2012年8月5日日曜日

手作り日光写真カメラ

百円ショップで見つけた日光写真カメラのキット。フィルムは青写真用のコピアートペーパーで、アイロンで簡単に現像でき、撮影した感光紙がそのままモノクロのポジ画像になる。


キット内容は、箱になる厚紙、虫眼鏡、トレーシングペーパー、感光紙。
組み立ては簡単。外筒の先端にレンズを取り付け、内筒の底にトレーシングペーパーを張ってピントグラスにする。一番上に載っている小さな箱は外筒の先端にかぶせるシャッター。説明書ではピントを合わせた後中筒を引き抜いてトレーシングペーパーの上に黒紙を乗せ、その上にテープで感光紙を固定するように指示されていたが、この部分だけ追加部材(アルバム用の三角コーナー)を使うことにした。シャッターの絵にはF=4 36mmと書かれているが、付属レンズの焦点距離と推定F値は約90mm・F3.6。画面サイズは約3.5cmx5.5cmだ。
中筒の後ろのプリントがやけに精密感があり、本物の中判カメラをモチーフにしているっぽい。ハッセル風のピントフード、チャージレバーの形状とピントノブの配置はどう見てもRB67そのものだ。
パッケージの台紙では、中筒に密かに施されたこだわりのデザインは「一部レンズ等の線」扱い。

カメラをスリックプレートに固定し、三脚に載せる。

トレーシングペーパーに逆さの像が見える。中筒を前後させてピントを合わせ、中筒の位置を印刷された目盛りで覚えておく。感光紙を装てんするには中筒を一度引き抜かなくてはならないからだ。感光紙の装てんと現像は一応赤色光下の暗室で行ったが、感光紙の感度は非常に低く、暗めの室内で素早く作業すればカブリを生じることはないと思う。露光時間は晴天時で20~30分。露光後の感光紙にアイロンをあてるとすぐにポジ画像が浮かび上がる。アイロンの温度に指示はないが、化繊用のやや低めの温度でやってみたところ、それで現像できた。現像時間は1~2秒でそれ以上アイロンを当てても濃くも薄くもならない。




箱が軽すぎて風でぶれてしまっり、中筒がブカブカだと露光中にピントがずれてしまったりして、シャープな画像を得るのは中々難しい。2枚目の画像がベストショットだ。日光写真カメラは子供の夏休みの自由研究か工作の足しにでもなれば、と思っていたが、子供にはあまり興味が無かったようだ。結局は俺が遊んで終わった。俺が日光写真カメラで一生懸命に遊んでいる最中、子供たちは何だか変な作業を粛々と遂行していた。

カレンダーに落書きをしているようだ。
手に爪楊枝を握っている。こりゃあひどい。
と思ったら、裏返すと中々の出来栄えだった。

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