2012年4月11日水曜日

お花見

週末は子供たちがお花見をするというのでついて行った。花見といってもこの季節、どこへ行こうが大変な人出で混雑しているものだが、この公園の花見客はほんの数組。穴場と言えばそうかもしれないが、どちらかと言えば場末と言った方が当たっている。


NIKON D700, AF-S Zoom-Nikkor 24-70mm f/2.8G ED
ISO200, f=70mm, F2.8
 

2012年3月29日木曜日

Lightroomでモノクロ風に加工

子供が春休みになったので有給を取って4日間ばかり実家に帰省した。北陸ではこの季節まだ雪が降る日があり、朝方などは積もることもあった。帰省した際に近くの海で撮った写真をLightroomでモノクロ風に加工してみた。

Nikon D700/AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
Adobe Photoshop Lightroom 3.6/Camera RAW 6.6
 
グレースケールに変換後、 補正ブラシで4箇所にマスクを作成。
トーンをいじりまわした後、周辺光量落ちに似せたフィルタをかけた。

ニコンの最新機種、D800/D800EのRAWデータは最新バージョンのLightoroom4で対応しているが、俺が持っているLightroomは3.6のままだ。Lightoroom4は3月16日に発売され、現在はトラ イアル版を使ってみているが、補正ブラシにモアレツールが付いた以外は機能も画質もLightroom3.6とは大差ないようだ。D800Eを入手する予定だが、当面は Lightroom3のままで行こうと思う。D800/D800EのRAWデータはDNGコンバーター(6.7.0.319 beta)でDNGにすればLightroom3でも現像できる。

2012年3月22日木曜日

MB-D12

ニコンの新機種D800の発売日、3月22日をむかえたが、D800Eを予約した俺のところに届いたのは縦グリだけだった。

Nikon D800/D800E用 マルチパワーバッテリーパック MB-D12
34,020円 (Amazon)
 左から MB-D12本体、EN-EL15ホルダー MS-D12EN、単3形ホルダー MS-D12、ホルダーケース
MB-D12は中国製。

上:MB-D12
下MB-D10
大きさはほとんど同じ。本体との電気接点コネクタ形状が異なっている。
 上:MB-D12
下MB-D10
上:MB-D12
下MB-D10

取り付ける本体がまだ無いので使用感は不明。D800/D800Eにこれを取り付けてもFX時の連続撮影速度は4fpsのまま変わらない。DXクロップ時は6fps、x1.2時は5fpsとなる。大きさ・重さはD700用のマルチパワーバッテリーグリップ、MB-D10とほぼ同じ。一番大きな違いは、D700用のMB-D10がMade in Thailandなのに対し、これが中国製であることくらいだろう。レリーズボタンの感触はほぼ同じ、レリーズボタンのロックリングもプラスチッキーな感じで、MB-D10と同じ感触。AF-ONボタンはMB-D10が若干のクリック感があるのに対し、MB-D12はクリック感がなくふわふわした感触になっている。メインコマンドダイヤル・サブコマンドダイヤルの感触はMB-D10とほぼ同じ。マルチセレクターは中央レバー頭部の直径が若干大きくなり凹みも深くなっているようで、MB-D10のものよりも操作しやすくなっている。バッテリー室の開口部にはMB-D10同様防塵防滴用のシーリング(ただの黒いスポンジだが)が施されている。定かではないが、バッテリーホルダー(MS-D12EN、MS-D12)のオープンクローズつまみが、MB-D10用のものはエンプラ製のように思えるが、MB-D12のものは金属製であるように思う。グリップのラバーの材質やべとべと感はMB-D10と同じようだ。構造はMB-D10とほとんど同じと思われる。バッテリー室内の構造は底部に三脚穴を補強するステンレス板があり、これもMB-D10と同じだ。D800Eの発売は2012年4月12日。縦グリはそれまでしまっておくしかない。

