Yahooあんしんねっと搭載のProxyサーバーを立て、家庭内のLANからDSiやWiiのOperaブラウザでWebにアクセスする場合にYahooあんしんネットを適用する方法を発明した。まあ、発明だとかそんなに威張るような方法でもないのだが。うちの子供の場合、俺が使っているWindows7のデスクトップPC上に、子供用の仮想PC(Windows 2000)をVMwareで作成して使ってもらっている。仮想マシンならウィルスに感染しても被害が最小限で済むし、OSやブラウザの設定がめちゃめちゃになったりしても、仮想マシンのバックアップデータがあれば簡単に丸ごと復旧できる。また、Yahooあんしんねっとは仮想PCにインストールしておくだけでよく、Windows 7のホストOS自身にこの怪しいソフトをインストールする必要もない。今回は、Yahooあんしんねっとを動作させている子供用の仮想マシンを同時にProxyサーバーにもしてしまうことを思いついた。DSiやWiiのインターネット接続設定にこのProxyサーバーのアドレスを設定することで、DSiやWiiのOperaブラウザからのWebアクセスにもYahooあんしんネットを適用することができる。
Yahooあんしんねっとをインストールした仮想PCにWindows用のProxyサーバー「BlackJumboDog」
をインストールする。
「プロキシサーバーを使用する」をチェック。
「リクエストヘッダをブラウザと同じにする」 はデフォルトのままチェックOFFにする。これをチェックするとYahooあんしんねっとが効かなくなる。
「利用者」タブでLAN内からのアクセスを許可するように設定。
「設定」→「オプション」の基本設定タブで、終了確認のメッセージを表示し、起動時にはウィンドウを開かないように設定する。
管理者パスワードを設定する。
VMwareのネットワークアダプタの設定を変更する。
デフォルトでは「NAT」になっているが、ProxyサーバーがLANと同じセグメント上のアドレスを持つことができるよう、上のように「ブリッジ」に変更する。
仮想PCのIPアドレスを確認。この場合、家庭内のLANは192.168.0.0/24、192.168.0.11が仮想PCのEthernetアダプタ=プロキシサーバーのアドレスになる。これはDHCPで取得したアドレスなので次回起動時には変わってしまう可能性がある。ルーターのDHCPサーバーがこのMACアドレスにこのアドレスを固定配布するように、ルーター側にも設定を入れておこう。
Bフレッツルーターの例。
続いてDSiの設定。Wiiもほぼ同じ。
接続先1~3はプロキシの設定ができない。接続先1~3(セキュリティなし/WEP)を使っている場合は、Operaブラウザの方でプロキシを設定する。
AESなどの場合はこちらでプロキシが設定できる。接続先1~3に接続設定がない場合、OperaブラウザでもこのProxyが用いられるらしい。なお、ここでプロキシを設定すると、Operaブラウザ以外にもhttpプロトコルで通信をおこなう他のソフト「ニンテンドーDSiショップ」「うごくメモちょう」などでもプロキシを経由するが、Yahooあんしんねっとにブロックされたりすることはなく、ソフトの動作やサービスには影響はない模様。もちろんYahooあんしんねっとでは「うごくメモちょう」内の有害コンテンツなどはブロックされない。なお、「どうぶつの森」など接続先1~3(セキュリティなし/WEP)でしか動作しない旧タイプのDSソフトではプロキシを経由させることはできない。
詳細設定でプロキシサーバーのアドレス、ポート番号を設定。
LAN内利用なので認証は必要ないと思う。
Operaブラウザを起動。
Opera起動後にアクセスポイントに接続済みで、接続先(3~5)にプロキシ設定が入っている場合はこのボタンが押せないらしい。
接続先1~3を使う場合はここでプロキシを設定。
試しに有害サイト「2ch」を開いてみる。
Yahooあんしんねっとにちゃんとブロックされた。
この方法は、大きなお子様が各一台づつPCを利用しているようなご家庭でも、各PCにはYahooあんしんねっとをインストールする必要もなく、ただ個々のPCのブラウザにProxyの設定をするだけでYahooあんしんねっとのフィルタリングを適用できる。昨今、ちょっと大きなお子様達の間では、Google Chromeを使ってYahooあんしんねっとを回避する方法が流行しているらしいが、この方法ならそれも無効だ。お子様のブラウザがGoogle ChromeでもYahooあんしんネットのフィルタリングをしっかり適用させることができる。
Google Chromeの場合、Windowsのインターネット接続のプロキシ設定が使われる。
Chromeの「プロキシ設定の変更」ボタンを押してこの画面が出たときはちょっとびっくりしたが、とにかくここで設定する。
試しにGoogle Chromeで「www.2ch.net」にアクセスすると、ちゃんとブロックされる。
俺はやっていないが、もし可能であれば、万一お子様がブラウザのProxy設定を外したとしても大丈夫なように、お子様が使うPCのIPアドレスがソースになるパケットが外部に出られないように、ルーター上でフィルタリングの設定をしておくことが望ましい。送信元IPアドレスを使ってルーター上でフィルタリングをするには、お子様のPCとプロキシサーバーのIPアドレスを別にする必要があり、この場合は別にプロキシ専用の仮想マシンを用意した方がよくなる。
1 件のコメント:
これはスゴい裏ワザですね~
Endian UTMを使ってみたところ、動作がもひとつだったので、これを試してみたいと思います。
いい情報ありがとうございます!
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