2013年2月25日月曜日

桜切る馬鹿

撮り鉄の有名スポットで、鉄道会社が植樹していた桜の木が無断で切られているのが見つかったという。撮影目的によるものだとは断定されていないが、なんとも嫌な話だ。ちなみに「桜切る~」の切るというのは木をまるごと切り倒すという意味ではなくて、桜は傷みやすく、放っておけば自然に良い樹形になるため、あまり剪定するものではないということなんだそうだ。梅の場合は花を付けない徒長枝という枝がたくさん生えてくるため、剪定するのだという。梅園の梅の木を見るとこんな感じで、かなりダイナミックに切られている。


Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VR II
東京都大田区 池上梅園にて

2013年2月17日日曜日

行きも帰りも向かい風

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIの修理が完了したのでSCまで引き取りに行き、帰りにテスト画像を撮影してきた。天気が良かったので自転車で出かけたところ、寒いわ風が強いわひどい目にあった。三脚が倒れる程ではないが、10メートル以上の風が吹きっぱなしでファインダー像が安定しない。空気は澄んでいたが、帰って画像をチェックしてみたところ、強風のためシーイングが悪く、遠景はボヨボヨしている。

 f=200mm ISO100 F5.6 AF微調整=0
画像クリックで元サイズ(7360x4912)画像を表示します。
f=70mm ISO100 F5.6 AF微調整=0
画像クリックで元サイズ(7360x4912)画像を表示します。
Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

いつものように、と言うべきかこの作業に慣れてしまったことに何かが違う気もするが、ともあれテレ側・ワイド側でそれぞれAF微調整 +20~-20の画像を撮影してきた。位相差AFがAF微調整幅いっぱいに前ピンだったのは調整されて直っている。テレ側・ワイド側とも画像中央部はAF微調整=0でほぼ問題ないようだ。片ボケの具合を詳しくみてみる。200mm側では中央・左端に比べ右端は12ステップ程度の後ピンだ。70mm側では逆に、画像右端は11ステップ程度の前ピンになる。画像左端はテレ側・ワイド側とも画像中央とのピント差はほとんど無い。テレ側とワイド側で画像右端の、後ピン・前ピンが入れ替わるが、ズームの中央付近で平坦になるとすれば、非常にうまく調整されている。

f=135mm ISO100 F5.6 AF微調整=0
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Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

ズームの中央付近では果たして良好なのか。135mm付近で撮影した画像を見てみる。今日の天気では細部がボヨボヨしていてピントが良く分からないが、周辺までよく解像していて片ボケもないようだ。現在、このレンズの状態は片ボケが完全に無くなったわけではないが、購入当初に比べるとかなりバランスが良くなっている。同製品の他の個体を手にしたことがないので分からないが、もしこのレンズが最初からこのレベルだったなら、俺はこれを正常品だと考えただろう。

参考:シーイングの違い
 良好な場合

 今回(10メートル以上の強風)
被写体までの距離:約1500メートル
 Nikon D800E, AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
f=200mm ISO100 F5.6 400x300ピクセルをクロップ(画角は約3500mmに相当)

2013年2月11日月曜日

魚眼

直近の修理から戻ってきたAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II の再修理をお願いしてきた。今回は前ピンの修理だけを依頼し、200mm側の右がボケボケな件は保留してみることにした。ついでにD3100もAFがちょっと後ピン気味だったので調整をお願いしてきた。SCで待っている間、ガラスケースに展示してあったAi AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8Dが気になったので触らせてもらった。


Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D, Nikon D800E
ISO800 F5.6 

通常画像。手前の周辺部分はピンボケだが、多分、室内でなければ周辺部分もかなりシャープに写る気がする。

Capture NX2で魚眼用の歪曲補正を適用すると、若干歪曲が残るものの、普通の広角レンズのような画像になる。

画像の無い部分をトリミングしないように出力することもできる。

Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8Dは1993年から販売されているらしいが、特種なレンズだけに中古品も同世代の単焦点レンズに比べるとかなり高価で、なかなか手が出し辛い。すごく欲しい気もするが、手に入れたとしても多分、出番は少ない。

2013年2月10日日曜日

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II 4度目の修理

9月に買ったAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIは、昨年末の修理でジャンク品同然のポンコツ状態にされてしまった。これの再調整を依頼したものが戻ってきた。昨年9月に買ってから4度目の修理になる。今回はどうだろう。

 200mm F5.6 位相差AF(AF微調整+20)
画像クリックで元サイズの画像(7360x4912)を表示します。

 70mm F5.6 位相差AF(AF微調整+20)
画像クリックで元サイズの画像(7360x4912)を表示します。
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II, Nikon D800E

70mm側は中央・右はよく解像している。左がわずかに甘いがこれはもう十分なレベルだ。当初の右端の酷さを思えば合格と言える。200mm側の左に関しては前回のジャンク状態よりは良くなっている。製造段階で不良の品をいくら調整しても限界があると見え、200mm側の右端はボケボケだ。現場ではAF微調整の最適値が判断できなかったので、三脚を使わずに普通に撮るものはAF微調整無しで撮っていた。帰って画像をチェックすると、AF微調整無しで撮った写真はすべてピンボケだった。コントラストAFで撮影した画像には問題はない。AF微調整のテスト結果を見てみたところ、テレ側・ワイド側ともAF微調整+20でコントラストAFと同レベルのピントになることが分かった。

