2012年5月21日月曜日

金環日食見た?

観察メガネからむしり取ったフィルターを50mmレンズに装着し、D800Eでインターバル撮影をするつもりだったが、朝の天候を見て取り止めた。三年前の部分日食も曇りだったが今回もまた曇り、これでは露出が安定せずインターバル撮影は無理だ。写真はあきらめ、ビデオカメラと三脚を担いで子供といっしょに小学校の観察会へ。



ビデオカメラにてスチル撮影。
Canon iVIS HF M31
 f=61.5 mm (35 mm equivalent: 1106.8 mm) 4倍NDフィルター使用

薄曇りのおかげで肉眼でも良く見える。雲がちょうどいい塩梅になると、歓声と拍手が沸き起こり、花火見物のようだ。

2012年5月20日日曜日

いつもの森

週末にいつもの森へ行くと、面白そうなことをしている人を発見。魚屋さんのような長靴を身にまとい、水たまりに腰まで浸かってマクロレンズで何かを観察している。尋ねると、アジアイトトンボという小さなトンボが産卵をしているという。なるほど、小さなトンボが水面に浮いた枯れ枝にとまり、への字型になって卵を産みつけている。翌日、俺もマイクロニッコールを握り締めて昨日の水たまりへ。昨日は産卵しているのを見ることができたが、今日は草にとまってじっとしている。しばらく観察していると、2匹のトンボが交尾を始めた。そうか。今は13時半くらい、昨日は14時半くらいだっただろうか。どうやら産卵する時間帯があるらしい。今日は昨日よりちょっと時間が早く、昨日の人もいない。30分ほど観察していると昨日の長靴の男性が現れた。そのお方はトンボがご専門だそうでお話を聞くことができた。このトンボは今頃と秋頃に発生するんだそうな。草につかまって待っているのがメスで、そこへオスがやってきて交尾をする。交尾中はハート型につながって、このまま1時間ほどじっとしている。産卵にはやはり時間帯があるそうで、交尾~産卵は午後の時間帯らしい。交尾中はあまり逃げることはなく、産卵中は少し神経質で逃げやすいとの事。オスメスの見分け方はしっぽの先が青いのがオスで、緑のものがメスなんだそうだ。俺にはどれがオスだかメスだかよくわからなかった。帰って調べてみるとメスでもしっぽの先が緑のものと青いものがいて、どちらも同じ種類らしい。池や川に普通にいる生物らしいが、こういった小さな生物に目もくれたことがない俺は、こんなのがいるのはちっとも知らなかった。
交尾の様子。ハート型につながってじっとしている。

水面に浮かんだ枯れ枝の表面に産卵するようだ。
Nikon D800E, Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF
ISO400 F8(画像はトリミングしたもの)

 
  トンボを見た帰り道にて。


 
 Nikon D800E, Ai AF Nikkor 50mm F1.4D

2012年5月13日日曜日

D800E+Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dにて

俺のAi AF Nikkor 50mm F1.4DはD800Eで使うにはAF微調整が必要で、遠景の場合は「-20」で最適だった。D800Eで撮影した画像をピクセル当倍で観察すると、50mmレンズで撮影した画像もまるで望遠レンズのようだ。F8まで絞っても十数メートルと数十メートル先ではピントに違いがあり、ピント位置の微妙な違いで遠景の解像に違いが出る。ピントがうまくコントロールできれば、Ai AF Nikkor 50mm F1.4DはD800Eで物凄い解像力を発揮する。

画像クリックでオリジナルサイズ(7360x4912 31.7MB)を表示
Nikon D800E, Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
ISO100 F8.0
ホワイトバランス=5000K
 撮影時のピクチャーコントロール[SD], 輪郭強調=0 
Capture NX 2
ノイズリダクション=0
ハイパス 半径=0.7px
アンシャープマスク 適用量=20%, 半径=2%, しきい値=0

ピクセル等倍:中央の柳のてっぺん付近

ピクセル等倍:中央地面の丸い植物(ユキヤナギ)の上部付近

 ピクセル等倍:中央やや右の紫色の植物(シランの花)付近

2012年5月9日水曜日

D800EのAF問題を検証 その3

前回前々回でD800EのAFの問題についてテストしたが、その結果をまとめてみた。テストしたのは以下の4本。

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
AF-S NIKKOR 14-24mmF2.8G
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED (Made in Japanタイプ)
Ai AF Nikkor 50mm F1.4D (SICになった2006年以降のタイプ



