2008年6月9日月曜日

ペンF-ニコン マウントアダプターで超広角12mm

オリンパス製のマウントアダプターの中古品はちょっと高すぎる。先日、銀座のあるお店では3万5千円で売られていた。それに比べればエレフォト製のは安い、とは言えなくもないが、接写リング並の部品にしては結構なお値段である。何しろ、315円で買ったペンFが事の始まりである。ずいぶん悩んだ末、エレフォト製のものを新品で購入した。筒本体やペンF側のマウントが梨地仕上げで非常に精巧に工作されているのに対し、ニコン側のマウントは、キズや小さな凹みなどがあり、ちぐはぐな印象だ。固体差だと思うが、この品の場合、ニコン側マウントの取り外しボタンの操作に非常に固い引っ掛かりがある。ううむ。こういう点では純正品は高価だがアリかもしれない。マウントの形状は問題ないようで、ガタも無くスムーズにぴったりはまる。まあ、とりあえず俺にはこれで十分だ。
気になるのは無限遠だ。AFレンズや望遠系のEDレンズ等で、∞マークより回る仕様のものは、多少の誤差があっても無限遠にピントは合わせられると思われる。しかし、広角の場合に目測でピントを合わせる関係で、ピントリングの距離指標が正しく使えないのは困る。一応チェックのために、ニューニッコール 135mm F2.8を取り付けてみたところ、ヘリコイドを無限側いっぱいに回した位置で、遠景にぴったりピントが合う。アダプタの厚みについては、正確に調整されているものと判断しよう。
エレフォト製 ペンF-ニコン マウントアダプター
(13,800円 ディスカバーフォト)


Tokina AT-X124 (12-24mm F4)

色々と取り付けることができるが、今回の本命はDX用Tokina 12-24mmである。ペンF用の20mm F4は入手し難く、見つけても異常に高価なため、あきらめざるを得ない。しかし、マウントアダプターを使えば、焦点距離12mm、35mm換算で18mm相当という超広角レンズが装着可能となる。ペンFの時代であればレトロフォーカスでここまでの超広角レンズなど存在し得なかっただろうが、今やニコンFマウントのようなロングフランジバック用として存在するのである。しかも都合の良いことにDX用である。
このレンズ、DX用なのでイメージサークル的にはハーフサイズでも使える。絞り環の無いGタイプ相当のレンズのため、残念ながら、細工無しではF22の最小絞り固定での使用となる。Gタイプ如何に関わらず、このマウントアダプターは自動絞りが連動しないので、F22の場合ファインダーは非常に暗くなるが、どうせピントは目測だし、フレーミングさえできればいい。また、レンズ後端の絞りレバーを開放側いっぱいに動かしたところで、可動域の溝に小さく切ったゴムシートなどを詰め込んでレバーを固定すれば、F4でも使うことができる。ISO100ならF4固定でも明るい屋外でせいぜい一段オーバーになる程度で、かなり幅広く使える。
AT-X124(Gタイプレンズ)の絞りレバーを開放で固定した状態

フードは、横位置用に設計されているため、縦位置のペンFでは上下がケラレて使えないが、ただでさえでかくて重いので、この際フードなど無用である。ペン用レンズに比べれば、逆光時のハレーションなど無いに等しい。


PEN-F Tokina AT-X124
12mm/F4 1/500 AGFA VISTA100
大田区 洗足池公園

待望の広角レンズである。このレンズの特徴だが、開放にもかかわらず周辺光量不足はまったく見られない。素晴らしい写りである。しかし、実際にこれを持って散歩に出かけてみると、やっぱりでかくて重い。ペンF用として常用するには向いていない。当たり前である。そんなことはやる前から想像できたわけだが、たとえ分かっていたとしても、どうしても、どうしても、やってみなければ気が済まない事というのはあるものなのだ。

0 件のコメント: