2008年3月18日火曜日

PEN-F ミラーアップ状態の解除方法は?

オリンパスSSでミラーアップ状態を解除してくれたが、やり方はわからない。恐る恐る巻き上げ、何度かシャッターを切ってみる。問題ない。すぐには再発しないようだ。
ミラーアップしてしまった場合、一体どうやって直すのか考える。ググってみると、PEN-Fにとってミラーアップしたままになるという現象はよくある不具合のようで、「持病」とも呼ばれているようだ。SSで部品が必要と言われたのは、きっと原因を知っていたからだろう。底蓋を開いてみる。PEN-FTのメンテナンス情報を紹介している方のWebなどを見て考える。FとFTでは部品の形や配置が違うようだ…。
目を凝らして観察する…。Aの部品が、ミラーや絞りレバーとつながっている。シャッターチャージ前、Aの部品は写真の位置にある。Cの部品は見えている部分が先端で、この下方向に支点か軸があり、左方向へ回転するか、往復して戻ってくるものらしい。チャージするとCの部品は左回転方向にテンションがかかる。Bの部品はそれをとめている。レリーズボタンを押すとをBの部品とCの部品のかみ合わせがはずれ、Cの部品はそのまま左へ行く。Aの部品が矢印方向にスライドし、ミラーアップが始まる。シャッターが開く。シャッターが閉じるとAの部品がスライドして戻ってくる。Cはが戻ってきて、元のようにBとかみ合う。Bの部品のカギ状の部分かCの先端が磨り減ったり変形すれば、B,Cがかみ合うべき時に脱落したり、外れるべき時に引っかかったりするかもしれない。それが原因だろうか。脱落したり引っかかったりすれば、シーケンスが狂い、何らかの現象が起こると思われる。BもCも分解しない限り修正や加工はできない位置だ。変形しているようには見えない。元々が分からないので、磨り減っているのかどうかも分からない。
この個所は注油しないほうがいいのか、した方がいいのか。どっちにしてもいったんきれいにしてみよう。細い綿棒にベンジンをつけてBとCの隙間を拭いてみるか…。
げげ。触ったら外れたやってしまった。ミラーアップ状態。しかもシャッターが半開きでストップ。
Aの部品は矢印方向へスライドし、ロックされてしまった。SSへ持ち込んだ時の状態と似ているがそのときはシャッターは走行完了していた。今回は半開きだ。みるからにやばい。なぜだろう。実は今、一回しか巻いていなかった。PEN-Fは2回巻き上げなので、半チャージ状態だったことになる。BとCは外れたまま、Cの先端は左回転方向へ行ったままだ。Cの先端を右回しに戻そうとしたが動かない。ミラーボックス内のシャッター軸のギアを触っても動かない。
Aを戻せばシーケンス内に戻せるかも知れない。だとしても、Aはロックされていて動かず、ロックをどうやって外すかが分からない。数分間あちこちチョンチョンして方法を探る。見つけた!
ちなみにこの写真右、穴の空いたスプロケットの軸にチャージのぜんまいが巻かれている。
黄色でマークした四角い部分。ここだ。黄色部分より右に支点がある部品の一部だと思う。上の写真の位置関係で言うと、Aの部品が左方向にスライドしたままロックされているときは、この黄色の部分が下がっている。はっきりはわからないが、本来はシャッターの走行完了を通知されて、上方向に動作する部品じゃないだろうか。シャッターは半開きだ。黄色の部分を、銅線の先っちょを曲げた道具で引っ掛けて、上に引っ張る。テンションは掛かっていないようだ。Aの部品のロックが外れた。Aにもテンションはかかっておらず、手でスルスルと右方向へ戻すことができる。連動してミラーも戻る。いつの間にかシャッターも閉じていたと思う。一回巻いてみると、巻き始めに、巻き戻しボタンが飛び出してきた。黄色の箇所を探している途中で、巻き戻しボタンをのせて押し込んでロックした状態にしていたからだ。もう一度巻く。やばい。2回巻いたがまだ巻けそうだ。巻きすぎるとチャージのぜんまいがやばい。巻き戻しボタンが飛び出した回はノーカウントでOK?恐る恐るもう一回巻いてみる。よし。止まった。
レリーズボタンを押すとシャッターが切れ、ミラーもクイックリターンする。音は普通だ。何回かシャッターを切ってみる。チャージのぜんまいを観察する。巻きすぎ状態でシーケンスに戻していないだろうか…見た目ではわからない。巻き上げレバーの感触は以前と同じに思える。大丈夫みたいだ。ふー。焦った。直ったようだ。
だが、これでは半チャージ状態でB,Cが外れた場合の戻し方しか分かっていない。
しかし今回は黄色の発見があった。

