2008年8月29日金曜日

モードラが激安

今年入手したF3用にMD-4を入手。もちろん、モードラなど付けなくとも使用可能だが、F3といえばモードラである。このMD-4、非ジャンク・中古良品でなんと3,150円である中野区 F店) これよりちょっと塗装が剥げただけで、2,100円という値段のも数台あった。現像タンクより安い。今更こんな物欲しがる人も多くはないだろうが、それにしても安い。80年代憧れだった高級機が今、信じられない値段で売られている。嬉しくもあり悲しくもある。


付属のMS-3バッテリーホルダにて単三乾電池8本(12.0V)使用時は3.8コマ/秒。
現在入手が困難な専用ニッカド電池MN-2使用時(16.8V)は5.5コマ/秒。

F3HP+MD-4/F2 photomic+MD-2+MB-1
F2と比較すると多少コンパクトだが。


メガスターⅡコスモスの投影レンズはEL-Nikkorだった

日本科学未来館へは何度も行っているが、今回やっとプラネタリウムを見ることができた。メガスターⅡコスモスは500万個の恒星を投影するすごいやつだ。以前、開発者の方が出演するテレビ番組で見た開発中の物には、あちこちのメーカーの35mmカメラ用標準レンズが使われていたのをふと思い出した。上映前にメガスターII装置をのぞきこんだところ、なんと使われているレンズは「EL-Nikkor 50mm F2.8」だった。なるほど。引き伸ばし用はもちろん、ベローズマクロや産業用にも使われる定番の高解像レンズがこんなところにも。メガスターIIではこれをF2.8開放で使っているようだ。先日入手したベローズと古いEL-Nikkor 80mm以来、EL-Nikkorが気になっていた。そしてなぜか今日、EL-Nikkor 50mm F2.8が手元に。今のところ無限遠で撮影する方法は無い。とりあえず接写リングやベローズで試してみたところ開放からとてもシャープだ。しかし、ベローズ最短でもフィルムを複写するには倍率が大きすぎる。接写リングを使えばコンパクトなマクロレンズとして使えるだろうが、俺はマクロはやらないので、いつか暗室を手に入れる時まで眠ってもらおう。


EL-Nikkor 50mm F1.8
1,050円(中野区 Fカメラ店)
ジャンク品として売られていたが新品同様。

EL-Nikkor 50mm F2.8をBR2LアダプタでD80に装着。
絞り F2.8 撮影距離:約30cm
写真はEL-Nikkor 80mm F5.6

EL-Nikkor 50mm F1.8をベローズに取り付け、
ベローズをいっぱいに伸ばして撮影。(絞りF8)

2008年8月26日火曜日

ベローズ その3 スライドフィルムを複写

前回はベローズが珍しくて横道にそれてしまった。本来の目的は新しく撮ったネガフィルムの取り込みだが、とりあえずこの器具の通常の使い道である、スライドフィルムの複写ができることを確認してみた。
D80で35mm判を複写する場合の倍率は1/2倍で良く、マイクロ55mm/3.5単体で1/2倍なので、ベローズは不要だが、PS-5を使うにはベローズも使わなければならない。D80+マイクロ55/3.5の場合、レンズ側の*ヘリコイドを無限遠、ベローズはいっぱいに縮めた状態で何とかちょうどいい塩梅になる。元画像からは多少のケラレが生じるが、まあこんなもんだろう。PS-5の遮光用の蛇腹はちょうどいい長さで、マイクロ55mmのフィルター枠に接続することができる。

*55/3.5は近距離収差補正機構が採用されていないため、ベローズ使用時のヘリコイド位置は描写には無関係だという。



元画像:F2 フォトミック ニューニッコール 135/2.8 コダクローム 64 紙マウント
D80+PB-5ベローズ+PS-5スライドコピーアダプタ+マイクロ55/3.5で複写
隅々まで非常にシャープに複写できる。複写時はF8~11程度。
絞り過ぎるとローパスのゴミが写る。


