2019年8月22日木曜日

D3500の等倍画像が甘い? RAW画像をD850と比較

D3500を使い始めたところだが、どうも等倍画像に違和感がある。Capture NX-DでRAW現像時にD850と同じ方法でアンシャープマスクをかけても思うように解像感が出ず、カメラJPEGと大差ない画像になってしまう。状況をもう少し詳しく知るために、D3500とD850で同じレンズを使って比較用の画像を撮影してみた。

全体画像
焦点距離:60mm, WB=晴天(5200K), ADL:OFF, 
ピクチャーコントロール:[SD]スタンダード
ISO 100, F8.0, 1/250秒
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED
Nikon D3500, Nikon D850

テスト画像の撮影には、Fマウント史上最高の解像力を持つAF Micro-Nikkor 55mm f/2.8を使いたいが、D3500ではAiAFタイプのレンズは非CPUレンズと同じくMFでしか使えないので、手持ちの中では次点のAF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDを使う。この場所は三脚が使えないので、手持ちで撮影。絞りはF8、念のため位相差AFとコントラストAFで撮影しているが、ピント精度に違いは無かった。

まずはカメラJPEGの比較。D850よりもD3500の方が画素ピッチが小さいので、等倍画像ではD3500の方が少し大きく写っている。ドットバイドットの解像感には程遠く、これが普通だと言われればそうなのかも知れないが、個人的には物足りない。D3500の方が僅かに甘いように見えるが大差ないと言ってもいいだろう。
等倍画像 左:D850 右:D3500
D850 カメラJPEG(FINE)
D3500 カメラJPEG(FINE)

元々、ニコンのカメラJPEGは輪郭強調が太く等倍画像の解像感が良くないので、基本的にはピクチャーコントロールの輪郭強調は使用せずに、RAWで撮影したものをCapture NX-Dでアンシャープマスクを掛けるようにしている。


D850のRAW画像では、ピクチャーコントロールの輪郭強調をゼロにした上で、「アンシャープマスク」を半径=3, 適用量80で適用するのがベストだった。しかし、D3500のRAW画像を同じ方法で現像すると、解像感はカメラJPEGとほとんど変わらず、D850に比べるとずいぶん甘い。

等倍画像 左:D850 右:D3500
D850 Capture NX-D 輪郭強調=0 アンシャープマスク:半径=3, 適用量=80
D3500 Capture NX-D 輪郭強調=0 アンシャープマスク:半径=3, 適用量=80


D3500のRAWに対する輪郭強調の最適値を探る。アンシャープマスクの半径は3のまま、ピクチャーコントロール内の輪郭強調を少しだけ入れてやることにした。値は「1.5」


等倍画像 左:D850 右:D3500
D850 Capture NX-D 輪郭強調=0 アンシャープマスク:半径=3, 適用量=80
元サイズ画像 8256x5504pix 45.44MP 38.4MB(*D850二番目のファイルと同じ)
D3500 Capture NX-D 輪郭強調=1.5 アンシャープマスク:半径=3, 適用量=100

細部のクモリが晴れてすっきりとした印象になり、カメラJPEGでは潰れていた細部の質感が見えるようになった。ぱっと見はD850と似た感じの等倍画像に見える。しかし、D850に比べるとD3500の画像は細部の線が太く、ややギスギスした感じがある。ピクチャーコントロールの輪郭強調をゼロにしたD850の方が、細部の輪郭は上質で自然だ。D3500のRAW画像で輪郭強調とアンシャープマスクの半径を色々試し、最適値を探ってみたが、Capture NX-Dではこれ以上の成果は出なかった。

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