2022年1月27日木曜日

中判カメラ(Mamiya RB67 Pro)で白黒フィルムを撮影・現像・Nikon Z7IIでデジタル化

冷蔵庫に10年以上保管されていた、ACROS100フィルムを使ってみた。有効期限は2012年となっており、おそらく2010年頃に購入したものだろう。120フィルムなので、今回はRB67を使って撮影し、Z7IIとマイクロニッコールで複写することにした。かつて、フィルムをデジカメで複写していたのは2010年頃で、当時は1200万画素のD700を使っており、その当時からマイクロニッコールで複写する方法は、フラットベッドのスキャナよりも遥かに高画質でデジタル化できることが分かっていた。その後、カメラはD800E、D850、Z7IIと使ってきたが、高画素機を使って中判フィルムを複写したことは無く、ちょっと興味があったので今回やってみた。

今回は、久しぶりのフィルム撮影ということで、ついでにRB67カメラの使用方法や、フィルム現像、デジタル化の手順なども含めた内容で動画を作成してみた。


(モバイル版のページをご覧の方は画面下の「ウェブバージョンを表示」で動画へのリンクが表示できます)

動画中で比較したZ7IIで撮影した画像と、RB67で撮影した画像

Nikon Z7 II  撮像範囲「4:5」(30x24mm)
ピクチャーコントロール  [MC]モノクローム(デフォルト設定)
アクティブD-ライティング  Auto
NIKKOR Z 24-70mm f/4 S 
焦点距離 55mm
絞り F6.3
ISO 100
カメラJPEG(Fine)
画像サイズ 6880x5504 ピクセル

Mamiya RB67 Pro
SEKOR NB127mm F3.8
F16 1/60秒
FUJI ACROS100
複写カメラ Nikon Z7II
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
Adobe Lightroom Classicにて階調反転・画像調整
画像サイズ 6880x5504 ピクセル

2009〜2010年頃に使っていたフラットベッドのスキャナ「CanoScan 8800F」では、フィルムをスキャンしても粒子がはっきりせず、読み取りdpiを2400dpi以上にしてもボケボケの大きな画像が出力されるだけだったが、今回Z7IIで6x7フィルムを複写してみたところ、やはりものすごくシャープにデジタル化することができた。そして、意外だったのはフィルムを複写した画像と、Z7IIで被写体を直接撮影したものとを比べてみると、解像感の差が思ったよりも小さかったことだ。フィルムの粒状感による効果があるのかもしれないが、見ようによっては同程度に見えてしまえる程だ。もちろん、Z7IIで被写体を直接撮影した画像の方が鮮明であるのは当たり前なのだが、フィルムを複写した画像が複写の割にはシャープすぎる、というのが感想である。6x7判画面(69x55.6mm)の面積が、Z7IIの4:5クロップ画面(30x24mm)の5.3倍もあることが圧倒的な要因なのかもしれないが、マイクロニッコールとZ7IIの組み合わせによる精密な複写能力が示された結果とも言える。

画面サイズ比較イメージ

縮小複写のイメージ
画像が圧縮され、撮影レンズの収差や回折などの影響も
2.3分の1(元の43.4%)のサイズに縮小される

同じフィルムの別の画像




共通データ
Mamiya RB67 Pro
SEKOR NB127mm F3.8
F16 
FUJI ACROS100
複写カメラ Nikon Z7II
レンズ AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
Adobe Lightroom Classicにて階調反転・画像調整
画像サイズ 6880x5504 ピクセル