EL-Nikkor 80mm F5.6
M42のヘリコイドとマウントアダプターを手に入れた。これらを使ってEL-Nikkor 80mmF5.6をD850に装着する。ベローズに逆付けすれば無限遠を出すことはできるが、正付けで遠景を撮ってみたかった。
EL-Nikkor 80mm F5.6(1966)
左:(バシュポ) Pixco M39 M42レンズ焦点調整式ヘリコイドマクロチューブアダプター 12mm-19mm
右:Beschoi マウントアダプター M42-Nikon M42マウントレンズ- ニコン Nikon Fマウントボディ対応レンズアダプター レンズマウントアダプター 高精度
Amazonでの商品名がやたら長くて分かりにくい。M42のヘリコイドはL39の変換リングが付属している。最短位置付近でヘリコイドの引っかかりがあるものの使用可能。M42-Fマウントアダプターは、周囲にローレットの加工がされておらず、ツルツルなのでボディに取り付けようとしても固くて最後まで回せない。強引に回せば付くかもしれないが、外れなくなると面倒だ。K3リングのFマウント(メス)には何故かすんなり付く。今回はフランジバックを調整するためにボディには直接付けないで、K2リングとK3リングを挟み、10.8mm延長するので問題ない。
フィルター径が特殊(34.5mm)だが、マミヤシックス用のかぶせ式フードがぴったりだったのでこれを装着。K2リングの指標が真上に来ていないのは取り付け間違い。間違えなければ指標はちゃんと真上になる。実はこの「K2リング」はD850を含め、少なくともF6以降のボディでは「使用できないレンズ」にリストアップされている物体の一つで、D850のマニュアルには「次の非CPUレンズは使用できません。無理に装着しようとすると、カメラやレンズを破損しますのでご注意ください。」とある。K2リングには3か所の指標があり、角度を変えて取り付けることができるが、一か所の指標(K2刻印を0度として240度位置にある指標)は上の画像のようにバヨネットをロックする位置まで回し切ることができない。K2リングのバヨネット爪内側に2本取り付けられている小さな位置決めネジのうち一本が、ボディ側マウント開口部の内側左上あたりの構造にぶつかっているようだ。これはネジを一本(K2刻印の反対側)を外せば3か所いずれの指標でも取り付けることができるようになる。
実際に撮影してみると、残念ながら期待したほどシャープではない。そもそもこれは引き延ばしレンズであり、このレンズの基準倍率は2~15倍らしいので、当たり前ながら遠距離で使うものではない。ただ、千夜一夜の新型80mmの感じだと、この旧型のEL-Nikkor 80mm F5.6も結構いけるのでは、とだいぶ期待していただけに残念だ。画面全体に渡り画質は均一だが、晴天のトップライトにも関わらず、立体感が感じられず、遠近感が異様に平面的というか、何だろうこの圧迫感は。モノコートの古いコーティングのため、暗部が締まらないせいだろうか。そもそも撮影用レンズではないので言うのも可哀想だが、アウトフォーカス部分の描写も汚く、これは一般的な写真撮影には全く向いていない。
Nikon D850 EL-Nikkor 80mm F5.6
F8.0
ピクセル等倍で見るとそれほどシャープではないが、縮小画像は綺麗に見える。
F5.6(撮影距離 約130cm)
F5.6(撮影距離 約130cm)
F8.0(多分)ストロボ使用
K4+K5リング(30mm)を追加
近距離になる程画質は良くなるので、接写リングやベローズを使った高倍率マクロには向いている。
上の画像の等倍クロップ(画像クリックで表示)
F8.0(多分)
F5.6(多分)
F5.6(多分)
F5.6
F5.6
今回は、1966年式のEL-Nikkor 80mm F5.6だったが、新型のEL-NIKKOR 80mm F5.6N(1980-2006)が手に入ったら、また実験してみたい。
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