2010年5月25日火曜日

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5用花形フードを自作する

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5は逆光時にゴーストが出やすいレンズだが、きちんと遮光してやることで写りは格段に向上する。このレンズの専用フードは72mmねじ込み式のHN-9で、探せばあるのだろうがいまだに持っていない。他にもかぶせ式のHK-7が使えるらしい。だがこれらはいずれも古典的な円形フードで、遮光効果は怪しい。



こんなことをしている人はいるだろうか。UVフィルターに黒テープを直貼りしてフードをこしらえてみた。フィルターもゴーストの原因になるが、フードの有無に比べると影響はうんと少ない。テープの位置はケラレが出ないぎりぎりの位置に貼ってみた。これはこれで効果はあったのだが、これではまだ不足だ。最大の遮光効果を発揮するのは、やはり花形フードしかない。花形フードは普通、レンズに合わせた専用品しかない。あの形状を自作で完璧に導き出すには、やはりこの方法しかない。

F2フォトミックにレンズを装着。バルブでシャッターを開いた状態にし、フィルム側から電気スタンドで照らす。


レンズに巻いた紙に影が写る。ヘヘ。思ったとおりだ。これを見ると、花形フードがなぜあんな形状なのかが一目でわかる。

影をトレースすると、ヘンテコな型紙ができる。家人にこの型紙を目撃され、ソレは一体何の絵だ?と激しく気になる様子だが説明が困難である。山の中央で紙を折り、山が対象になるように形を整えてハサミで切り出す。

 型紙を一度レンズに装着し、ケラレないか確認しながら形状を微調整する。


型紙どおりに習字の下敷きを切り抜き、レンズに巻いて黒テープで固定すれば完成。フェルトの片面はツルツルなので、これを外側にしてテープを貼る。型紙をフェルトのツルツルの面にあてて切り出す際に、フェルトの厚みを考えて切れ目を二ヶ所設けたが、フェルトは少し伸びるのでつなぎ目が一箇所でも大丈夫だったと思う。

真横から見た状態。フードはレンズにテープで固定して形状を保っているため着脱はできない。ねじ込み式キャップも装着できなくなってしまった。だがこれはこれで良しとしたい。D700に装着してみたところ、見事に撮影枠ギリギリのところで遮光されている。ハロゲンランプの電気スタンドをのぞいて確認してみたところ、光源をフレームアウトさせると同時にゴーストが消える。見た目はちょっとアレだが、効果は完璧だ。


1 件のコメント:

とりおた さんのコメント...

すごいです!尊敬!
やってみます。