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2022年9月5日月曜日

赤外線写真について

ニコンの一眼レフ・ミラーレスカメラを使った赤外線写真についての動画を作成した。


SC72やIR76フィルターを使い、デジカメで赤外写真を撮り始めたのは2009年頃だった。たまに気が向いたら撮るといった程度で続けてきたが、カメラの機種が変わるたびに赤外フィルターでの写り具合も試してきた。動画では機種の違いによる写り具合の違いを重点に過去の画像を紹介している。また、ニコンZシリーズのミラーレスカメラが、赤外写真撮影には向いていないことも分かったので、この点についても動画内で触れている。

2022年9月撮影

フィルター無し

SC72フィルター使用

フィルター無し

SC72フィルター使用

フィルター無し

SC72フィルター使用

フィルター無し

SC72フィルター使用

フィルター無し

SC72フィルター使用

フィルター無し

SC72フィルター使用

共通データ:
Nikon D850, ISO400
ピクチャーコントロール[VI], ADL=Auto
Nikkor-UD Auto 20mm F3.5, F8.0
FUJIFILM SC72フィルター
撮影時WB=5000K, NX StudioにてWB補正

2021年1月10日日曜日

Nikon Z7IIで赤外写真

Z7IIのセンサーは画素数や裏面照射の点ではD850と同じなので、赤外域の感度も似たようなものだと思われ、実際同じように見える。どちらかと言えば、可視光域での軸上色収差や倍率色収差がこれまでにないレベルで良く補正された「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」の赤外適正が知りたかった。

Nikon Z7II,NIKKOR Z 24-70mm f/4 S







「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」には赤外指標はもちろん距離環も無く、手動でのピント補正を行うのは難しいのでピント補正はしていない。SC72フィルターは可視光の透過割合が高く、ホワイトバランスを補正すると色味のあるカラー画像になる。ピントはそのままで問題ないようだ。IR76フィルターはホワイトバランスの補正後は、セピアとブルーのツートーンになる。SC72フィルターに比べ、IR76フィルターの周辺部は像が甘く、倍率色収差のせいだと思われるが、中央部は思ったよりもシャープで、ピント補正の必要はないように思う。赤外線撮影と相性の悪いレンズ(例えばAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDなど)では、真ん中だけ極端に明るくなったり絞りの形状のゴーストが出てしまう現象が起こる。NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sは、IR76フィルター使用時のズームワイド側で僅かにセンタースポットが見られるものの気になる程ではなく、かなり良い赤外画像が撮れることがわかった。

おまけ NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

赤外写真はどちらかといえばワイドレンズが向いていて、NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sでも撮れるかもしれないが今回は試していない。絞り開放で非常に良く写るレンズなので、今回は全部開放で撮影した。






2020年7月23日木曜日

D850で赤外写真 赤外フィルター SC72/SC74/IR76 比較

SC72とIR76は以前から使っている。SC72は可視光域の色味を残すことができ、ホワイトバランスを補正すると天然色に近い配色でカラー化が出来る。IR76はホワイトバランスを補正すると、モノクロに近いセピアと青のツートーンの画像になる。センサーが裏面照射式に変わったことが関係しているかもしれないが、D850でSC72フィルターを使うと色の出方がニコンの以前の機種とは少し違う。具体的には、WB補正後の青空が以前よりもどぎつい紫色になってしまう。そこで、SC72とIR74の中間のSC74を使ったらどうなるのか気になったので、SC74を手に入れて3種類のフィルターの効果を比較してみた。


撮影方法はこれまでと同じで、D850に赤外指標のある古いレンズ「Nikkor-UD Auto 20mm F3.5」を使う。ホワイトバランス=5000KでRAW撮影し、現像時にCapture NX-Dで、スポイトツールを使ってホワイトバランスを補正する。


ホワイトバランスは画像内のグレーの個所をポイントして設定。この画像では木の杭あたりをポイントしている。晴天では空はどぎつい青紫色になるが、この日は曇天のため空の青味が薄く、SC72では薄い紫色になっている。赤外線をよく反射する葉は明るい緑でぼんやり光ったように写り、赤や赤紫の花は黄色に偏移している。


IR76とSC74は色味がほとんど無く、白黒に近い画像になるが、IR76の方がやはり赤外効果が強い。色味の違いを見るために、IR76はSC74と同じホワイトバランスで現像した。IR76は青味とセピア色のツートーンの分離がはっきりしていて面白い。








