2010年9月4日土曜日

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5 用ゼラチンフィルターホルダー

Nikkor-UD Auto 20mm F3.5はフィルター径72mmで、これ用に3インチ(75mm)角のゼラチンフィルターを用いてケラレが出ないホルダーは多分存在しない。角フィルター用のテクニカルホルダーのようなタイプはあるかもしれないが、レンズとの間に隙間があるタイプはカブリが生じるため、赤外線撮影には使えない。マミヤRB67用のゼラチンフィルダーホルダーは、開口部が円形ではなく正方形なので無駄がなく、かぶせ式なのでフィルターとレンズの距離も近い。3インチ角用のホルダーで20mmレンズに対応できそうなのはおそらくこれしかない。当初これを72mm→77mmのステップアップリングを使って装着してみたが、ケラレが出てしまった。ステップアップリングの厚みがケラレを大きくする要因だったので、ステップアップリングを使わずに済むよう、かぶせ式用のアダプターリングを自作。フィルターホルダーも少々削ったところ、ケラレを解消することができた。

 Nikkor-UD Auto 20mm F3.5とRB67用のゼラチンフィルダーホルダー
アダプターリングを使わなければ、RB67でもこのまま使える。

 72mmかぶせ→77mmかぶせ用アダプターリング
プリングルスポテトチップスの容器のフタ(外径77mm)と
約1mm厚の不織布(エクセーヌ)を使用

 RB67用ゼラチンフィルターホルダーに付属しているスペーサーだけではほんの少し隙間が生じ、赤外線撮影では被りやオーブの原因になる。ゼラチンフィルターに付属している丸穴のボール紙を、スペーサーと同じ形に加工し、これを使ってフィルターをサンドイッチする。


フィルターホルダー開口部の幅を広げるため左右を削る。
スペーサーの角穴よりも少しだけ小さかったので、同じ幅になるまで拡げた。

改良前(72mm→77mmステップアップリング使用)

改良後

通常の撮影なら問題ないが、赤外線フィルター使用時は、フィルター挿入部を下にセットしておく必要がある。
フィルター挿入部を上にすると、隙間からの入射光で「オーブ」が生じる場合がある。
このようにしっかり遮光しても、赤外線撮影ではフィルターの外のホコリがオーブとして写り込みやすい。

なお、アイピースシャッターを閉め忘れると
このようなカブリが生じる。

ニコンの旧タイプのゼラチンフィルターホルダーAF-2は72mm径用で、中古品が千円程度で入手できると思うが、形状的に多分20mmレンズではケラレが出ると思う。広角レンズ用のゼラチンフィルターホルダーは、もう1サイズ大きい物を使うのが普通のようだ。4インチ(100mm)用であれば、ニコン製ゼラチンフィルターホルダーAF-4と72mm用アダプターリングが存在する。これなら多分、20mmでもケラレが出ずに使えると思う。ゼラチンフィルターの価格は75mm角が千円、100mm角で二千円程度ではあるが、AF-4の中古品はあまり出回っておらず、新品でAF-4と72mmアダプターリングも一緒に買うと1万円近くになってしまう。用もないのに確保しておいた中古品が、後に役に立つケースはあまり多くは無いが、今回は以前300円で確保したRB67用のホルダーが使えたのでラッキーだった。

1 件のコメント:

履歴書のカバーレター さんのコメント...

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!