双眼鏡が配備されていて、これで細部まで精巧に作られたミニチュア世界を覗くとなかなか面白い。