ベローズ その2 エルニッコールや広角逆付けで高倍率マクロ

ベローズにオマケで付いてきた、EL-Nikkor 80mm F5.6の内部のクモリは、ゴムを当てて後群ユニットを回すことができ拭き取ることができた。なんとか使えそう。このレンズ、ベローズでは無限遠は出ない。接写リングPK-3で約1.5mでピントが合う。元々、ブローニー用なので、イメージサークルも大きく、鏡筒や蛇腹を自作してアオリ撮影に使っている方も多いらしい。今日はとりあえずベローズで撮影。

D80 ベローズPB-5+EL-Nikkor 80/5.6
F16 ストロボ使用

ワーキングディスタンス:約8cm

この固体についてはコンディションが悪いのは確かなので、他にも引き伸ばしレンズを見つけたら試してみたい。
ついでなので広角逆付け&ベローズも試す。手持ちの広角の中では、コシナ20mmの逆付けが良好らしいが、フィルター径(62mm)が合わないので今回は却下。Auto-Nikkor 35mm F2.8を使う。
ベローズをいっぱいに伸ばすとワーキングディスタンスは5cmぐらいになる。どういう原理か知らないがローパスのゴミが異常に目立つ。撮像面からレンズが遠い上に、いっぱいに絞っているのが関係していると思う。

D80 ベローズPB-5+Nikkor-Auto 35/2.8 RB2で逆付け
F16 ストロボ使用
ワーキングディスタンスは5cmぐらい

アサガオのつぼみの先端
D80 ベローズPB-5+Nikkor-Auto 35/2.8 RB2で逆付け

F16 ストロボ使用

ローパスのゴミ(等倍画像)
デジカメにベローズは禁忌かもしれない。

十円饅頭の表面
D80 ベローズPB-5+Nikkor-Auto 35/2.8 RB2で逆付け

F16 ストロボ使用

35mm逆付け時はものすごい倍率になる。ピント合わせはおろか、フレーミングすら儘ならならず、ストロボ無しではとても撮影できない。今回は10cmぐらいの距離からヒカル小町を照射。こういう倍率で屋外で昆虫や植物を撮影している人もいるようだが、とても真似できたものじゃない。

2008年8月25日月曜日

ニコン ベローズセット PB-5+PS-5

ネガをデジタル化する際に以前から使っていた道具。
自作の木製レールにL 字型の金具でフィルムキャリアを取り付けたものだ。キャリアは、古いCanonのスライドプロジェクター用だという物を流用している。D80+マイクロ55mm+PK-3接写リング+ACクローズアップレンズNo.5を使い、ハーフ判のネガを等倍複写することができる。ちゃんとセットアップすれば画面の隅々まで非常にシャープに複写できる。しかし、何せ手製なので強度がイマイチで、作業時には微妙な歪みが生じるためピント合わせが難しい。その上、このキャリアはフィルムをセットするのが難しく、ケラレも生じやすい。ケンコーのスライドデジコピアも検討したが、内蔵レンズやキャリアが貧弱そうだ。

そういうわけで、ちゃんとした堅牢なベローズとスライドコピアの手頃なものを探していたところ出物があった。ニコンのベローズPB-5+スライドコピアPS-5を格安で落札。(3,100円)

蛇腹の角がボロボロだったので補修が必要だった。補修方法をググってみると、木工ボンドを水で薄めた液体に墨汁や顔料を混ぜて着色したものを塗布するのが一般的らしい。墨汁が無かったので木工ボンドに水とプリンタの顔料黒インクを混ぜた液体を作成。ボロボロの蛇腹全体に筆でペタペタ塗りたくった後、乾燥させるときれいになった。乾けばくっつく心配もなさそうだ。


このセットにはオマケレンズとして引伸レンズEL-Nikkor 80mm F5.6が付いてきた。レンズに内部にクモリがあり、使用不可能だという。確認してみると、確かに絞りの前後になるレンズ面にひどいクモリがある。分解清掃を試みたが前玉と後玉を外しただけでは絞りまでたどり着けず、当面あきらめることにした。

