それにしても早い。中三日で戻ってきた。
工場は以前行ったあそこの近くだ。そういえばニコンの看板が遠くに見えた。
このレンズはこういう性能なのだ。仕方がない。だがひとつだけ気になる点が。修理伝票には、「AF精度点検の結果、前ピン傾向が確認されましたのでAF精度の再調整をいたしました」とある。 やはり俺の目は節穴ではなかった!などと喜んでいる場合ではない。元々、確かに周囲は前ピンだった。だが絞り開放時も画像の中心部のピントは完璧で、位相差AFも絞り開放時の像面湾曲に応じて極めて正確であった。位相差AFでの使用が前提なら、像面湾曲の対処としてはありえるかもしれないが、絞れば絞るほど後ピンになったりしないのだろうか。それくらい被写界深度が吸収してしまうのだろうか。なんか不安だ。大丈夫なのか?とりあえずテストに出発。
f=70mm F2.8
前ピン傾向が確認されましたのでAF精度の再調整をいたしました…か。心の中で何度もそれをつぶやく。ううむ。大丈夫みたいだ。にわかに変ではない。 f=70mm F11
調整というのはきっと、カメラ側からの駆動指示に対するヘリコイドの停止位置のことなんだろう。しかし、それをワイド側とテレ側で別々に調整することなんてできるんだろうか。 f=70mm F2.8
ニコン製レンズではないが、以前トキナーのAT-X124のワイド側が前ピンだったのを調整してもらったことがある。そのときは調整したROMと交換したとの事で、確かにAF駆動後の距離目盛の停止位置が修理前よりも無限遠側に移動していた。テレ側には影響なかった。それはほんとに前ピンだったからそういうふうに直してくれたのだ。だが今回はそういう意味ではない。f=70mm F5.6
ううむ。別に後ピンな訳ではない。少なくとも70mm側でのピントは問題ない。f=24mm F8
被写体は無限遠や平面ばかりではない。むしろ割合でいえば、像面湾曲などどうでも良いこういう被写体の方が多いのは確かである。f=70mm F8
f=24mm F2.8
f=24mm F2.8
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED, Nikon D700
ISO200 ピクチャーコントロール[LS]/[SD]/[NL]
とりあえず普通に使う分には問題はないようではある。AF精度再調整の効果は不明だが、さしあたり悪影響も見られない。
もちろんこれらの画像のほかにも24mm側で遠景も撮ってみた。実は、今回も真っ先に先日の公園で同じ壁を撮りに行った。三脚を立て、絞り開放からF22まで位相差AFとライブビューのコ ントラストAFで撮ってみた。フォーカスエリアも中央とやや端でたくさんの画像を撮った。だが、帰って前回の画像と比較しても特になにも変わっていない。そして、24mm側の位相差AFの精度については微妙すぎて調整前との違いがわからない。むしろ今度は、フォーカスエリアの端で位相差AFを行なった画像は、画面全体がひどいピンボケだった。前回とは場所は同じものの、撮影時刻が2時間ほど違っていたため、壁が半逆光のため影になっていた。AFには厳しい条件だったらしく、どうやら正確なテストができなかったと思われる。ライブビューのコントラストAFで撮った画像は以前同様、像面湾曲に応 じた正確なピントだった。
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