赤外指標を使ったピント補正は、SC72では行っていない。SC74とIR76ではレンズの赤外指標に従いピント補正を行っている。このレンズの場合、無限遠を撮影するにはヘリコイドを少し繰り出して距離環を3mあたりにする、といった具合だ。
可視光撮影に対する露出倍数はだいたい画像のExif通りだが、現像時にも+-1段程度の明るさ補正を行っている。SC74とIR76は、撮影時には同じ露出でいいようだ。





今回せっかく入手したSC74だが、全然面白くないことがわかった。SC72の空の紫色を少し抑えた感じを期待していたが、色味がほとんどなくIR76に近い。更に、IR76の方がツートーンがはっきりしていて画像が面白く、SC74はどっち付かずで面白みがない。ただ、最後の画像ではIR76の画像はセンタースポットのように色味が分かれており、SC74の方が良い結果に見える。(これはレンズの赤外特性不適合により起こるセンタースポットの問題とは別で、そっちの場合はもっとずっとひどい画像になる)
赤外撮影用フィルターの効果の出方はカメラの機種により異なる結果になるはずだが、D850の場合は、以前から使っているSC72とIR76がベストのようだ。

SC72フィルターを使ったカラー画像は肉眼での天然色に似た配色の赤外カラー画像になる。赤外画像のカラー化で一般的な、カラーチャンネルを入れ替えた可視光線画像と合成する方法「False color」に対して、ホワイトバランスを補正するだけでできるこの画像は、個人的には「True color」あるいは「Natural color」と呼んでいて、この配色を気に入っているが、なぜか巷では似たような画像はあまり見かけない。SC72フィルターではカメラのホワイトバランス採取が機能しないことや、SC72フィルターの画像をLightroomやPhotoshopでホワイトバランスを補正することが出来ないのが理由かもしれないが、ニコン機の場合はCapture-NXDで、キヤノン機の場合はDPP4(Digital Photo professional 4)を使えばSC72の画像は良好にホワイトバランスを補正することができる。海外のユーザーサイトなどを見ると、720nm界隈はHOYAのR72フィルターがメジャーなようで、特性の違いから富士フィルムのSC72のような色味が出ないのだろうか。そう思って少し調べてみるとHOYA R72や他のIRフィルターに関する興味深いレポートを見つけた。
Infrared Filter Comparisons: Hoya, BCI, Neewer, Zomeimparisons-hoya-bci-neewer-zomei
どうやら、HOYA R72フィルターの場合、SC74やIR76と同じようなセピアとブルーのツートーンになるようだ。

2018年3月20日火曜日

SUNWAYFOTO FB-28iDDHi / D850で赤外写真

SUNWAYFOTO FB-28iDDHi 

小型の自由雲台SUNWAYFOTO 「FB-28iDDHi」を入手。ベルボン「UTC-63」三脚に付属している自由雲台「QHD-S6Q」と交換してみることにした。現在、QHD-S6Q雲台にはMENGSのパノラマクランプ「PAN-C1」を乗せて使っているが、この組み合わせをFB-28iDDHiに変更することで、高さを45mm低く、重量を220g軽くすることができる。

SUNWAYFOTO FB-28iDDHi

左:SUNWAYFOTO FB-28iDDHi (重量247g・高さ78mm)
右:ベルボンQHD-S6Q+MENGSパノラマクランプ「PAN-C1」(重量467g・高さ123mm)

FB-28iDDHiの最大耐荷重はスペック上は6kgとなっているが、取説では最大耐荷重の5分の1程度で使用することが推奨されており、実用上もその程度と思われる。FB-28iDDHiは、同社のFB-28iの上部がDDH-06パンニングクランプになっているモデルで、クランプや水平パンのロックはMENGSよりもこちらの方がしっかりしている。届いた当初は、DDH-06のパンロックを解除した状態でのパン操作が非常に固く、自分で少し調整する必要があった。DDH-06パンニングクランプを雲台から取り外してみるとパンの固さは無く、スムーズに動かすことができるため、雲台に取り付ける力でDDH-06が圧迫されているようだ。DDH-06を取り外した状態で、上部のリング状のネジをコイン状の工具を使ってほんの少し緩めてから、元のM4ネジで雲台にしっかりと取り付けなおしたところ、パンの固さは無くなりスムーズに回転させることができるようになった。

