2013年1月27日日曜日

D3100を入手

新品同様のD3100を中古品で入手した。気軽に使える小さなカメラが欲しくて、Nikon 1やフォーサーズ、NEXなどのミラーレスや、大き目のセンサーを搭載したコンパクトデジカメなどを検討してみたが、よくよく考えるとAPS-Cセンサー を搭載したカメラの中ではこれが最も安い。当たり前だが、マウントアダプターなしでFマウントレンズがそのまま使え、新たにレンズを買う必要がない。最少絞り検出レバーが引っ込むタイプなので、無改造の非Aiレンズも装着可能だ。


Nikon D3100 中古2万円

Nikon 1用のFマウントアダプター「FT1」の実勢価格が1万7千円程であることを考えると、APS-Cセンサーを搭載したFマウントの一眼レフカメラボディがこの値段で手に入るというのは、ものすごくお買い得ではないか?D3100は現行のD3200のたった一世代前の機種だ。D3000まではD2桁と変わらずEXPEED+CCDだが、このモデルはD7000とも同世代のEXPEED2+CMOSで、HD動画も撮れる。デジカメのボディを中古品で買うのはずっとためらいがあったが、最近ではニコンのエントリー機種など、そう古くない機種のきれいな品が手頃な価格で出回るようになってきた。ミラーレスやフルサイズ機の好調の裏側で、このカテゴリの機種を早めに手放す方々が増加してきたのかもしれない。


DXレンズが無いので、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDを装着。DXフォーマットでは36–105mmレンズの画角に相当するので十分使いやすい。レンズは大きめだが、ボディが驚異的に小さく重量もD800Eの半分くらいなので、これでもかなりのお手軽感だ。

ISO100, f=24mm, F8

ISO100, f=24mm, F8

ISO100, f=24mm, F5.6

ISO800, f=70mm, F5.6
Nikon D3100 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

シャッターを切ると「プキュン、プキュン」と可愛い音がする。ファインダーは小さく、決して見やすいとは言えないし、背面液晶も解像度が低く、拡大してもピントの確認が難しい。正直、帰って現像してみないとうまく撮れたかどうかすら分からない状態だったが、これはこれでそのストイックな感じがまた面白い。

2013年1月21日月曜日

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8Sにて

先日入手したAi Micro-Nikkor 105mm f/2.8SをD800Eにくっつけて出かけてみた。このところ寒い日が続き、池には氷が張っている。氷をすくいあげてみると、葉っぱや小枝がくっついてきた。氷のキラキラした部分、ピント面前後には結構な軸上色収差が見られる。Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8Sのコントラストは少し低めでナノクリレンズ程ヌケは良くはないが、Aiレンズとしては普通だと思う。シャープネスについては、期待したほど鋭くはなかった。とはいえ、かなりレベルは高く、周辺が中央と変わらずきっちり写るのは、いかにもマイクロらしい。近距離での用途というのは、55~60mmではパースが気になるような物撮りだったり、三脚では近寄り難い被写体だったりする場合が多く、その点ではこの105mmのレンズは扱いやすくて便利に思う。気になる色収差は、Capture NX2で軸上色収差補正をONにすることできれいになる。

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S, Nikon D800E
ISO100 F5.6, Capture NX2

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S, Nikon D800E
ISO100 F8, Capture NX2 軸上色収差補正はOFF
画像クリックで元サイズ画像 (7360x4912)を表示します。 


歪曲収差はほぼゼロ。画面最周辺部まで端正な写り。解像力としては極めてすごいわけではないが、たとえ中央がこれ以上に写るレンズでも、この画質で周辺まで写るレンズはほとんど無いように思う。
 
Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S, Nikon D800E
ISO100 F8, Capture NX2 軸上色収差補正はOFF
画像クリックで元サイズ画像 (7360x4912)を表示します。

無限遠ではこんな感じ。

2013年1月16日水曜日

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S

Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8Sは1983年から製造されている古いモデルだが、今でも新品が販売されている現行レンズだ。古い品だけに中古品は状態の悪いものも多く、お店で3本見せてもらったところまともな品は1本だけだった。入手したものはシリアルナンバーから単純推定するに、1993年頃に製造されたものだろうか。マイクロニッコールはAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDとAi Micro-Nikkor 55mm F3.5を主に使っているが、いわゆるマクロ撮影ではワーキングディスタンスがほとんどとれず、100mm前後のマクロレンズを以前から所望していた。マイクロニッコールの中には遠景の画質が悪く、通常撮影には向かないAi Micro Nikkor 200mm F4(IF)(1978-1982)のようなレンズもあるが、マイクロニッコールで初めて近距離収差補正機構が採用されたAi Micro-Nikkor 55mm f/2.8S(1979-)では、設計の基準倍率が無限遠であることが公表されていて、通常撮影も十分に考慮されている。Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S(1983-)の設計上の基準倍率については確認できないが、これもおそらく無限遠ではないかと思う。


Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S(1983-)
中古 22,050円(目黒区S店)
9群10枚最短撮影距離 0.41m(1/2)
等倍撮影には接写リングPN-11を用いる。

生憎の天気であまり良い画像は撮れなかったが、これはこれで面白い。東京でこんなに雪が降るのは珍しく、7年ぶりだという。
Nikon D800E, Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S
ISO400 F5.6, 1/200秒, Capture NX2 ピクチャーコントロール[LS] 
大井町駅にて
画像クリックで元サイズ(7360x4912)画像を表示します。

このレンズ、気のせいかもしれないがファインダーをのぞくと青みがかった涼しい色をしているようだ。キレの良さはマット面でも分かるほどで、撮影した画像を見てみると若干の色収差はあるものの、さすがマイクロニッコールらしく周辺まできちんと解像している。像面湾曲による周辺のピンボケなどは皆無だ。歪曲収差は最大(無限遠・1/2倍時)でも僅かに-0.1%、1/4倍から3m間は0%だという。D800Eでの風景撮影から物撮りまで幅広く活躍してくれることを期待している。