2010年9月10日金曜日

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDでZetaとMCフィルターを比較してみる

貧乏な俺にはあり得ない超高級レンズ、AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDを買ってしまった。本物だ。マグカップではない。俺はよく持ち出すレンズのほとんどすべてに、プロテクターやUVフィルターを付けている。しかも高級レンズともなればもはやプロテクターなしで持ち出すわけにはいかない。だが、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDのウリはナノクリスタルコートだ。フィルターのせいでゴーストやフレアが出てしまっては元も子もない。そこで、ケンコーの最高級フィルターシリーズ「Zeta」というやつを見つけた。定価は1万円近くと信じられない値段だが、実売は5~6千円らしい。いつもはジャンク品の中古フィルターだが、今回はレンズがレンズだけに最高級フィルターを奮発する。
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED:ECカレントにて
ケンコー Zeta プロテクター 77mm : Amazonにて

早速、テストをしてみよう。ゴーストが出にくいはずのレンズだが、暗闇にLED懐中電灯を使って無理やりゴーストを出す。最初はズーム広角側の24mmで。フィルターが無い状態でも、もちろんゴーストは出る。一番上のフレームギリギリの光が懐中電灯の灯りだ。
D700, AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
f=24mm F2.8 レンズフードあり


Zetaプロテクターをつけると、ゴーストが二つ増える。元々ある上から一番目のオレンジ色のゴーストに重なる一回り大きい緑色のゴースト、それと元々ある2番目のオレンジ色のゴーストに重なる一回り大きいマゼンダ色のゴースト、この二つだ。露出は同じだが、フィルターなしに比べて光源の周りがややフレアっぽくなった気がする。
一般的なMCフィルター(
マルミMC-UVを装着した場合も、やはり同じ箇所にゴーストが二つ現れるが、Zetaフィルターよりゴーストが明るいことが分かる。もちろん、露出は同じだが、光源の周りがZetaよりも更に少しフレアっぽく、光源から左下方向へ2~3の光芒が増えている。コーティングの違いもあるかもしれないが、フィルター枠の厚みや、ガラス側面の墨入れ有無による違いなのかもしれない。

次はズーム望遠側の70mmで試す。70mm時は、光源がフレーム内にある場合、ゴーストが光源と重なっていてよく見えない。プロテクターを装着し、レンズフードも外して光源の位置をフレーム外のやや上方にしたところゴーストが出た。


D700, AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
f=70mm F2.8 レンズフードなし

画面上の緑色の陰がフィルターによるゴースト。マルミMC-UVの場合と比べると、Zetaの方が暗く、表面反射が抑えられているのが分かる。

マルミMC-UV (70mm F2.8 純正レンズフード装着)

純正レンズフードを装着していれば、ゴーストはほとんど出ない。花形フードがよく効いているわけだが、良く見るとフードで切られなかった分がちょっとだけ出ている。


Zetaの新開発ZRコートとやらは、一般的なMCフィルターよりも出るゴーストが暗く、確かに良い。つや消し塗装や墨入れの効果なのか、出たフレアも同条件ではZetaの方が少ない。できればマルミの高級クラスのフィルター「DHG」と比較したかったが、所持しているうち同径のものはMC-UVしかなかった。

ナノクリレンズへのプロテクターの装着については賛否あるが、少なくとも、AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDの場合、プロテクター装着により24mm時は新たに2個ゴーストが増えるものの、元々プロテクターなしでも出るゴーストに重なって出るだけなので、これが問題になる場合は少ないように思える。また、70mm時は、フードをつけてさえいれば、プロテクターが原因のゴーストは概ねカットされる。(但し、今回はズームの中間焦点距離での確認はしていないので特定の焦点距離範囲で、プロテクター装着時のゴーストが問題になる可能性はある)

試しにAmazonのアフィリンクを設置してみた。Zetaプロテクターを買うならAmazonなら送料が無料なので、送料を含めるとKakaku.comの最安よりも安い。AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDはB&Hもチェックしたが、円高の割にすごく安いわけでもなかったので、KakakuからECカレントで購入。
AmazonのケンコーZetaへのリンク

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