4本ともD700ではこれまで問題なく使ってきたもので、特に24-70は購入後に工場で解像力検査とAF調整をしてもらい、AFポイント位置の違いによるピント差や、像面湾曲と周辺画質の関係を何度もしつこくテストした経緯があり、新品よりも健全な個体だと思う。
テストの結果、どのレンズも「位相差AF時に左端のフォーカスポイントを使うとピンボケ(後ピン)になる」という点では共通しているが、中央や右のフォーカスポイントでの様子、ライブビュー時のコントラストAF時の様子をみると、レンズによって異なった別々の不具合があることがわかった。巷では製造時のアドバンストマルチCAM3500FXやサブミラーの傾いた取り付けがこの問題の原因ではないかと言われているようだが、俺はそれだけではない気がする。今回俺がテストしたAi AF Nikkor 50mm F1.4Dの場合、フォーカスポイントが左でも中央でも右でも皆同様にピンボケ(後ピン)になることや、AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDでは位相差AFの問題は左端のフォーカスポイントだけであるものの、*ライブビューでのコントラストAFがすべてピンボケになるなど、位相差AFモジュールの不良というだけでは説明が付かないような現象も確認した。*コメントをご参照ください

2012年5月8日火曜日

D800EのAF問題を検証 その2

前回、 AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDとAF-S NIKKOR 14-24mmF2.8Gで確認してみたが、今回は AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDとAi AF Nikkor 50mm F1.4Dで同じように確認してみる。どうも、左端のフォーカスポイントだけが問題だけではないらしく、他にも色々なパターンがあるようだ。
撮影距離 約1.0m(AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED)
約0.85m(Ai AF Nikkor 50mm F1.4D)
なお、俺のAF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDは、Made in JapanでB&Hの通販で買ったものなので製造番号がUSになっている。Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dは、2006年以降にコーティングが変更されたSICタイプのもので、中野で買った中古品だがなぜだかこれもUSニコン物。


Nikon D800E, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
F2.8
ファインダーでの位相差AF
赤枠は撮影時のフォーカスポイントを示す。

中央と右端は問題ないようだが、左端のフォーカスポイントを使った場合(上の画像中段)、 画像のフォーカスポイントの位置を含め、画像の中央・右端もピンボケになる。AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDと同じ傾向だ。



 Nikon D800E, AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
F2.8
ライブビューでのコントラストAF
赤枠はファインダーのフォーカスポイントと同じ位置をライブビューで選択。

ライブビューでのコントラストAFでは、フォーカスポイントが中央でも左でも右でも、すべてピンボケになる。これはさすがにおかしいと思って何度もやってみたが同様だった。AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8Gは比較的新しい現行レンズだが、こうなる。



 Nikon D800E, Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
F2.8
ファインダーでの位相差AF
赤枠は撮影時のフォーカスポイントを示す。

このレンズだけは、さすがに開放F1.4ではハロが目立ち、撮影画像でのピントがわかりにくいので、開放ではなくF2.8で撮影した画像を評価することにした。Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dは位相差AFでは全滅。フォーカスポイントが中央(上の画像上段)でも左端(上の画像中段)でも右端(上の画像下段)でも全てピンボケになる。


 Nikon D800E, Ai AF Nikkor 50mm F1.4D
F2.8
ライブビューでのコントラストAF
赤枠はファインダーのフォーカスポイントと同じ位置をライブビューで選択。

ライブビューのコントラストAFでは、左右端のフォーカスポイント(上の画像中段および下段)を使った場合、フォーカスポイントの位置の画像が少し甘い気もするが、レンズ性能によるものなのかピンボケなのかはわからない。ほぼ問題ないようだ。

今回のテストでは、 AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8Gの場合には、ライブビューのコントラストAFがフォーカスポイントの位置にかかわらず、すべてピンボケになることがわかった。これは他のレンズとは明らかに違う。また、前世代のAFレンズ、Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dのテスト結果はこれとまったく逆で、位相差AFがフォーカスポイントの位置にかかわらず全てピンボケという結果だった。

※テスト画像の明るさにばらつきについて:SB-600スピードライト直射でTTLでFVロックを掛けております。部屋の蛍光灯を消してみましたが同様でしたので、どうやらスピードライトの発光量が一定ではないようです。
D800EのAF問題を検証 その3へ続く

D800EのAF問題を検証 その1

D800EでAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDを使っているときに、24mm側で左端のフォーカスポイントを使うとかなり後ピンになるのは実は俺も気づいていた。元々像面湾曲が顕著なレンズなので、端のフォーカスポイントを使った場合のAF精度にはあまり期待していなかった。今、この件が日本や海外のユーザーサイトで少々問題になっているようなので、自分でもちょっとテストしてみた。これまで使ってきたD700では同様の問題はなく、端のフォーカスポイントを使えば像面湾曲相応の動作をし、フォーカスポイント位置に相当する部分ではおおむねピントが合っていた。参考:以前の記事へのリンク

1m先の壁に紙を貼って撮影。紙の並びがちょっと右上がりに見えるが、壁との平行性は巻尺で測ったので大丈夫なはず。

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED, Nikon D800E
24mm F2.8
ファインダーでの位相差AF
赤枠は撮影時のフォーカスポイントを示す。

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDは像面湾曲が顕著で、絞りも解放なのもあって中央と周辺ではかなりのピント差がある。位相差AFで左端のフォーカスポイントを使った場合(上の画像中段)、フォーカスポイントの位置も含め、画像の中央や右側もひどくピンボケになる。


AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED, Nikon D800E
24mm F2.8
ライブビューでのコントラストAF
赤枠はファインダーのフォーカスポイントと同じ位置をライブビューで選択。

