2010年9月11日土曜日

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED

AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G EDは、現代のFマウントニッコールを代表するニコンの看板レンズだ。もちろん、これより高価なレンズはいくらでも存在するが、ガラスがたっぷり使われている望遠レンズや普及価格帯の高倍率ズームに比べると、かなり割高感がある。とりわけ、貧乏な俺にとってはおいそれと手の出る品物ではない。しかしながら、俺が唯一持っているナノクリレンズ、AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G EDがとても良い。このヌケの良さと、SWMの高速AFをもう少し幅広い焦点距離範囲で使いたい。古くて良く写るレンズもたくさんあるし、俺はそういうのが好きでいつも使っているが、やはり利便性では新しいレンズには敵わない。しっかり写る標準域のズーム、これほど便利なものは無い。

Nikon D700 AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
ISO200 ピクチャーコントロール[LS]
24mm F11 

24mm F2.8

24mm F11

24mm F2.8

24mm F2.8 

31mm F8

24mm F2.8

24mm F8

 70mm F8

70mm F2.8
24mm F5.6

70mm F5.6 

「高級なだけに非の打ちどころがない素晴らしいレンズ」と、最初の感想はそう言いたかった。だが、このレンズには性能面で決定的な弱点があり、そのことは買う前から分かっていた。最近言われている光漏れの件ではない。24mm側の周辺画質とズーム両端の歪曲収差だ。24mm側の周辺画質は絞れば良くなるが、歪曲は絞ってもどうにもならない。これに加え、そもそもの価格や重量などの問題もあり、俺にとっては欲しいとは思えないレンズだった。実際に使ってみるとシャープネスに関連する収差はよく補正されており、現代の高級レンズらしく開放でもよく写る。歪曲の気にならない被写体も多いし、歪曲収差はソフト的に後補正することもできる。だが正直言えば、他の面で優秀なだけにすごくがっかりしている。現代のレンズでは歪曲収差の補正は後回しにされていると言われているが、俺はこのクラスのズームでそれが光学的な方法で十分に補正されていないというのは、メーカーの身勝手のように思えてならない。Capture NX2は以前に試用版を使ってみたが、重くて不安定で操作性が悪く、とても買う気にはならない。メーカーがソフトで補正すれば良いという考えなのであれば、ヴィネットコントロールが現にそうなっているように、Capture NX2に導入されたゆがみ補正を、無償で提供しているView NX2にも導入してもしかるべきではないだろうか。

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