面白いのがこのアダプター。ニコンの旧型のリバースリングBR2を改造したもので、内側にL39マウント用のネジを切ったリングがピッタリはめ込まれ、2点でビス止めされている。前オーナーの手製もしくは特注品と思われる。L-Fアダプタと52mmリバースリングを兼用することができる不思議なパーツだ。これさえあれば、適当な引き伸ばしレンズをマクロ撮影用に流用することができる。

2008年8月13日水曜日

RICOH R8で夜景

R8の機能上の制約として、オートで制御されるシャッタースピードの最長は1秒、手動での長時間露光は8秒が最長となる。実際にはISO100でも2秒以上でノイズが非常に多くなる。レンズコーティングは悪くないので、ゴーストは比較的少ない。しかし、ライトなどの光点の周囲では像の破綻が多く、おかしな滲み方をしたりする。

ISO100 長時間露光:4秒 WB:デイライト 色の濃さ:「濃い
絞り自動(F3.3)


モノクロモードではISO感度の設定も、長時間露光の設定も出来ず、いずれもAutoとなる。スローシャッター制限をOFFにした場合、制御されるシャッタースピードの最長を1秒まで延長できる。
白黒を含めSCENEモードではISO感度はAutoしか使えないようになっており、適用されるISO感度は最大ISO 200までとなる。昼間のように明るく写すことは無理だが、かなり暗い場所でもそれなりに夜らしい雰囲気で写すことができる。

白黒モード・スローシャッター制限OFF
ISO感度・シャッタースピード・絞りはすべて自動
(
ISO200 1秒 F3.3)

R8は夜景に限らず、ISO200を超えるとノイズが多く暗部のトーンも破綻してしまい実用には厳しい。このため、ISO-Autoには上限があり、最大ISO 200までしか適用されないようになっている。ISO200以上を使うためには、ISO Auto-Hiという別のモードに切り替えるか、手動でISOを設定することになっている。

2008年8月11日月曜日

デジカメとモノクロ

昔も今も、俺はフィルムはモノクロしか使わない。最近気づいたが、デジカメでもモノクロが撮れる。最初からカメラを白黒モードに設定するだけだ。知らなかったわけじゃないが、モノクロフィルムと同じ感覚で撮れるという意味だ。R8ではシャープネスやコントラストなど細かい調整は出来ないが、使ってみるとそれらがあまり必要ないことが分かる。とりあえず、見事に精細でリニアなトーンの白黒画像が得られる。銀塩に比べ中間調が明る過ぎて違和感があるが、ガンマ0.7くらいに補正すればそれなりに銀塩ぽいトーンが得られる。デジカメは、引き伸ばしボケやネガのホコリなどを心配する必要がなく、ブローニー並みのツルンとした精細な画像が簡単に得られる。その上、暗室も薬品も使わず水洗乾燥も必要ない。プリンタや用紙にもっとこだわれば、バライタ紙並みの黒の締まりも期待できる。


Ricoh R8 SCENE:白黒 ISOオート
レタッチソフトでガンマ補正(x0.7 程度)

撮影からプリントまでアナログ処理を貫徹することは意義深いし、フィルムとバライタ紙でしか出せないトーンもあるだろう。荒々しくスピード感のある、粒状感を生かした35mm臭い表現なども、フィルムではトリック無しで素直に行うことができる。しかし、ある種のモノクロ写真はデジカメでも十分事足りると言える。
デジカメでモノクロを撮るにあたって、いちばん辛いのは、それがカラー画像をグレースケールに変換したものと同じ、特殊効果のひとつのように思われてしまうことだろう。モノクロ専用のデジカメがあってもいいと思う。

2008年8月7日木曜日

現像タンク

前のタンクがあまりにもひどい。リールの作りが最悪で、フィルムがぐしゃぐしゃになって巻けやしない。この季節、暗闇で汗だくで格闘するのにうんざりしてしまった。結局LPL製のタンクを買ってしまった。やっぱり、このリールは吸い込まれるようにスルスルとフィルムが巻ける。今買うと結構高い。35mm一本用なのに6,050円もした。でも死ぬまで使えると思う。




ペンF 38/1.8
ネオパン400 PRESTO
ISO400で撮影し、SPD 1:1希釈液で25℃4分40秒間現像