2012年2月23日木曜日

D800/D800E - 3630万画素に想う

D800/D800Eは中判相当なのか
物理的な画面サイズの差は単に画素数という情報量だけでは乗り越えることはできない。同じ波長域の可視光線を撮影する限り、画面サイズが大きくなればなるほど、画面全体ではレンズの収差や回折などによる像のにじみは相対的に小さく見える。たとえレンズの解像力や画素数が変わらなくてても、画面サイズが大きいとよく写るのだ。大きいものではセンサーサイズがフィルムの645判と同等にまでなっている現在の中判デジタルカメラに、35ミリサイズのD800/D800Eが敵うはずはない。ニコンの宣伝では、D800/D800Eが中判デジタル一眼レフカメラや中判デジタルバックに匹敵するほどの解像感だと言っているが、それはいくらなんでも言い過ぎだろう。
3630万画素のD800/D800Eをフィルムに例えるならば、うんと粒子の細かい35ミリ判フィルムだ。これを物理的に画面サイズの違う中判カメラに例えるのは本来適当ではない。だが、仮にD700を35ミリ判相当とし、画素数が持つ情報量をフィルム面積と同様に解釈するならば、D800/D800Eは少なくともセミ判(2.7倍)かそれ以上の画面フォーマットが持つ情報量に相当することになる。これまで俺が使ってきた1210万画素のD700は、素晴らしく高いレベルで35ミリ判フィルムカメラの代用を果たしてくれた。その仕上がりは少なくとも645判の銀塩カメラを超えているように思う。D800/D800Eが記録することのできる非常に大きな情報量を考えると、仕上がりは少なくともフィルム式の67判カメラやそれ以上に相当するものであると考えて間違いないだろう。

写真の画面サイズと構図について
高画素数にはどんな効果があるのか。単純には、大きなプリントができる。 インクジェットでの一般的なプリント品質、300dpiで印刷する場合を考えると、D700の1210万画素ではA4サイズが最大なのに対し、D800は同じ品質ででA2サイズまでが可能になる。こういう話になると、決まって次のような話が出てくる。すなわち、「大きなサイズのプリントは、全体を見渡すために必ずや鑑賞距離も遠くなるのでより低いdpiで印刷することが可能になるからして、もっともっと大きなサイズにプリントしても鑑賞するには堪える」というやつである。だが、この話はあくまで小さなサイズで成り立っている写真を、構図が変わらないまま大きく引き伸ばす場合である。俺は写真の鑑賞距離というものは、プリントサイズではなく構図との関係で考えなくてはならないものだと思う。
3年ほど前、俺がRB67を使い始めたのとちょうど同じ頃、恵比寿の東京都写真美術館で行われていた、大判写真家の柴田敏雄さんの作品展を見に行く機会があった。なぜ、大きなフィルムを使うのか。中判カメラや大判カメラの経験がある方にとっくにお分かりのことなのだろうが、俺はそこではじめて、35ミリカメラと大判カメラとの「構図の違い」に気づいた。大きなフィルムを使うことの目的、それはプリント上の被写体の細部表現を保ったまま、画面サイズそのものを広げてより大きな範囲を画面に写しこむことなのだ。大判も使ったことが無い俺があまり偉そうなことを言うとお叱りを受けるかも知れない。俺が言いたいことは少しだけだ。要するに、中判や大判カメラを使った作品で、35ミリと同じ構図で撮影してはあまり意味がなく、それでは大画面の情報量を活用しきれないということだ。実際、大画面の情報量を存分に活用したそれらの作品の多くは、長辺が1.5メートルにもなるような巨大プリントであっても、手に取るのと変わらないくらいのかなり短い鑑賞距離を想定したような構図で撮影されていたのだ。そういう例もあるのだからして、誰が言ったか知らないが「大きなサイズのプリントは、全体を見渡すためには必ずや鑑賞距離も遠くなり云々」という話を、あたかもそれがすべてであるかのように言うのは正しくないのである。俺が6x7判のカメラを使うようになってからも、35ミリ判と比べて被写界深度が浅いだとか、同じサイズで鑑賞した場合には35ミリよりも高精細だとかそういう感覚はない。 唯一、リアルに感じられるのは、6x7判の画面中央部は同じ焦点距離のレンズで撮影された35ミリ判の画質と同一だが、それが周囲に4倍の面積でもって広大に広がっている、という感覚だけだ。

