2007年11月26日月曜日

Olympus PEN-D2

Olympus Penシリーズは1960年代に流行したハーフサイズカメラでD2は1964年に発売された。こんなに小さいのに絞りもシャッターもフルマニュアルだ。小型の割にずっしりと重く、中にメカがギッチリ詰まっているという精密感がある。贅沢なF. Zuiko 32mm F1.9レンズと、外光式の高感度Cds露出計が搭載され、バルブや1/500秒の高速シャッター、X接点のシンクロターミナルまで装備されている。OlympusによるとDシリーズはプロ仕様のデラックス版なんだそうだ。しかし、現代においては、マニュアルで絞りや露出などをあれこれいじりまわすなどというのは、もっぱらアマチュアの役目であろう。





俺は小学生の頃、家にあったPen D2を分解してめちゃめちゃにぶち壊して捨ててしまった思い出がある。シャッター羽根が割れて巻き上げもチャージも固まっていたし古いカメラだからいいと思った。後年、大人になってPenの価値を 知った俺は、それを思い返してずいぶん後悔した。5年ほど前、偶然あのPen と再開し、ちょっと高かったが、償いの思いに駆り立てられ救出してしまった。試しに1本撮ってみたところピンボケが多く、鏡筒が分解されるかでもした固 体だろうと思い、その後しまい込んでいた。
 先日、いつも使っているD80がちょっと前ピンなのが分かったので修理に出した。一ヶ月くらいかかるらしい。もう一台のリコーGXもゴミが写るのでついでに一緒に修理に出してしまった。ハーフならプリントも安いし、いい機会なので本当にピンボケなのか気になっていたPenをひっぱり出して目測のピントに気をつけて一本撮ってみた。ローソンの0円プリントは750円で中2日。フィルム代を入れてもL判一枚13.5円とデジカメより安い。ピンボケじゃなかった。素晴らしくシャープだ。このカメラは本来、露出計に古いタイプの水銀電池を使用するが、どうやらLR44でもまったく問題ないようだ。気に入ったので、軍艦部カバーを外して手入れしてやることにした。ファインダーと露出計のスイッチを清掃し快適になったので、また36枚撮りを入れてやった。

ジャンクレンズ

中野のFカメラ店でジャンクとして売られていたAi AF Zoom Nikkor 35-70mmF3.3-4.5Sを1050円で救出。F2フォトミックからD80にワープした俺にとっては、カップリングでくるくる回るAFレンズが珍しいのだ。純正品だけあってメカ的な連動やピント精度はすばらしい。順光ならコントラストも高くよく写る。傷もクモリも無いが、逆光だとフレアが凄まじく、ゴーストも強烈でとんでもないことになるがそういう仕様のようだ。

画像Up

2007年11月18日日曜日

nikkor auto 35mm f2.8


白鏡筒のオートニッコール35mm F2.8だが俺のは部品払底前に純正Ai改造されたものだ。開放でのボヤボヤは非常に味わい深いものがあり、球面収差が大きいせいだと思うが、後ボケは水彩画のような美しいボケが得られる。2~3段絞れば現代のレンズと見分けがつかない程度にまでシャープになってしまう。

どんぐり

公園

風船

画像Upテスト


白黒





この頃、ISO400のフィルムを1600に増感し、トリミングは嫌いなのでネガキャリアの四角い穴の形のままプリントするというのが俺のルールだった。バライタ紙はO社の二号紙と決めていた。こいつらは、当時フジブロで焼いたもので、いつかバライタで焼きなおすつもりだったが、その後仕事やら暮らしやらずいぶん変わってしまい、写真など撮ることも無く、結局できないままそれから十数年が経った。あの頃はちっとも苦じゃなかったが、今から思えばやっぱり白黒は面倒だ。最近、あの素晴らしい純黒調のバライタ紙もとうに無くなっているらしいことを知った。白黒はもう一生やらないと思う。