2008年8月11日月曜日

デジカメとモノクロ

昔も今も、俺はフィルムはモノクロしか使わない。最近気づいたが、デジカメでもモノクロが撮れる。最初からカメラを白黒モードに設定するだけだ。知らなかったわけじゃないが、モノクロフィルムと同じ感覚で撮れるという意味だ。R8ではシャープネスやコントラストなど細かい調整は出来ないが、使ってみるとそれらがあまり必要ないことが分かる。とりあえず、見事に精細でリニアなトーンの白黒画像が得られる。銀塩に比べ中間調が明る過ぎて違和感があるが、ガンマ0.7くらいに補正すればそれなりに銀塩ぽいトーンが得られる。デジカメは、引き伸ばしボケやネガのホコリなどを心配する必要がなく、ブローニー並みのツルンとした精細な画像が簡単に得られる。その上、暗室も薬品も使わず水洗乾燥も必要ない。プリンタや用紙にもっとこだわれば、バライタ紙並みの黒の締まりも期待できる。


Ricoh R8 SCENE:白黒 ISOオート
レタッチソフトでガンマ補正(x0.7 程度)

撮影からプリントまでアナログ処理を貫徹することは意義深いし、フィルムとバライタ紙でしか出せないトーンもあるだろう。荒々しくスピード感のある、粒状感を生かした35mm臭い表現なども、フィルムではトリック無しで素直に行うことができる。しかし、ある種のモノクロ写真はデジカメでも十分事足りると言える。
デジカメでモノクロを撮るにあたって、いちばん辛いのは、それがカラー画像をグレースケールに変換したものと同じ、特殊効果のひとつのように思われてしまうことだろう。モノクロ専用のデジカメがあってもいいと思う。

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