A4サイズを想定した構図のイメージ(D700 80mmレンズにて撮影)
これはD700で撮影したものだ。俺はD700を使うときは漠然と35ミリ判フィルムと同じくらい六つ切り~A4程度のプリントサイズをイメージして構図を考えている。この場合、被写体の質感がよく分かるようにするには、やや望遠寄りのレンズを使う必要があった。空や周囲の景色は入りきらないので、画面いっぱいに被写体の一番面白そうな部分を切り取った。

全紙サイズを想定した構図のイメージRB67 65ミリレンズで撮影
これは、上と同じ被写体を6x7判で撮影したものだ。俺は6x7判カメラを使う場合には、おおむね全紙くらいのサイズにプリントすることをイメージして構図を決めている。大きなプリントサイズでも画質を落とさないので、鑑賞距離を上のA4プリントの場合と同程度の距離にまで引き付けることができる被写体の細部を観察するのと同時に、視野いっぱいに広がる大きなプリントは被写体のスケール感も感じることができる。上部の空の割合をアンバランスに切り詰めた構図は、画面の大部分をこの被写体に占拠させることで一層のボリューム感を持たせようとしたものだ。

写真の構図の話となると、なぜだか「三分割法」のような、決まったアスペクト比のフレーム内における被写体の平面的な寸法バランスだけを説明しようとしている場合が多いような気がする。そして、決まって「三分割」だの「日の丸」「S字」「額縁」だのという言葉も出てくる。だが、写真の構図について、それらのキーワードを使って説得力のある合理的な説明をすることに成功している例を、俺は見たことがない。また、具体的なプリントサイズやプリント品質を想定して構図を解説している例も見たことがない。試しに、「写真 構図 三分割」などとググってみればその悲惨さが分かる。写真の話なのにどういうわけかイラストだけを使って解説するページや、作例に写真を使っていても、三分割法だの黄金分割だのを説明するために引いた分割線が 無理矢理のこじつけにしかなっておらず、何の説得力もない説明ばかりだったりする。

3630万画素を生かす構図
俺なら、高画素数のD800/D800Eは中判カメラのように使ってみたい。中判カメラを使う場合に、画面サイズの大きさを素直に実感することができるシンプルな方法は、その被写体を35ミリで撮る場合と同じ焦点距離のレンズを使って撮影し、画角が広くなった分プリント後の撮影倍率が変わらないように、その分大きくプリントすることだ。D800/D800Eは本物の中判カメラとは物理的な画面サイズが違うが、これと同じ方法を疑似的に行うことができる。例えば、D700とD800/D800Eを対比させるのであれば、ピクセル等倍時に被写体が各々同じ大きさに写る焦点距離のレンズを使えばいい。D800/D800Eでの14mmは、内側の1210万画素分の領域がD700の24mmと同じ画角になり、ピクセル等倍では被写体が同じ大きさになる。実際にはここまで画角の広い中判用のレンズは存在しないが、これはこれで新しい世界でもある。

D700(1210万画素)で撮影し300dpiでA4サイズにプリントする場合の構図のイメージ
焦点距離=24mm, 水平画角74度
D800/D800E(3630万画素)で撮影し300dpiでA3サイズにプリントする場合の構図のイメージ
焦点距離=14mm, 水平画角104度

2012年2月15日水曜日

Nikon D800/D800E

D700の後継機、D800/D800Eがようやく発表になった。残念ながらまだ公式のサンプル画像には画質を判断するのに向いているものがない。D800とD800Eのモアレ比較や解像感をした画像もあるが、サイズが小さく不鮮明で両者の違いがちゃんと分かるような比較画像はまだ無いようだ。いずれにせよ、個人的にはD800Eを所望している。
 