FB-28iDDHi雲台の底部は3/8”(大ネジ)になっている。1/4”ねじ(小ねじ)への変換アダプターの裾を逃がす凹みのような構造はあるが、付属している変換アダプターを取り付けるとアダプターの裾が出っ張ってしまい、三脚に取り付けると隙間が空いてしまう。いくつか別の変換アダプターを試してみたがどのアダプターを使っても出っ張らずに取り付けられるものは無かった。SUNWAYFOTOのレベリングベース「DYH-66i」に付属していた被せ式で裾の無い変換アダプターも試してみたが、雲台側のネジ穴が浅く、アダプターが底に支えてしまう。裾の無いイモネジ型の変換アダプターもどこかにあったと思うが見当たらない。

UTC-63三脚側はこんなふうになっている。せめて三脚側に変換アダプターの裾を逃がす凹みがあればいいのだが、今回はそれが無い。

あまりやりたくないが、以前こんな時に使ったことのあるでっかいワッシャーがある。仕方がないのでこれを使おう。

変更前

ベルボン UTC-63+QHD-S6Q+MENGS PAN-C1

変更後

ベルボン UTC-63+SUNWAYFOTO FB-28iDDHi


UTC-63三脚の脚をひっくり返して収納する際に、FB-28iDDHi雲台はうまく脚の隙間に入れることができる。脚は完全に閉じることができ、運搬時にグリグリ強く当たるような箇所も無い。

ベルボンUTC-63三脚にSUNWAYFOTO FB-28iDDHi雲台を取り付けたものは、構造がシンプルになり見た目はスマートになっている。元のQHD-S6Qの方がサイズも大きくしっかりした雲台なので、FB-28iDDHi雲台に交換することによる強度的なメリットは無い。雲台自体が小型なので高さが低く抑えられ、剛性感の低下をなんとか免れているという形になっている。それでもこの雲台に交換したのには、二つ目的がある。一つはMENGS PAN-C1のクランプとパノラマ回転台の固定力に不安があったことだ。この点についてはFB-28iDDHの方が明らかに良い。もう一つの目的は、パノラマ回転台と水平パン機構の両方を持つ自由雲台であれば、例の水平出し操作を雲台単体でおこなうことができることを実践するためだ。

例の水平出し操作とは?

この方法では、自由雲台を使う場合に最大のストレスとなる左右の微妙な傾き調整を、簡単でスムーズに行うことができる。カメラの重量を手で支える必要がなく、手を放してもガクンと倒れる心配がない。ボールを半締めにしたままカメラを動かす場合のようなバックラッシュを生じることもない。FB-28iDDHiでこの操作をやってみたところ、充分快適に行うことができる。


D850で赤外写真

D850で赤外フィルターを初めて使ってみたが、D850はD800Eよりも約一段分、赤外感度が高いことがわかった。IR-76フィルター使用時は、晴天でISO800・F8・30秒がD800Eでの標準露出だったが、D850だとISO400で同じくらいの明るさに写る。SC-72フィルターの場合はこれよりもシャッタースピードを一段上げた1/15秒が適当だ。また、SC-72フィルターを使った際の発色がD800EとD850では少々異なることも分かった。SC-72フィルターの画像は現像時に雲の影部分や舗装路面をポイントしてWBを合わせるが、D800Eの場合この方法で晴天時の青空を水色にすることができ、植物の緑や路面の色合いも肉眼に近い色相になる。
D800EでSC-72フィルターを使用した例

同じ方法でWBを調整したD850の画像では、植物の緑や路面のグレーはあまり変わらないが、晴天の空がどぎつい青紫色になる。IR-76フィルター使用時の発色はあまり違いは無いが、D850の方がモノクロ味がやや強く、セピア~無彩色の落ち着いた色調になるようだ。赤外域の感度分布がこれまでのセンサーとは異なっているのかも知れない。なお、D800Eと同じくD850でもピント補正をするのはIR-76の場合だけで、SC-72ではフィルター無しと同じピントで位置で撮影している。

以下D850にて。
フィルター無し:ISO400 F8, 1/1250秒

SC-72フィルター:ISO400 F8, 15秒

IR-76フィルター:ISO400 F8, 30秒

フィルター無し:ISO400 F8, 1/1000秒

SC-72フィルター:ISO400 F8, 15秒

IR-76フィルター:ISO400 F8, 30秒

SC-72フィルター:ISO400 F8, 15秒

フィルター無し:ISO400 F4, 1/2500秒

IR-76フィルター:ISO400 F8, 30秒
Nikon D850, Nikkor-UD Auto 20mm F3.5