SSへ持ち込む前のミラーアップは最後の一枚で起こった。巻上げが渋くなり、なんとかチャージできた状態でシャッターを切った直後だ。最後の一枚で無理に巻き上げてチャージすると、フィルムが突っ張った状態になり、スプロケットかそこらへんに逆方向のテンションがかかった状態になるのかもしれない。そうなるとB,Cが掛かりにくくなるのだろうか?いやまてよ。あのときAのスライドはロックされていた。BとCは外れた状態だった。黄色の部分を持ち上げる方法はまだ発見していなかった。もしかすると、B,Cが掛からないんじゃなくて、黄色のロックが引っかかっていただけかもしれない。
正常なシーケンス内なら、Aがスライドしてロックされている状態で、BとCがかみ合っていなくても異常ではない。黄色部分のロックさえ外れれば、Aのスライドも自動的に戻り、Cは戻ってきてBと自動的にかみ合う予定だったはずだ。

シャッター走行後に、ミラーアップしたままになる現象が起こるパターンは、2つ考えられる。
一番目は、シャッター走行完了後、Aのスライドはちゃんと戻り、B,Cがかみ合わせに失敗する可能性だ。しかしそれが起こるとしたら、クイックリターン後にAがバウンドしてもう一度スライドし、ロックされていることになる。クイックリターン後は、チャージのぜんまいに大きなテンションは蓄えられていないと思われ、Aがスライドしきってロックされるとは考えにくい。最後の一枚を撮った際も、ミラーがバウンドしたようには見えなかった。また黄色の部分はシャッターが走行開始するときにスライドしてきたAをロックするものだと思われる。この現象が起こるとしたらAはスライドしても、ロックはされないのではないだろうか。もし発生したら、Aにはテンションもなく、手で戻せる状態になっていて、ミラーもぷらんぷらんしているんじゃないだろうか。
二番目のパターンは、シャッター走行後に、黄色の部品がなぜか戻らず、Aのスライドをロックしたまま戻らないという可能性。もしこれなら、黄色を外せばAにテンションが残っていて自動的に戻ることになる。
ジャンクから救出した直後も、やはりAのスライドはロックされていた。黄色の部分を持ち上げる方法はまだ発見していなかったが、あちこちチョンチョンしているうちに、カチっとミラーだけが自動的に戻った。どこをチョンチョンしたか分からなかったが、この黄色の場所だったんじゃないだろうか。ジャンク救出直後と、最後の一枚で起こっていた現象は、どちらも後者のパターンだった可能性が高い。
次に起こったら、黄色のあそこを引っぱり上げるだけで解除できると思う。あそこらへんにちょっとだけCRCをつけておこう。
*あとで分かったが、Cはミラーとくっついている部品。黄色の箇所はシャッターユニット内のカムのストッパーになっているL字型の部品の下端で、シャッターが閉まった動作を受け止めて、支点の反対側にあたる黄色の箇所が俺が引っぱり上げた方向に動く。

いずれにせよ、良いお店を探して修理に出そう。OHだけでミラーアップの不具合も出なくなるかも知れない。モルトや絞りもひどい状態だ。きれいにしてもらわなければ。元々フィルム機はお金がかかるので気軽に使えない。しかしこいつはハーフゆえに0円プリントが使えるのだ。直すのに少々かかるだろうが、快調になればバシバシ使えるし、第一面白いじゃないか。早くこの前のフィルムが見たいな。

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