2012年1月8日日曜日

最新型洗濯機

半年間思案の末、新しい洗濯機を買った。この家で一番大変な家事は洗濯なのだ。前のやつは別に壊れたわけではないのだが、結婚する前から俺が使っていた10年以上前の縦型の全自動タイプで、容量が4.2kgと小さかった。今は子供との二人暮らしとはいえ、洗濯物の量は中々に多く、3日もすると一度に洗濯できないくらいに溜まってしまう。分けて洗っても干すところがないので、今度は乾燥機能つきの新型を所望していた。洗濯は洗うよりも、干す方が遥かに大変なのだ。そして、待望の最新型斜めドラム式洗濯乾燥機、パナソニック NA-VX7100Lを手に入れた。同社の家庭用洗濯機ラインナップの頂点に君臨するハイエンド機種だ。本体は高価だが、水の使用量が少ないのでいつの日にか水道代で元がとれるはずだ。多分。
実はこれ、搬入前に洗面台を一時撤去しなければならなかった。壁と洗面台に挟まれた左右の隙間は1センチづつしかなく、洗濯機の天板の上5センチのところには壁から蛇口が突き出している。前方には温水器の配管が何本も床から突き出していて、洗濯機が存在するためのギリギリサイズの空間はあるものの、何かをどかさない限り、搬入するのは不可能だった。斜めドラム式洗濯乾燥機は、縦型洗濯機よりもサイズが大きい上に重量が80kgもある。機種選定と事前調査にはかなり苦労したが、このスペースに置けるヒートポンプを搭載した機種はこれしかなかった。パナソニックは一昨年からマンション用の小さなタイプ「プチドラム」を発売しているが、洗濯6kg・乾燥3kgと容量が小さく、ヒートポンプも搭載されていない。また、プチドラムはヒーター式乾燥のため消費電力が大きく、乾燥時にも冷却のため水道からの給水が必要で、ランニングコスト的に不利な上に、高温乾燥で衣類も縮みやすい。乾燥を本格的に使うことを考えるとプチドラムは機種選定には入らなかった。NA-VX7100Lはヒートポンプ搭載で容量も洗濯9kg・乾燥6kgとスペック的には十分だが、実際に使ってみると余裕を持って洗濯・乾燥できる量は仕様の半分程度、つまり3kg程度のように思う。この量は二人暮らしでは一日か二日分くらいだが、洗濯物を入れたら乾燥まで自動運転なので、毎日洗濯するのも苦にならない。家事が劇的に楽になった。なお、気になる電気代は定格6kg洗濯乾燥時、1回でたった14.74円だという。これが本当なら、毎日乾燥しても電気代は月に400~500円程度で、今まで部屋干しには欠かせなかったクレベリンゲル(1個1500円くらい)を2か月毎に取り換えるよりもずっと安い。これまで洗濯物を乾かすために、脱衣所で毎回数時間運転していた除湿機(250W/h)の電気代も要らなくなる。こう言うと、良いことづくめのようだが、乾燥機能付き洗濯機は故障が多いらしく、修理の度に洗面台をどけるのも骨が折れるので、なるべく故障しないことを祈るばかりである。

年末年始は実家に帰り、海の近くに建てた新しい墓の様子を見てきた。納骨は3月ごろにしよう。





2011年12月11日日曜日

ケンコー ディフューズレフ 57cm

「ケンコー ディフューズレフ 57cm」というものを入手。本来は割と高価なのだが、アマゾンで格安だった。ストロボ用のディフューザーとして、撮影台に取り付けて使う。アンブレラを使う場合よりも、近くから広い範囲で照らすことができる。ワイヤー式で折りたためるので収納も便利。

ケンコー ディフューズレフ 57cm
Amazonにて2,014円(定価6,900円)
※上の写真は直射で撮影。

汚い部屋で恐縮だが、このように使用する。撮影台は引き伸ばし機(ラッキー90MS)のヘッドを外したものだ。ケンコークランプポッドの三脚穴を使って引き伸ばしヘッドの位置にストロボを取り付けてある。背景は白色の塩ビシート。ディフューザーを支持している物は、コンパクトデジカメ用の接写スタンドとして売られている器具。コの字形のスタンド部分を広げると、ディフューザーを乗せてクリップで挟むのにちょうど良い形状になる。ストロボはナショナルPE-381SGというグリップタイプの古いストロボ。このストロボはGN38(ISO100・28mm)だが、ISO200 F11時は1/8発光で背景を飛ばすことができる。多分、GN30のSB-600でもISO200・F11まで絞れると思う。