ライブビューのコントラストAFの場合、像面湾曲や片ボケ(?)により画像の中央や右側とのピント差はあるが、フォーカスポイントの位置では一応ピントが合っている。


AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, Nikon D800E
24mm F2.8
ファインダーでの位相差AF
赤枠は撮影時のフォーカスポイントを示す。

AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G EDは、中央と周辺でのピント差が元々少ない。位相差AFでは左右のフォーカスポイントどちらとも、中央のフォーカスポイントに比べると精度は良くない。

AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, Nikon D800E
24mm F2.8
ライブビューでのコントラストAF
赤枠はファインダーのフォーカスポイントと同じ位置をライブビューで選択。

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDと同じく、ライブビューのコントラストAFの場合にはおおむねフォーカスポイント位置の画像はピントは合っているようには見えるが、ライブビューで位相差の右端に相当する位置でフォーカスしたもの(上の画像の下段右)はピンボケに見える。

同じフォーカスポイントでもレンズによって挙動が異なるのはおそらく、各レンズの諸収差とAFシステムとの相性によるものではないだろうか。ユーザーサイトなどで報告されている不具合のあるレンズはいずれも像面湾曲気になるものが多いように思う。あとこれはちょっとまだ要検証だが、試しに目を凝らしてマット面で手動でピントを合わせてみたところ、位相差AFと似た結果になった。そうなる根拠については何も推測することはできないが、いずれにせよ、「左端のフォーカスポイントで後ピンになる」という点は共通しているようで、D800/D800Eボディの製造上の何かしらの欠陥が考えられる。
本件は次の記事 D800EのAF問題を検証 その2 へ続く

2012年5月7日月曜日

分離帯のつつじ

この連休は天気の悪い日が多く、晴れたのは後半2日間だけだった。この日は前日よりは雲が多いものの晴れたので自転車で大井ふ頭の方へ。歩道や分離帯に植えられたつつじが全開だ。子供の頃つつじの花をむしり、花の付け根にある蜜を吸って遊んだ覚えがあるが、高原などにある花がオレンジでビラビラした種類のものは毒があり危険だという。



テレ側200mmで撮ったものをかなりトリミングしてみたが画質は悪くない

Nikon D800E, AF Zoom Nikkor 80-200mm F/2.8s ED
Capture NX 2.3.2 W

俺が使っているAF Zoom Nikkor 80-200mm F/2.8s EDは、1988-1992年の間に製造販売されていたもので、AFレンズでは最も古いタイプのものだが、D800Eでも写りはすこぶる良い。ただ、テレ側が200mm程度とはいえ、高画素のD800Eでは手ブレが結構目立ち、晴天とはいえISO100での手持ちはかなり厳しいという印象を受けた。もちろん、手振れの絶対量は画素数とは本来無関係なのだが、手振れというものは見つけた以上、心情的には中々許すわけにはいかないものだ。普段使う感度がISO200だったD700ではこのレンズで手振れを気にすることもなかったが、D800Eでは使う感度がISO100である上に、レンズの解像力を意識して使う絞り値もD700よりは一段絞りこんで使っている。多分それらが総じて手振れが目立つ原因になっているのだろう。このレンズは三脚座がないことでも知られており、D800Eでは使える場面はかなり限定的だ。できれば現行のAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIが欲しいところだが、望遠レンズをあまり使わない俺にとってはとても高価だ。

2012年5月6日日曜日

D800E+Nikkor-S Auto 35mm F2.8にて

この連休は雨続きだったが、今日は久しぶりに晴れたので子供と新宿まで出かけた。帰りは中央線を御茶ノ水で降り、秋葉原まで少し歩いてみる。ここしばらくはナノクリレンズをがっちり絞り込んでD800Eの解像力のテストや現像パラメータの調整を行っていたが、高解像の写真ばかりでは疲れてしまう。こういう古いレンズの味を余すところ無く十分引き出してくれるのも、D800Eの得意とするところだろう。








Nikon D800E, Nikkor-S Auto 35mm F2.8
ISO100, Capture NX 2.3.2
ピクチャーコントロール=[SD]スタンダード
絞り=F2.8
(最後から2番目の写真のみF8)



2012年5月1日火曜日

海辺のごみ

今日まで休みだったので、自転車で海の方まで出かけてみた。橋の上から下を覗き込むと、水辺の土地にたくさんのごみが見える。漁具やおもちゃ、エンジン部品に食品容器など様々な物品を見つけることができる。漂着したのか投棄されたのか。水に浮くものとそうでもなさそうなものがごちゃ混ぜになって一様に堆積している。比重ではあまり共通点はなさそうだが、プラスチックやガラス・金属など当分の間は土はかえりそうにない材質のものばかりだ。役割を終え人間に見捨てられ、自然に帰ることが叶わなかった人工の品々は、漂流の末に帰ってきて自然と文明との境目でもって静かに身を寄せ合っている。

Nikon D800E, Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5
ISO100 F8
Capture NX2