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マルチコートされたプラスチックレンズのようで、絞りは無い。
鏡筒はプラスチック製でネジは切られておらず、
取り付け用の薄い鉄板とはブチルゴムのようなもので接着されている。
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ラインCCD基盤と垂直方向に距離を調整するような機構が一切無い。
またラインCCD基盤は、レンズに平行な方向については固定位置が曖昧で、
取り外すと製造時の位置には戻せない。
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撮影してみると思ったとおり十分シャープだ。EL-Nikkor 80/5.6より倍率は小さい。アウトフォーカス部分のエッジを見ても色収差も少ないようだ。ともあれマクロでは他のレンズよりシャープなのかどうかは、いまいちはっきりしない。この手の特殊レンズは無限遠撮影できないことには面白くないのだが、逆向けにすれば、マウント面のあたりで無限遠が出ることが分かった。BR-2リングやEL-Nikkor 80/5.6のL39マウント部分、フィルムケースの蓋などを駆使してなんとか固定することができる。ヘリコイドが無いのでピントを合わせつつ鏡筒を垂直に取り付けるのが難しいが、次回はこれで無限遠撮影に挑戦し、マイクロ55mm等と比較してみようと思う。
今回、フラットヘッドのスキャナを分解してみて驚いたのは、レンズまでの光路上にミラーがなんと4面もあることだ。これこそ、フラットヘッドのフィルムスキャナがフィルム専用機に比べ画質が悪い原因に違いない。このレンズの画角でA4短辺を画角内に撮影するために、撮影距離を稼がなければならず、多くのミラーが入っているものと思われる。フィルム専用機なら、原稿が小さい分、フラットヘッドと同じレンズとCCDでも光路長を短くできる。実際、同社のフィルム専用スキャナF-3200ではミラーは一枚しか入っていないようである。フィルム専用機が高画質なのは誰もが知っているが、今後の新機種は見込めず、現在はフラットヘッドのミラーやレンズを改良したものが新機種となっている。
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