撮影例(1)

撮影例(2)

左:トップライトで直射  右:ディフューズレフ 57cm使用

ディフューザーを使うと光のまわり具合はこんな感じになる。と言いたかったが、つっこみ如来貯金箱は、表面の金色塗装が特殊すぎて被写体には向いていないようだ。影の出かたに違いはあるものの、表面の光沢があまり違わず、デイフューザーの作用が分かりづらい。

環天頂アークと月食

いつもの森で空を見上げたところ、雲の一部が虹色になっているのを見つけた。はじめて見たので、いわゆる「彩雲」と言うやつかと思っていた。帰って調べてみると、どうやら「環天頂アーク」と言われているもののようだ。


Nikon D700, AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
f=24mm, F10 ピクチャーコントロール[LS] 

f=50mm, F8
 同じ時間帯に見られたもの。太陽の右、筋雲の中にに光が見える。
この位置に出るものは「幻日」というらしい。

始めから終わりまで皆既月食が日本で見られるのは11年ぶりだという。夜も天気に恵まれ観察することができた。子供を外へひっぱり出して見せると、「なんだ、日食と同じじゃん」だと。まあ、違うと言えば違うし、同じと言えば同じだし。天頂付近なので首が辛い。寒くなってきたので全部食われたところで観察を終了した。

2011年12月10日 23時11分
Ai AF Zoom Nikkor ED 70-300mmF4-5.6D+TC-200 ISO1600, F16相当, 1.3秒
600mm相当で撮影した画像の中央をクロップ

以下昼間の画像。




 Nikon D700, AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
f=24mm, F10 ピクチャーコントロール[LS]

2011年12月6日火曜日

秋晴れ Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5にて

寒かった土曜とは打って変り、日曜は朝から雲一つなく澄み渡る秋晴れの良い空だった。一週間前にはまだ葉を落としていなかったカエデの木が、この日はもう根本がオレンジ色の落ち葉で埋め尽くされていた。冬を迎える頃には、落ちた葉も枝に残った葉も、もっともっと深い紅色に変わる。

Nikon D700, Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5, ISO200, F5.6

 ISO200, F8

 ISO200, F5.6

 ISO200, F11

 AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED, f=24mm, ISO200, F2.8

f=70mm, ISO200, F2.8

 f=70mm, ISO200, F2.8

 Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5, ISO200, F3.5

Ai Micro-Nikkor 55mm F3.5, ISO200, F8

マイクロニッコールは、ほかに現行のAF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDも使っているが、同世代のナノクリズームとも共通するその滑らかで美しい後ボケに比べると、このAi Micro-Nikkor 55mm F3.5は古典的なマイクロニッコールらしい荒々しくゴリゴリした後ボケが特徴だ。背景がアウトフォーカスになる場合はうんと距離をとってやらないと、気持ちの悪いザワザワした後ボケが現れる。それでもこのAi Micro-Nikkor 55mm F3.5のシャープで力強い描写には魅力があり、解放からの無収差ぶりや周辺光量低下の少なさ、そしていわゆるマクロレンズでありながら、無限遠撮影時の驚異的なシャープネスと像面の平坦さは素晴らしく見事であり、近距離収差補正機構が採用された後世の近代的なマイクロニッコールを差し置いて、Fマウントニッコール史上、最高のレンズとしてこの55ミリF3.5 シリーズの名を挙げる人は少なくはない。

2011年12月4日日曜日

Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IFにて

寒い日が続いている。雨が上がった隙に出かけてみた。カエデにはまだ緑が残っていて、いつもの森の木々にはまだ3色のグラデーションが残っている。岩にとまったカメムシを見つけた。


Nikon D700, Ai Micro-Nikkor 200mm F4 IF 
カメムシ前後の岩肌表面に見事な軸上色収差が見られる。