70mm側 AF微調整テスト(+20~0~-20) 
画像クリックでピクセル等倍クロップ画像(1200x12300)を表示します。

 200mm側 AF微調整テスト(+20~0~-20) 
画像クリックでピクセル等倍クロップ画像(1200x12300)を表示します。

これはこれでおかしいが、以前のようにテレ側・ワイド側でAF微調整の最適値に差異があるよりは良い。これだけならSCでも簡単に直してもらえるだろう。問題はテレ側右端の解像不良だ。上のAF微調整+20の画像では手前の海面にピントが合っている箇所はないので右端は前ピンなわけではない。

200mm F5.6 位相差AF(AF微調整 0)
画像クリックで元サイズの画像(7360x4912)を表示します。

この画像はAF微調整0で遠景を撮影したもので、画像中央・左端は前ピンのためにピンボケになっている。右端でピントが合っているならAF微調整+20時の右端のボケは後ピンだと言えるが、この画像ではピントが合っている箇所はない。つまりテレ側右端の解像不良は前ピンでも後ピンでもない。
今後このレンズをどうするかはまだ決めていない。もう一度工場での調整を依頼するか、今度こそ交換に応じるように強く求めるか。位相差AFの制御が前ピンなのだけを直してもらって泣き寝入りするか。

2013年2月5日火曜日

D3100のファインダーを拡大

D3100のファインダー倍率は0.8倍で、これはD800Eの0.7倍よりも大きい。仕様表でのファインダー倍率は、DX機もFX機も同じ50mmレンズを条件に表示してある。どちらも同じ50mmレンズを装着した場合、普通に考えれば、ファインダー倍率の高いDX機の方がMFでのピント合わせがしやすいはずだ。だがしかし、なぜだか分からないが、実際にはD3100のファインダーはピント合わせがし辛い。じゃ、拡大してみるしかない。
ニコンの丸窓アイピース用のマグニファイングアイピース「DK-17M」は、ファインダー像を1.2倍に拡大するものだ。以前D700用に買ってはみたものの、糸巻き型の歪曲がきついため、ずっと使わずにお蔵入りになっていた。このDK-17MをD3100のアイピースに押し当ててのぞいてみたところ良い感じだったので、アダプターを取り寄せて取り付けてみることにした。


DK-17Mを角窓に装着するためのアダプターは純正では存在しない。方法を探してみると、TEMPAブランドのマグニファイングアイピース用アダプターを流用する方法がどうやら一般的なようだ。今回は「TENPA1.22X用高強度アダプターMEA-CN」という品物を使ってみた。
 
TENPA1.22X用高強度アダプターMEA-CN
焦点工房 1,200円 (税込み・送料別)
裏面(角窓差し込む

 関連パーツ。
上段:D3100標準アイカップ(DK-20)、DK-17M、丸窓用アイカップ(DK-19)
 下段:TENPA1.22X用高強度アダプターMEA-CN、DK-17M付属のチューブ、DK-19付属の脱落防止リング
 
TEMPAアダプターの丸いくぼみには下の写真のように、DK-17M付属のチューブをはめ込んで組み立てることができる。

DK-17M付属のチューブを入れた場合。アイピースとDK-17Mの距離がこれが無い場合よりも2mmくらい大きくなり、視野のケラレがほんの少し多くなる。

DK-17M付属のチューブを入れない場合。アイカップの脱落防止リングはアイピース側から押さえられていない状態になり隙間が空いてしまうが、脱落防止リングがDK-19から脱落することはおそらく無いように思う。なるべくケラレを少なくするために、このDK-17M付属のチューブは入れずに使おう。

以下、ファインダー枠を実際に撮影した画像。
 D3100のノーマル状態。ファインダー枠や下部の情報表示は視認し易いが、マット面の像を細部まで観察するには辛い。

DK-17Mを装着した状態。真ん中を見つめている分には視野枠全体がなんとか見える。左右端をよく見るために目玉をキョロキョロすると左右がケラレるので、アイポイントを左右にずらしてのぞきこむ必要があるものの、実用にはなんとか大丈夫。ファインダー像が拡大された分、ピントは見やすくなる。いかんせん透過気味のこのマット面のせいで、MFにはかなりの時間がかかるものの、マグニファイングアイピース非装着に比べれば少しは良い。ファインダー下部の情報表示は写っていないが、肉眼では一応見える。歪曲も気にならない。角窓用のマグニファイングアイピース「DK-21M」のように、アイポイントがちょっとセンターからずれただけで、視野全体がかげって見えなくなるようなこともない。遮光性の高い丸型アイカップを使えるのもメリットだ。

同じ方法で撮影したD800Eのファインダー。 FX機のファインダーはDX機よりもずっと見やすいが、枠自体は意外に小さいのがわかる。